平熱UPで目指せ健康体!!体温に関する基礎知識を知ろう!!
こんにちは!
私は平成生まれの管理栄養士です!!
いきなりですが、あなたの平熱は何℃ですか?
私はわきの下で測る体温の平熱はだいたい36.8℃くらいです。
子供のころからずっと高いです。
小学生の時はわきの下で37.0℃くらい平気でありました。
理由は自分でもよくわかりませんがずっと高いです。笑
体温は高ければ高いほど良いというわけではないですが、平熱が体内の中心温度で37.2℃前後が理想とされています。
今回はそんな体温に関する基礎知識を紹介したいと思います。
もくじ
風邪をひいたら葛根湯!?
風邪をひいたら葛根湯を飲む!
なんだかそんなイメージはありませんか??
漢方のことを良く知らない人も葛根湯は聞いたことあるかもしれません。
葛根湯は様々な植物が配合されている漢方です。
葛の根、生姜、桂皮、甘草などその他にもたくさんの植物が混ざっています。
葛根湯は主に身体を温めてくれる漢方で、服用するとじわじわと身体の内側から温まりぽかぽかしてきます。
この葛根湯は様々な症状に有効とされています。
- 風邪
- 肩こり
- リウマチ
- 湿疹
- 高血圧
- 口内炎
- 乳腺症
- はしか
- 扁桃炎
- 気管支炎
こんなにあるんです!!
葛根湯は本当に多くの症状を緩和してくれるのですね!!
なぜ身体を温める葛根湯がこんなにもたくさんの症状に効くのでしょうか?
よく『冷えは万病のもと』なんて言いますが、身体を温めてこんなにも多くの症状を緩和するのですからすごいですよね!!
冷えると痛みなどがよく出てきますよね?
葛根湯で身体を温めるとそのような痛みを和らげるのです。
また体温が上がることで免疫力がアップします。
身体はできるだけ温めたほうが健康にも美容にも良いのです!
ということで、次は体温に関する基礎知識を見ていきましょう!!
日本人は昔に比べて平熱が下がってきている!?
最近、日本人は体温が低い人が多いと言われています。
体温の中心温度が37.2℃が一番健康体と言われていますが、36℃台を下回り35℃台の人さえいます。
1957年に公表された日本人の平均体温は36.89℃でした。
しかしこれに対して近年は36.20℃とおよそ60年間で約0.7℃も低下しています。
体温が36℃以下になってしまう事を一般的には低体温と言います。
このようなことが続くと人の身体ではどのようなことが起こるのでしょうか?
- 朝が弱く、なかなか布団から出れない。
- 熱があるわけではないのに体がだるい
- いつも手足やお腹が冷える
- 風邪をひきやすくなる
- 女性の場合、ホルモンバランスが崩れ様々な不調が出る
- 痩せにくく太りやすくなる
本来人間の平熱は36.5℃~37.0℃前後と言われています。
37.0℃は体温が低い人から見たら微熱なのでは?と思う人が多いかもしれません。
しかし決してそんなことはないのです!
むしろこの37.0℃前後という体温は一番免疫力が上がり健康体になると言われています!
厚生労働省が定める基準では37.5℃以上を発熱、38.0℃以上を高熱としています。
人間が生きるために体内では様々な化学反応が起こっています。
食べたものを分解したり、体内で合成したり・・・
これは酵素というたんぱく質によって化学反応がスムーズに行われているのですが、
この酵素という化学反応を手助けするたんぱく質が37.2℃前後で最も活発に働くのです。
もちろん平熱には年齢差や個人差があります。
また、体温調整機能が未発達な子供は比較的平熱が高く、高齢者は比較的低くなります!
- 38℃以上・・・高熱状態
- 37.5℃~37.9℃・・・発熱状態
- 36.5℃~37.0℃・・・健康体(子供の場合は~37.4℃)
- 35℃・・・低体温・がんが最も好む温度
- 34℃・・・仮死状態
- 33℃・・・凍死寸前
- 30℃・・・意識が消失
- 29℃・・・瞳孔が拡大
体温はどこで生み出されているの?
体温が低いとあんまり身体によろしくないことがなんとなくわかりました。
しかしこの体温と呼ばれてる熱はどこで作られて、どこから生み出されているのでしょうか?
では実際に私たち人間の身体の中で熱を生み出す部分を部位別にみてみましょう!
すると次のようになります。
- 骨格筋・・・約22%
- 肝臓・・・約20%
- 脳・・・約18%
- 心臓・・・約11%
- 腎臓・・・約7%
- 皮膚・・・約5%
- その他・・・約17%
簡単に説明すると、熱は細胞一つ一つやその細胞が集まった組織や器官から生み出されています。
それらが内臓の一つ一つや筋肉だったりすんです!
もちろん骨格筋は全体重に対して約半分の重量がありますから当然熱を生み出す力も高いのは予想できますね!
しかし、体重の0.5%ほどしかない心臓で約11%もの熱が生み出されているのです!!
これは驚きです!!
たった0.5%の重量しかない心臓が熱の約11%も作っているのですから・・・
心臓は常に動いていますから非常に温度が高い臓器です。
心臓にがんが起きないのは、がん細胞が嫌いな高い熱が心臓には常にあるからとも言われています。
また、全体重に対する重さの割合が2~3%しかない肝臓でも約20%も熱を生み出していることには驚きですよね!
肝臓と心臓は非常に熱を生み出す臓器なんですね!!
大事な臓器なんです!だから大切なことは肝心!!なんですよ!!
またこれをみると脳も非常に熱を生み出していることがわかります。
頭を使う事も実は体温を上げる要因の一つなんですね。
今見ているこれらの熱を生み出す割合は人が安静にしているときの熱産生の割合です。
安静な状態とは一日中動かずじっと寝ているときのような感じです。
何もしなくても人間が生きるのに必要な熱を生み出しているときの状態ですね!
そして、運動をすることで筋肉による熱産生量は非常に高くなり、この割合が大きく変動します。
筋肉質の人では骨格筋から生み出される熱量は、なんと8割くらいにもなるそうです!!
いかに筋肉量が多いこと、そして筋肉を動かすことが身体の熱を上げることに対して大事かがわかりますね!!
熱が主に作られている部位はここでわかりましたね!
では次はこれらの部位がどのようにして熱を生み出してるのか紹介したいと思います。
熱は食べ物のエネルギーから作り出している
私たちの体温または熱は、自分が食べている食べ物から熱を生み出しているのです。
食べたものは、私たちが口に入れた瞬間から化学反応が始まります。
口から入った食べ物が排泄されるまで、その化学反応の中で食べたもののエネルギーが熱に変わっていくのです。
あなたも聞いたことがあると思いますが、食べ物には三大栄養素と言われるものがありますね。
糖質、脂質、たんぱく質の三つです。
それぞれどのように消化され熱に変わっていくかここで簡単に説明します。
1、糖質
糖質は、口の中の唾液によって消化が始まり、膵液などによって分解されていきます。
分解されもうこれ以上小さくならない状態もしくは、その一歩手前くらいで小腸から血液内に入っていきます。
2、脂質
脂質は、胆のうから出る胆汁酸塩や、すい臓から出る膵液によって小腸からリンパ管に入り全身へ運ばれます。
そして脂肪組織にいわば貯蓄としてため込まれるのです。
エネルギーが足りなくなるとこの脂肪組織から、脂肪酸という形で血液中に出ていき、アルブミンにくっついて遊離脂肪酸となります。
こうすることで全身の様々な場所にエネルギー源として運ばれていくわけです。
3、たんぱく質
たんぱく質は、胃液や膵液によってアミノ酸に分解されます。
そして糖質と同じように小腸から血液内に入り込んで全身にいきわたります。
アミノ酸というのはよく聞く名前ですが、アミノ酸がたくさん集まることでたんぱく質を作っているのです。
これら1、2、3、のようにそれぞれ消化されて体内に取り込まれた糖や遊離脂肪酸、アミノ酸などのエネルギー源は各細胞に存在するミトコンドリアという器官に入ります。
ミトコンドリアはエネルギーを生産するいわば工場のようなところです。
ミトコンドリアではエネルギーをこれらの糖、遊離脂肪酸、アミノ酸から作っていくのです。
このミトコンドリアから生み出されたエネルギーはそれぞれの細胞をもつ器官が働くのに使われます。
そして、これらの各細胞や、その細胞の束である組織、器官が働くことで熱が生まれ体温の維持が可能になるのです。
これらが食べ物から熱が作られていく簡単な流れです。
この基本的なことが何となくでもいいので理解できると、体温を上げることも非常に簡単になります!
血流が悪かったり、様々な要因でこれらの一連の流れがうまくいかないと、エネルギーや熱産生が減ってしまい、疲れや低体温の原因になってしまいます。
体温には日内変動がある
人間の身体には様々なリズムというものが存在します。
自律神経がバランスが変化するリズム、体内時計によるリズムなど・・・
体温も例外ではなく、一日の中で上がったり下がったりしています。
朝には体温は最も低くなり、夕方にかけて徐々に上がっていくのです。
朝はなかなか活動的になれないのも体温がまだ低いという事が原因の一つとなっています。
一方夕方から夜にかけては非常に活発的になります。
体温は徐々に上がっていくのです。
そして夕方にかけて体温はピークに達し、そこからまた下がっていくのです。
この一番低い温度と高い温度の差はだいたい1℃前後も差があるのです。
これに加えて、女性の場合は月の中でも体温のリズムに変化が起きます。
排卵は体温が上がり、月経と同時に体温はどんどん低くなっていくのです。
ですから、特に女性の場合は月のリズムを知るためにもしっかり自分の体温を知っておくことが大切なんです。
低体温と冷え性は違う!?
ここで一つしっかりと認識してほしいことがあります!
それは、低体温と冷え性とでは違いがあるという事です。
冷え性は、体温に関わらず手や足など部分的に冷たくなることです。
なので平熱が高くても手足が冷え症の人もいます。
一方で低体温は、体温自体が下がっている事です。
ですので、自分が冷え症なのか?それとも体温自体が低いのか?しっかりと把握するためにも、自分自身の平熱を知ることが重要ですね!
手足がいつも温かくても実は低体温の人は結構います。
逆に手足が冷たくてもで平熱が37℃と高い人もいます。
この低体温と冷え性の違いは身体の中心の温度の差です。
平熱の正しい測り方
体温には日内変動といって、一日の中で温度が上がったり下がったりすることがわかりました。
ということは、測る時間帯によって体温も違うということです。
では実際はどうやって自分の平熱を知ればよいのでしょうか?
それは一日に4回体温を測ることで平熱を出します。
- 朝起きた時
- 午前中
- 午後
- 寝る前
など4回に分けて測ります。
そしてできればそれを3日続けてください。
そうすればより正確な平熱を知ることが出来ます。
なぜそこまでするかと言うと、体温は日内変動だけでなく、その時の感情や、気温、天気、食事の有無などによっても変化するからです。
またできるだけ安静にしているときに測ってください!
食事や運動後は体温が高くなるので、30分以内に食事や運動をしている場合は少し時間を空けて測ってくださいね!
体温にも個人差がある
人それぞれ、身体の使い方や考え方など個人差があるように体温にも個人差があります。
一般的には赤ちゃんは少し成人よりも体温は高くお年寄りは低い傾向があります。
また男性と女性でも、筋肉量の関係で差が出てきます。
もちろん同性同士でも身長や体重、筋肉量や生活リズムがちがうので人それぞれ変わります。
ですから大事なのは自分自身の平熱をしっかり把握することです。
その平熱が低くても中には体調が悪いところが一切ない人もいるのです。
もちろんほとんどの人の場合は平熱が低いことで風邪をひきやすかったり何かしら身体の不調が出てきてしまいます。
もし今現在、体温が低い人で不調を多く抱えている人がいたら少し上げることで、今の不調とはさよならできるかもしれません。
熱にも良い熱と悪い熱がある!?ついでにこれも知っておこう!!
これまで紹介してきたように、基本的に身体で熱が上がってくるというのは低体温の人にとっては非常に良いことです。
しかし、身体の中で起こる熱にはこのように良い熱だけではありません。
身体を冷やすことが必要な熱もありますのでちょこっと説明させてください。
あなたは、野球がお好きですか?
私は大好きです!
小さいころから高校までやっていましたし、今でもプロ、社会人、高校、中学、学童野球まで幅広く見に行きます!!
野球でピッチャーが交代し、今まで投げていたベンチに下がり肩に大きなものを巻いて冷やしているシーン見たことありませんか?
または、他のスポーツでも試合後身体を冷やしているシーンを見たことはありませんか?
例えば野球の場合は、繰り返される投球動作によって肩周りやひじ周りの筋肉の熱を冷やすことでとっているのです。
筋肉といのは同じ運動動作を過度に行うとその部分が熱を持ちます。
これは炎症による熱です。
この炎症による熱をそのままにすると、炎症さらにが進み細胞や組織を傷つけやすくしてしまいます。
そうすると野球選手の場合では選手生命でもある肩やひじの寿命を短くしてしまうのです。
そこでアイシングという冷やす行為で炎症をできるだけ早く抑えて熱を取り除き、組織が痛んでいくのを抑えるのです。
熱をもった場所をしっかり冷やすことで回復も早くなるのです。
良い熱とは、余計な脂肪を燃焼させたり、免疫を上げたり、血流を良くしたりする熱のことをいいます。
悪い熱とはここで紹介したような、部分的な熱で組織を傷つけたりするものをいいます。
最後に
今回はできるだけ簡単に体温や熱に関しての基礎知識を紹介してきました。
体温をできるだけ高く維持することで身体の中の様々な機能がうまく働いていきます。
身体に感じる不調とさよならするべく、あなたもしっかり体温を上げて健康な身体を維持していきましょう!!
特に女性の場合は体温が低いと女性特有の不調を起こしやすくなります。
健康のみならず、美容のためにもあなた自身の平熱を知って、低い人は少しでも上がるように頑張っていきましょう!!