モリブデンの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

こんにちは!

私は平成生まれの管理栄養士です。

俗にいう・・・ゆとり世代というやつです!笑

そんなゆとり世代ど真ん中の管理栄養士である私が「栄養学入門」ということで、様々な栄養素に関してできるだけ必要な知識のみをまとめた記事を頑張って書いています!

今回はミネラルの中でも馴染みのないモリブデンというミネラルを紹介します!

このモリブデンは栄養学を大学で4年間学んでいてもほとんど触れることのない栄養素です。

私も4年間で耳にしたのはほんの数回でした!

しかし、そんな珍しい微量栄養素でも体内ではしっかりと役割が存在しています。

ということで、早速モリブデンについて見ていきましょう!

モリブデンのプロフィール

このモリブデンはモリブデナイト(輝水鉛鉱)という鉱石から発見されたそうです。

なのでモリブデナイトからその名をモリブデンと付けました!

このモリブデナイトは光沢のある鉱石で鉛灰色をしています。

主成分はモリブデンと硫黄からできているのです。

モリブデンは人の身体にとってはほんの少ししか必要ありませんが、そのほんの少しの量があることで体内の様々なシステムが正常に機能します。

主に尿酸の生成や、血を作る造血作用、体内の過剰な銅の排泄などをしています。

モリブデンは体内に約9mg存在しているとされています。

主に、肝臓、腎臓、副腎に多く存在しています。

特徴としては、食物が入ると小腸からの吸収率が約75%と非常に高く、スムーズに全身に運ばれていきます。

また、過剰に摂取された分は尿から排泄することが出来るので体内では常に一定にモリブデンの濃度が保たれています!

このモリブデンは人間だけでなく、植物にとっても非常に大切なミネラルで肥料などにも含まれています。

モリブデンの生理作用

モリブデンの生理作用で最も有名なのが尿酸代謝ではないでしょうか?

尿酸とは、プリン体を分解し尿中に排泄できるようにした物質のことで、これが過剰になるとあなたもご存知の痛風になるリスクが上がります。

なので最近ではプリン体offをうたったビールやその他商品を良く見かけるのではないでしょうか?

このプリン体は核酸という物質からできています。

核酸が分解することでプリン体ができるのです。

核酸が分解されて作られたプリン体を最終的に尿酸へと分解するキサンチンオキシダーゼという酵素があります。

これ・・・覚えなくて大丈夫です!すぐ忘れてください!

プリン体を分解し尿酸に変える酵素があるな・・・と、それくらいで!

モリブデンはこのキサンチンオキシダーゼという酵素にとって必須成分なのです。

それだけでなく、アルデヒドや、亜硫酸という人体にとって毒性のある物質を無毒化する酵素にとってもモリブデンは必須成分となっています。

この他にもモリブデンは糖質代謝や脂質代謝にも深くかかわっています。

さらに、肝臓に貯蓄された鉄の運搬を助ける働きがあるので鉄欠乏性の貧血を予防してくれます。

モリブデンの欠乏症や過剰症

食事が原因でモリブデンが欠乏したり、または過剰になったりすることはまずありません。

わりとモリブデンは様々な食品群より摂取することが出来るからです。

体内での必要な量もあまり多くないというのも不足しにくい要因の一つでしょう!

しかし、口から栄養素を摂れない状況の場合は欠乏することがあります。

たとえば静脈栄養などの患者さんです。

この場合は低尿酸症、頻脈、多呼吸、意識障害などが報告されています。

一方で、サプリメントなどで大量に摂取した場合などは少し注意が必要です。

モリブデンは比較的無毒であると考えられていますが、このように大量に摂取する場合は銅の運搬や排泄が進むため鉄の欠乏症になると考えられています。

なので欠乏症と過剰症について簡単にまとめると、普通に食事をしている場合は欠乏することも過剰になることもないという事です。

例外的に欠乏する事や過剰になることがあると覚えてくれれば良いです!

モリブデンの食事摂取基準

モリブデンの食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

モリブデン(µg/日)
性別 男性 女性
年齢 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐用上限量 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐用上限量
0~5 ヵ月 2 2
6~11 ヵ月 10 10
1~2歳
3~5歳
6~7歳
8~9歳
10~11歳
12~14歳
15~17歳
18~29歳 20 25 550 20 20 450
30~49歳 25 30 550 20 25 450
50~69歳 20 25 550 20 25 450
70歳以上 20 25 550 20 20 450
妊 婦
授乳婦 +3 +3

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

それでは、モリブデンがどのような食品に多く含まれているか見ていきましょう!

モリブデンを多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(μg)
穀類 精白米 150(1膳) 39
玄米 150(1膳) 44
豆類 糸引き納豆 50(1パック) 145
緑豆 35(1/5パック) 144
そら豆 50(10粒) 130
豆乳 210(1カップ) 113
がんもどき 100(1枚) 60
木綿豆腐 100(1丁) 41
いも類
種実類 カシューナッツ 15(10粒) 5
きのこ類
海藻類 焼きのり 3(小10枚) 7
野菜類
果物類
魚介類
肉類 牛レバー 40(1切れ) 38
豚レバー 30(1切れ) 36
鶏レバー 40(1切れ) 33
乳製品

これらがモリブデンを多く含む食品です。

モリブデンは穀類にも含まれているし、豆類や種実類にも豊富に含まれていることが分かります。

動物性食品からは特に多く含まれているのがレバーです。

最初に人の体内では肝臓や腎臓に多く存在するということを説明したのですが、動物も同じです。

牛・豚・鶏の肝臓にも多くのモリブデンが含まれています。

また、ここには紹介していませんが肉や魚類、牛乳などのたんぱく質全般からもモリブデンはしっかりと摂取することは可能です。

まとめ

今回はモリブデンについてまとめてみました!

ということでポイントのおさらいをしていきましょう!

ポイント1 モリブデンの生理作用

  • プリン体を尿酸に分解する酵素の必須成分として尿酸代謝に関与する
  • 糖質代謝や脂質代謝に関与する
  • 肝臓から鉄を運搬するのを助ける

 

ポイント2 モリブデンの欠乏症と過剰症

  • 普通の食事をしている限りでは欠乏症や過剰症は認められない
  • 欠乏すると低尿酸症、頻脈、多呼吸、意識障害などが報告されている
  • 過剰摂取した場合、銅の運搬や排泄が進むため鉄の欠乏症になる可能性が高くなる

 

ポイント3 モリブデンを多く含む食品

  • 食品に全般に幅広く存在する
  • 特に穀類、豆類、種実類などに豊富に含まれる
  • 動物性たんぱく質全般から摂取可能

 

いかがでしたか?

次回の記事も楽しみにしていてください!