クロムの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

こんにちは!

私は平成生まれの管理栄養士です。

これまでは、栄養学入門という事で様々な記事を書いてきました。

5大栄養素である、炭水化物・脂質・たんぱく質・ビタミンを順番にできるだけ丁寧に説明してきました。

今日からは5大栄養素の残り1つであるミネラルについてです!

ミネラルの中でも、今回はクロムというミネラルから説明していきたいと思います。

生理作用や、食事摂取基準、クロムを多く含む食品などを紹介していきます!

クロムのプロフィール

クロムは数あるミネラルの中でも体内に存在する量が少ないミネラルになります。

その量は約2mg程度と言われています。

体内にある全量がたったこれだけの量・・・本当に微量ですね!

主に存在している臓器としては、肝臓、腎臓、脾臓、リンパ節などです。

一般的に固体のクロムは銀白色の金属です。

自然界に存在しているクロムは三価クロムで、栄養素としてのクロムもこの三価クロムです。

一方でクロムには六価クロムというものも存在し、これは人工的に作られたものです。

この六価クロムは、例えばメッキとして使われたり、機械製品や部品の一部などで使われています。

六価クロムは非常に毒性が強いのですが、三価と六価で少し形が違うだけでもこんなにも体内への影響が違うなんて不思議ですよね!

クロムの生理作用

最も一般的に知られている生活習慣病の一つである糖尿病

詳しくどんな病気かわからなくても、もしかすると名前だけは聞いたことがあるかもしれません。

この糖尿病になる一つの理由として、インスリンの効きが弱くなるということがあります。

インスリンは膵臓から分泌され、血液中のブドウ糖を細胞の中に取り込みエネルギーに変えることで、同時に血糖値を下げる働きがあります。

初めてインスリンというものを耳にする人には難しいと思いますが、インスリンは血糖値を下げるホルモンということです。

クロムはこのインスリンの働きを助けるのです。

クロムが体内で不足してくると、インスリン感受性といってインスリンの効きが弱くなるのです。

すると血糖値が下がりにくくなります。

体内に数mgしかないミネラルですが、本当に重要な働きをしているのです!

クロムの欠乏症

クロムは体内にほんの数mg程度しか存在しませんが、その数mgが足りなくなると体内ではあらゆる機能に影響が出てきます。

一般的にクロムが欠乏することで、末梢神経の障害が起こると言われています。

また、糖質や脂質の代謝に影響が出て、糖尿病や虚血性心疾患などのリスクも高まるとされています。

クロムは先ほども説明しましたが、インスリンの働きを助けますので、体内で不足してくるとこの働きが弱くなり高血糖になりやすいのです。

糖尿病はもちろん様々な要因がありますが、こういった微量ミネラルの不足でも起こりやすくなってしまうのです。

クロムの過剰症はほとんど心配ない?

クロムは普通の食事をしていれば摂りすぎることはありません。

しかし、サプリメントを摂っている人は、もしかすると知らない間に過剰に摂取している可能性があります。

クロムに対してだけでなく、サプリメントを習慣的に摂っている人は各栄養素を摂りすぎていないかをしっかりと確認する必要性があると思います。

クロムの食事摂取基準

クロムの食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

クロム(µg/日)
性別 男性 女性
年齢 目安量 目安量
0~5 ヵ月 0.8 0.8
6~11 ヵ月 1 1
1~2歳
3~5歳
6~7歳
8~9歳
10~11歳
12~14歳
15~17歳
18~29歳 10 10
30~49歳 10 10
50~69歳 10 10
70歳以上 10 10
妊 婦 10
授乳婦 10

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

それでは、クロムがどのような食品に多く含まれているか見ていきましょう!

クロムを多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(μg)
穀類 精白米 150(1膳) 0
玄米 150(1膳) 0
そば 130(1玉) 44
豆類 がんもどき 100(1枚) 8
油揚げ 15(1/2枚) 3
いも類 里いも 120(2個) 12
やまのいも 50 5
種実類 アーモンド 14 4
きのこ類
海藻類 青のり 5 2
干しひじき 4(大さじ1) 1
野菜類 たけのこ 72 2
果物類
魚介類 あなご 50(1/2尾) 24
真サバ 80(1切れ) 5
さざえ 25(1個) 2
肉類
全卵 60(1個) 7
乳製品 プロセスチーズ 30 16

これらがクロムを多く含む食品です。

クロムはご覧の通り、多くの種類の食品に含まれていることが分かります。

クロムを意識的に摂ろう!と思う人は、少ないと思います。

これは、過剰症も欠乏症も極端に偏った食事さえしなければ起こらないからです。

この表を見てもわかるように、クロムはほとんどの食材に含まれているミネラルなので、偏った食事をせず様々な食材を摂っていただければ大丈夫です。

クロムを意識的に摂りたい!という人は是非この表を参考にしてみてくださいね!!

クロムの効率的な摂取方法

クロムは普通の食事をしていれば、まず不足することはありません。

しかし吸収率が非常に低いミネラルなので、クロムの吸収を邪魔してしまう食品や成分と一緒に摂ることは避けたいところです。

具体的には、ほうれん草や里芋などに含まれているシュウ酸フィチン酸はクロムの吸収を妨げてしまいます。

これらは一般的にあくと呼ばれます。

調理時はしっかりとあく抜きをすると良いと思います。

逆に、ビタミンCはクロムの吸収を促すので一緒に摂ることで吸収率を高めます!

まとめ

今回はクロムについてまとめてみました!

ということでポイントのおさらいをしていきましょう!

ポイント1 クロムの主な生理作用

  • 糖質や脂質の代謝のサポート
  • 糖質代謝において、インスリンの働きを助ける

 

ポイント2 クロムの欠乏症と過剰症

  • 欠乏症・・・耐糖能異常(高血糖や糖尿病になるリスクを高める)
  • 過剰症・・・通常の食事をしていれば過剰症はない

 

ポイント3 クロムを多く含む食品

  • 魚介類・海藻類に多く、その他食品にも幅広く存在する

いかがでしたか?

次回も楽しみにしていてください!