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カリウムの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!(初めての方はこちらから)

今回はカリウムという栄養素に関しての記事を書いていこうと思います。

カリウムはもしかしたら聞いたことがある人と、聞いたことがない人が半々くらいではないでしょうか?

カリウムは人間の体内のイオン調節に必要なミネラルです。

今回もできるだけ要点を絞ってカリウムの生理作用など解説していきたいと思います!

カリウムを動画で学びたい人はこちら

※動画内では食事摂取基準2015を使用しています。(動画作成時は最新だったため)現在の最新版である食事摂取基準2020はこの記事内に記載しています。

カリウムのプロフィール

カリウムは体内に含まれている量が、体重に対して約0.2%の割合しか存在しません。

たったの0.2%です!

体重が60㎏の人の場合、カリウムの量は120g程度です。

このカリウムは、体内ではカリウムイオンとしてイオンの状態で存在しています。

その約98%は細胞の中の細胞内液に存在しています。

残りの約2%は細胞の外の細胞外液に存在しています。

このカリウムと同じく、細胞の内外液に存在して体内の浸透圧を保っているミネラルがナトリウムです。

ナトリウムは聞いたことがあると思います。

これは塩に含まれている成分です。

ここではナトリウムについては詳しく説明しませんが、このナトリウムと共にカリウムはバランスを保ちながら働いていると思って良いです。

それでは次にカリウムの体内での生理作用について見ていきましょう!

カリウムの生理作用

人間は約60兆個の細胞でできています。

それらの細胞一つ一つには様々な成分や栄養素が存在してます。

そして細胞の外との物質の交換が絶えず必要となっています。

細胞の外から栄養素を取り入れ、代謝し、必要ない物質が出来たら外に出す。

このようなことを常に繰り返しているのです。

この時、このような物質の交換や様々な代謝が行われるのには細胞の内側と外側の浸透圧というのが非常に重要になっていきます。

細胞の内側も外側もその浸透圧は常に一定に保たれています。

そうすることで、物質の交換や代謝をとても簡単に行うことが出来るからです。

そして、この浸透圧を一定に保っている栄養素こそが【カリウムイオン】と【ナトリウムイオン】です。

他にもこのカリウムイオンとナトリウムイオンは体液中の㏗値を一定に保つ役割もあります。

また、筋肉の収縮や神経伝達などがスムーズに行われるよう働いているのです。

カリウムは高血圧を抑制する?

ナトリウムの摂りすぎは高血圧になると言われています。

ナトリウムはあなたがご存知の食塩とほぼイコールで考えても良いと思います。

よって、食塩の摂りすぎ(しょっぱいものの摂りすぎ)が高血圧の原因になるということです。

ナトリウム(食塩)が体内にたくさん入ってくると、それを一定の濃度に保つためには多くの水分が必要になります。

体内の水分量が増えると血液量も増えます。

血液量が増えれば、心臓が血液を高い圧力で送り出す必要があるのです。

これが一般的に知られている血圧が上がるというメカニズムです。

カリウムには、その余分なナトリウムを体外へ排泄を促す働きがあります。

そうすることで、体内のナトリウム量が減り血圧が下がるということです。

しかし、高血圧症がある人は日本にはかなり多くいますが、その原因が塩分の摂りすぎで高血圧になっている人はわずかです。

血圧が上がるには本当に様々な要因が複雑に絡み合っているのです。

自律神経や、季節や気圧、血管の状態やホルモン、そして食生活などまだまだ原因を挙げればきりがないくらいです。

塩分の摂り過ぎが単純に血圧を上げているという人ももちろんいるかと思いますが、割合的には少ないと思います。

ですので、血圧を下げようと野菜からカリウムをたくさん摂ることで、本当に血圧が下がる人もほんの少しの割合の人といって良いと思います。

病院では血圧が高いと、「野菜をたくさん食べてカリウムをたくさん摂取しましょう!」と言われます。

もちろん野菜をたくさん摂取することは非常に良いことですが、野菜を摂れば血圧が下がると言い切ることはできないのです。

カリウムの欠乏症や過剰症

カリウムは通常の食生活では欠乏症は起こりません。

しかし、稀に全く食事からカリウムを摂取しない場合糖尿病などで尿量が増えると尿中へのカリウムの排泄量が増えてしまい不足します。

また、下痢や嘔吐といったことでもカリウムは失われてしまいます。

このような状況でカリウムが不足した場合、低カリウム血症になってしまいます。

低カリウム血症では、脱力感、食欲不振、筋無力症、低血圧、不整脈などの症状が起こりやすくなります。

カリウムは摂りすぎても腎臓が尿中に排泄する機能を持っているので、普通の食事で過剰になることはありません。

しかし、この腎臓の機能が低下してしまい、尿へのカリウムの排泄が難しくなると高カリウム血症を起こす場合があります。

高カリウム血症では、疲労感、精神障害、徐脈、不整脈などの症状が起こりやすくなります。

高カリウム血症は最悪の場合、死に至る危険性もあります。

ですので、腎臓の機能がほぼなくなってしまう腎不全という病気でのカリウム補給は慎重に行わなければいけません。

カリウムの食事摂取基準

カリウムの食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

それでは、カリウムがどのような食品に多く含まれているか見ていきましょう!

カリウムを多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(mg)
穀類 精白米 150(1膳) 38
玄米 150(1膳) 124
豆類 糸引き納豆 50(1パック) 330
小豆(ゆで) 36(大さじ3) 165
いも類 里芋 80 512
大和芋 80 472
さつま芋 100(小1本) 470
種実類 栗(ゆで) 95(5個) 345
きのこ類
海藻類 刻み昆布 10 820
おぼろ昆布 10 480
干しひじき 10 440
野菜類 ケール 200(1枚) 815
ほうれん草 80(1/4束) 552
アボカド 70(1/2個) 504
たけのこ 80 416
果物類 バナナ 150(1本) 540
魚介類 真だい 250(小1尾) 550
かつお 100(1切れ) 430
めかじき 100(1切れ) 400
肉類
乳製品

これらがカリウムを多く含む食品です。

野菜類、海藻類、いも類、果物類などに多く含まれていることが分かると思います。

しかし、肉類を除けばほとんどの食品にしっかりと含まれているのです。

ですので、普段ものすごく偏った食生活をしなければ特に気にしなくても摂取できる栄養素なのです。

カリウムの効率的な摂取方法

カリウムは、植物性食品はもちろんですが動物性食品にも豊富に含まれています。

あらゆる食品に幅広く含まれているのです。

より新鮮な食品の方がカリウムの含有量は多いのは確かです。

またカリウムは、煮たり茹でたりすると水に溶ける栄養素なので流れ出してしまいます。

ですので野菜などは生の状態で食べると良いでしょう!

煮たり茹でたりする場合は、煮汁やスープごと食べられる料理にすると流れ出たカリウムもしっかり摂ることが出来ます。

まとめ

今回はカリウムについてまとめてみました!

ということでポイントのおさらいをしていきましょう!

ポイント1 カリウムの主な生理作用

  • 細胞内の浸透圧の調整
  • 代謝のサポート
  • 筋肉の収縮や神経伝達に関与

 

ポイント2 カリウムの欠乏症と過剰症

  • 欠乏症・・・低カリウム血症
  • 過剰症・・・高カリウム血症

 

ポイント3 カリウムを多く含む食品や効率的な摂取方法

  • 野菜や果物に豊富に含まれている
  • 植物性食品にはもちろん、動物性食品にも含まれ幅広い食品から摂取可能
  • 野菜の煮汁やスープも一緒に摂ることでカリウムをしっかり摂取できる

 

いかがでしたか?

次回も楽しみにしていてください!

 

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