鉄を多く含む食品と【厳選5選】その吸収を高める食品・栄養素はこれだ!!
こんにちは!私はゆとり世代の管理栄養士です!
あなたは鉄分を意識して食事していますか?
特に女性や子供たちはしっかりと鉄分を補充しないといけません!!
特に子供の成長時に鉄分が不足すると、貧血はもちろん身長の伸びにまで影響してしまいます。
今回は、鉄を多く含む栄養素や、その吸収を促す栄養素、阻害する栄養素などを紹介していきます!!
ヘム鉄と非ヘム鉄って何?
まず鉄には2種類あるという事はご存知でしょうか?
それがヘム鉄と非ヘム鉄です。
簡単に言うとヘム鉄かヘム鉄じゃないかの違いです。
ヘム鉄(二価鉄)
ヘム鉄は非常に吸収されやすく、食事から摂るのであればこのヘム鉄の摂取を意識してほしいです!
ヘム鉄は鉄ポルフィリン複合体に囲まれています。
ん・・・?ポ、ポ、ポルフィリン複合体・・・?
なんじゃそりゃぁ~~~~~~~!?
ヘム鉄がポルフィリン複合体に囲まれているとは簡単に例えるとガチャガチャのようなものです。
中身が鉄で、外側のカプセルがポルフィリン複合体です。
鉄がむき出しになっていないですよね?
ですので、胃の粘膜や腸の粘膜を荒すこともありません。
また、食物繊維やタンニンなどの吸収阻害を受けることもありません。
さらに!!
鉄を吸収する酵素によって吸収量を調節しているので、鉄の過剰摂取の心配がないんです!!
そう!ヘム鉄は身体にすごく優しい鉄素材なのです!
非ヘム鉄(三価鉄)
一方で非ヘム鉄は、腸から吸収される時に様々な物質から吸収の邪魔されてしまいます・・・
それはなぜかと言いますと、鉄がむき出しの状態だからです。
その為、吸収率がヘム鉄に比べて非常に低いのです。
その差はなんと約5倍!!
鉄分を摂取するならできるだけヘム鉄を摂ったほうが良いのです!
また、非ヘム鉄はむき出しのままの状態になっていますので、鉄が胃の粘膜や腸の粘膜を荒らしてしまうことがあります。
後で説明しますが、この非ヘム鉄を摂る際はビタミンCなどの栄養素と摂ることで二価鉄となり吸収されやすくなります。
鉄の吸収や活性を促す食品・栄養素
ビタミンC
鉄は腸から吸収されます。
しかし、吸収されやすいヘム鉄と吸収されにくい非ヘム鉄があります。
ビタミンCは、この吸収されにくい非ヘム鉄を吸収されやすいヘム鉄に変える働きを持っています。
ですので、非ヘム鉄を多く含む大豆製品や海藻類などの食材を、ビタミンCがたっぷりのブロッコリーや小松菜などの食材と一緒に調理するとGoodです!
食後にビタミンCたっぷりの果物を摂るのも良いでしょう!
ビタミンCを多く含む食材や調理法はこれがビタミンCを多く含む食品ベストイレブンだ!!【厳選11選】こちらを是非参考にしてみてください!!
動物性たんぱく質
動物性のたんぱく質は、ヘム鉄・非ヘム鉄関係なく鉄の吸収には欠かせない栄養素です!
その働きは次の二つです。
- 動物性食品に含まれるヘム鉄が効率よく利用されるように促す
- 植物性食品に含まれる非ヘム鉄が腸で吸収されやすいように助ける
しかし、同じ動物性のたんぱく質でも卵や牛乳・チーズなどの乳製品のたんぱく質にはこの働きはありません。
牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類や、カツオ、マグロなどの魚の赤身などに含まれる動物性たんぱく質を同時に食べることでこんなにも素晴らしい効果が期待できるのです!!
ちなみにこの作用は母乳にもあるそうで、そうやって赤ちゃんの鉄の吸収は促されているのですね!!
鉄の吸収を妨げる食品・栄養素
もともと鉄は腸からの吸収率があまり高くありません。
ヘム鉄で10%以上、非ヘム鉄で2~5%程度です。
しかし、食べ合わせや他の物質によってさらに吸収率が下がってしまう場合があります。
それでは一つ一つ紹介していきましょう!
タンニン
タンニンは特にお茶やコーヒーなど多く含まれます。
担任、いやタンニンは鉄と結びついてしまうと水に溶けにくくなってしまう為、鉄の吸収率を下げてしまうのです。
できるだけ、食事の時はほうじ茶や麦茶などを飲むようにしましょう!!
もしお茶やコーヒーを飲む場合は、食事中に鉄分を含む食品との同時摂取はやめて食後30分程度あけるようにしましょう!
お薬やサプリメントの鉄をもらうときに、「お茶やコーヒーとは一緒に摂らないでくださいね!」と、そう言われるのはその為です。
フィチン酸
フィチン酸は玄米や米ぬか、豆類など穀物に多く含まれています。
タンニンと同じで、鉄と強く結びついて水に溶けにくくなってしまう為、腸での鉄の吸収を邪魔してしまいます。
フィチン酸は鉄だけでなく、その他のミネラルのカルシウムや亜鉛などとも強く結びつき、水に溶けないものにしてしまう為に腸での吸収を妨げます。
健康や美容の為に、玄米を主食として皮ごと食べている方は少し注意が必要です!
貧血など、鉄分不足が気になっている場合は、発芽玄米にしましょう!!
発芽したものであれば大丈夫ですよ!
シュウ酸
シュウ酸はアクの成分です。
あのえぐ味と言いますか、渋味と言いますか・・・あれです!
代表的な食べ物にはほうれん草やたけのこなどがそうですね!!
シュウ酸は水に良く溶ける栄養素ですので、茹でたりすることによって70~80%が水に溶け出してくれます。
よくほうれん草を茹でこぼしたり、たけのこのあく抜きをするのはその為です!
その他にも、食物繊維のサプリメントをたくさん摂ったり、加工食品に多く含まれるリン酸、 炭酸飲料やビールに含まれる炭酸も鉄の吸収を阻害すると言われています。
また、ビタミンCを破壊する酵素(アスコルビン酸キナーゼ)を多く含む野菜によってビタミンCが壊されてしまっても、間接的に鉄の吸収を邪魔されてしまいます。
鉄って本当に様々なものから影響を受けてしまうんですね!?
それでは鉄の吸収を促すもの・邪魔するものがわかったところで、鉄分を多く含む食品を紹介していきます!!
1、レバー類
豚の肝臓
豚の肝臓100gあたり鉄の含有量が13mg
1切れ30gで食べるのが可能な部分は30gです。
ですから1切れの豚の肝臓で摂れる鉄分量は約3.9mgです!
鶏の肝臓
鶏の肝臓100gあたり鉄の含有量が9mg
1個40gで食べるのが可能な部分は40gです。
ですから1個の鶏の肝臓で摂れる鉄分量は約3.6mgです!
牛の肝臓
牛の肝臓100gあたり鉄の含有量が4mg
2切れ80gで食べるのが可能な部分は80gです。
ですから2切れの牛の肝臓で摂れる鉄分量は約3.2mgです!
2、赤身の肉類
鴨肉
鴨肉100gあたり鉄の含有量が4.3mg
薄切り2枚80gで食べるのが可能な部分は80gです。
ですから薄切り2枚の鴨肉で摂れる鉄分量は約3.4mgです!
馬肉
馬肉100gあたり鉄の含有量が4.3mg
刺身5切れ90gで食べるのが可能な部分は90gです。
ですから刺身5切れの馬肉で摂れる鉄分量は約3.0mgです!
鹿肉
鹿肉100gあたり鉄の含有量が3.1mg
厚切り1cm1枚100gで食べるのが可能な部分は100gです。
ですから厚切り1cm1枚100gの鹿肉で摂れる鉄分量は約3.1mgです!
3、煮干し
煮干し100gあたり鉄の含有量が18mg
10尾20gで食べるのが可能な部分は20gです。
ですから10尾の煮干しで摂れる鉄分量は約3.6mgです!
4、焼いたあゆ
焼いたあゆ100gあたり鉄の含有量が5.5mg
3尾165gで食べるのが可能な部分は約75gです。
ですから3尾のあゆで摂れる鉄分量は約3.9mgです!
5、くさや
くさや100gあたり鉄の含有量が3.2mg
1枚150gで食べるのが可能な部分は約105gです。
ですから1枚のくさやで摂れる鉄分量は約3.4mgです!
まとめ
鉄分は本当に大切な栄養素です。
しかしこれが非常に吸収率という面では低く摂りにくいのが難点です。
ですので、できるだけ動物性食品に含まれるヘム鉄から摂ることをオススメします。
また、非ヘム鉄をしっかり吸収するためにもビタミンCや動物性のたんぱく質もしっかり食べましょう!!
鉄はコラーゲンを作ってくれるので、肌に良し、お子さんの身長の伸びにも良しです!!
毎日の食事に鉄分をプラスして、疲れ知らずのアイアンマンを目指していきましょう!!