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ナトリウムの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!(初めての方はこちらから)

今回はミネラルの中でも最も身近な栄養素であるナトリウムを紹介していきます。

ナトリウムはNaですが、ここに塩素のClが結合すると塩(NaCl)になります。

お塩はお砂糖と共に、一番身近な調味料だと思います。

その分私たちはミネラルの中では、かなりこのナトリウムとは一番接しているということです。

そんな塩の成分でもあるナトリウムについて、話したいことはたくさんありますが要点を絞って解説していきたいと思います!

ナトリウムを動画で学びたい人はこちら

※動画内では食事摂取基準2015を使用しています。(動画作成時は最新だったため)現在の最新版である食事摂取基準2020はこの記事内に記載しています。

ナトリウムのプロフィール

ナトリウムは体内での散在する量は体重の約0.15%です。

体重が60㎏の場合は約90g程度しか存在しません。

ナトリウムは(Na)は塩素(Cl)と結合した状態(NaCl)で塩になるということは先ほども説明した通りです。

このNaClは塩だけでなく様々な調味料にも含まれています。

味噌や醤油、ドレッシング、マヨネーズなどなど・・・挙げればきりがないくらいです。

そういった食塩を主とした調味料などから、NaClが体内入るとナトリウム(Na)と塩素(Cl)は別々に分かれ吸収されます。

この時、ナトリウムはナトリウムイオンとして、塩素は塩素イオンとして小腸から吸収されるのです。

食塩などNaClを摂取すると、ほぼその全量が小腸上部から吸収されます。

そして体内に入ったNaClの約98%は尿として排泄されます。

便から排泄されることはほとんどないですが、運動など汗をかくと汗とともに失われることはあります。

そんなナトリウムの多くは体内では細胞の外にある細胞外液に含まれています。

人間の体内水分量を保ちながら細胞外液や血液量をコントロールしているのです!

ナトリウムの生理作用

人間の体液は塩分濃度が一定に保たれています。

その濃度は約0.9%です。

この濃度を一定に保つように調整しているのがナトリウムカリウムです。

ナトリウムは細胞の外の細胞外液に、カリウムは細胞の中の細胞内液に多く存在して浸透圧を一定に保っているのです。

また、ナトリウムとカリウムは人間の体液の㏗の値を一定に保つ役割をしています。

㏗は小学校の理科で習った、酸性とかアルカリ性などをきめる値です。

人間の体液の㏗は約7.4弱アルカリ性になっているのです。

この7.4という㏗をナトリウムとカリウムが協力しながら保っているのです。

しょっぱいものなどをたくさん食べた時、体内ではナトリウムがたくさん増えてしまいます。

そんな時は、血液にのって腎臓に運ばれ不要な分は尿として排泄されます。

このように、多少過剰になっても正常に戻るようなシステムが人間の身体にはたくさん備わっているのです!

また、ナトリウムは神経の伝達や筋肉の収縮、糖やアミノ酸の腸管での吸収にも関わっています。

ナトリウムの欠乏症や過剰症

日本人は伝統的に食塩(ナトリウム)をたくさん摂る傾向があるので、まず不足することはありません。

しかし、夏など高温多湿の環境下で作業を行ったり運動をすることで汗を大量にかいたときは注意が必要です。

汗と共にナトリウムも失われますのでナトリウムが体内で不足する場合があります。

そのような場合には、倦怠感、食欲不振や吐き気、血液濃縮、などが起こります。

ナトリウムに関しては欠乏症より、過剰症の方が心配になります。

食塩など、ナトリウムを摂りすぎると体液のミネラルバランスが崩れます。

そのため、むくみや、血液循環量が増えることで心拍数や血圧が上がったりします。

また、食塩の摂取量が多い場合は胃がんのリスクも高まると言われていますので摂りすぎには注意ですね!

ナトリウムの食事摂取基準

ナトリウムの食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

ナトリウム量から食塩相当量を換算する方法

塩は塩化ナトリウムといって、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)の化合物だということはすでにご存知の通りだと思います。

このナトリウムと塩素は結合する比率が一定であることから、ナトリウム量から食塩相当量を換算することが出来ます。

もちろん逆も同じで、食塩相当量からナトリウム量に換算することもできます。

今回はナトリウム量から食塩相当量を求める方法を教えます!

  • ナトリウム量(mg)×2.54÷1000=食塩相当量(g)

 

この式に当てはめれば食塩相当量を求めることができます。

例えば、スーパーなどで食品の成分表記を見た時に、ナトリウム量の表記しかない場合はこのように換算すると食塩としてどのくらい量があるのかわかります。

法律では必ずナトリウム量は表記しないといけないので、ナトリウム量は必ず書いてあります。

しかし、食塩相当量は書いてない場合もしばしば・・・

それは食品が小さく、表記する面積が狭い場合は食塩相当量が書かれていないことがあります。

表記する面積が少ないので必要最低限の成分表記しかしないというパターンです。

または、塩分表記をするとその食品を買うのを敬遠されるのを避ける場合もあります。

せっかく手に取ったのに食塩相当量を見て、「あ、これ塩分多いから買うのやめよう・・・」

このようになってしまうのを避けるためにあえて表記しない会社もあると思います。

ナトリウム量から食塩相当量がわかるなんて、知らない人がほとんどですからね・・・

しかしこれを見たあなたは、このような食品でもナトリウム量は必ず表記されていますから食塩相当量を計算することが出来るでしょう!

もう一度載せておきます!

ナトリウム量(mg)×2.54÷1000=食塩相当量(g)

それでは、ナトリウムがどのような食品に多く含まれているか見ていきましょう!

ナトリウムを多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量  (mg) 食塩相当量(g)
穀類 精白米 150(1膳) 9
玄米 150(1膳) 64
豆類 豆味噌 18(大さじ1) 774 2.0
いも類
種実類
きのこ類
海藻類 カットわかめ 5(1袋) 475 1.2
野菜類 きゅうり(ぬか漬け) 43(1/2本) 850 2.2
高菜漬け 30(大さじ2) 828 2.1
果物類
魚介類 たらこ 60(1腹) 1080 2.8
魚肉ソーセージ 95(1本) 770 2.0
イカの塩辛 20(大さじ1) 540 1.4
塩鮭 60(1切れ) 432 1.1
さきいか 15(1つかみ) 405 1.0
肉類 生ハム 24(3枚) 528 1.2
乳製品 ブルーチーズ 40 600 1.5
その他 インスタントラーメン 100(1袋分) 6.4
カップ麺 75(1個分) 5.2

これらがナトリウムを多く含む食品です。

調味料類や、加工食品には多く含まれているのは誰でもわかりますよね!

ですので普段の食生活では不足することはまずありません。

むしろナトリウムは摂り過ぎが懸念されていますね。

まとめ

今回はナトリウムについてまとめてみました!

ということでポイントのおさらいをしていきましょう!

ポイント1 ナトリウムの主な生理作用

  • 細胞外液の浸透圧の調節
  • 体液の㏗の調節
  • 筋肉の収縮や神経伝達に関わる

 

ポイント2 ナトリウムの欠乏症と過剰症

  • 普段の食生活では不足することは考えにくいが、大量の汗などをかいた場合は不足する場合もある
  • 欠乏症・・・倦怠感、食欲不振、吐き気、血液濃縮など
  • 過剰症・・・むくみ、心拍数の増加、血圧の上昇など

 

ポイント3 ナトリウムを多く含む食品

  • 調味料類や加工食品類

 

いかがでしたか?

次回も楽しみにしていてください!

 

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