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鉄の生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!(初めての方はこちらから)

今回はについてポイントを抑えて簡単にまとめてみましたのでご覧ください!

鉄は一度はみんな聞いたことのある栄養素ですね!

もちろん鉄は女性なら誰でも気にする栄養素の一つではないでしょうか?

そんな名の知れた鉄についてできるだけ要点を絞って解説していきたいと思います!

それでは早速見ていきましょう!

鉄を動画で学びたい人はこちら

※動画内では食事摂取基準2015を使用しています。(動画作成時は最新だったため)現在の最新版である食事摂取基準2020はこの記事内に記載しています。

鉄のプロフィール

みなさんご存知の鉄!

よく「鉄分は大事だからしっかり摂りましょうね!」と言われますよね?

多分それは貧血という身近な症状に関係してくるからではないでしょうか?

みんなが知っている因果関係「貧血=鉄不足」から、鉄という栄養素は大事なもの!という認識が生まれているのではないかと私は考えます。

もちろん貧血には様々な原因がありますが、鉄不足が原因で起こる事がかなり大きな割合を占めているのは事実です!

そんな名が広く知られている鉄は体内に約2~4g程度含まれています。

そのうち約65%が赤血球のヘモグロビンの主成分として存在しています。

そして約30%は肝臓や脾臓、骨髄といった臓器に貯蓄という形で存在しています。

残りの5%は様々な酵素のサポートをしたりしています。

まぁざっくりですがこのような感じです!

基本的には月経のある女性は鉄が不足しやすいのでしっかり意識的に摂取することが大切です!

男性は月経がない分、血液に含まれる鉄を体外に排出しないので不足することがほとんどありません。

というのも、赤血球の寿命が約120日間で寿命がくると赤血球は脾臓で破壊されます。

しかし、赤血球に含まれている鉄は再利用されるのです。

つまり赤血球が破壊されても鉄はリサイクルされるため、血液が体外に排出されない限りは不足しにくいということです!

鉄の生理作用

それでは鉄の生理作用について見ていきましょう!

鉄の主な生理作用といえば、それは酸素の運搬です。

酸素を運搬するとは、酸素を体内の各細胞や組織に運ぶということです。

それはヘモグロビンの構成要素に鉄が使われていることが、鉄=酸素の運搬と呼ばれる原因でもあります。

ヘモグロビンは、肺から身体の隅々に酸素を運ぶ赤血球の成分です。

グロビンというたんぱく質にヘムという鉄を含んだ色素が4つ結合したたんぱく質です。

これは特別覚える必要はありません!

ヘモグロビンは、特殊なたんぱく質と鉄が結合したものなんだ!という感じでかまいません!

鉄はこのヘモグロビンの構成要素として、酸素の運搬をしているということです。

また、鉄は筋肉中のミオグロビンというたんぱく質にも結合しています!

ここでも酸素の運搬に関わっています!

そして、体内にある鉄のなかのほんの少しの割合の鉄が体内で行われる様々な代謝のサポートもしています。

鉄を含む酵素たちが、いろんな代謝に関わっているということです。

このように、ヘモグロビンやミオグロビンでの酸素の運搬や、代謝のサポートをすることで身体の機能に関係している鉄を機能鉄といいます。

機能鉄に対しては貯蔵鉄というものがあります。

貯蔵鉄は名前そのままですが、鉄が体内で不足し来た時のために貯めておく鉄のストックのことです。

この貯蔵鉄は、肝臓、骨髄、脾臓などに存在していて出血などで鉄が失われてしまった時に利用されるのです!

特に月経のある女性は毎月鉄が体外へ排出されてしまいます。

ですから、男性よりも女性の方が鉄の摂取量を多くしないといけないのは想像つくと思います!

少し話が逸れてしまいましたが、この貯蔵鉄は体内の全鉄量の約30%です。

それでは鉄が不足した場合と、過剰になった場合どうなるかを見ていきましょう!

鉄の欠乏症や過剰症

鉄が不足する、もしくは欠乏するとまず貧血になります。

これは鉄欠乏性貧血というものです。

貧血にはたくさんの原因と種類がありますが、鉄欠乏性貧血は鉄が欠乏したために起こる貧血です。

症状としては、立ちくらみ、めまい、動悸、息切れ、疲れやすい、免疫力の低下など様々な機能の低下が起こります。

鉄の欠乏の原因には大きく2つに分けられます。

1つは鉄の摂取不足、もう一つは月経や消化器官(食道、胃、腸など)での出血です。

また女性の場合、妊娠などでも鉄の必要量が増えます。

それは赤ちゃんの成長にも欠かせないからです。

こうして妊娠時に鉄の必要量が増えることで鉄が欠乏することもあります。

一方で過剰症は普通の生活をしていればあまり心配する必要はありません。

それは腸での吸収が、体内の鉄の量に合わせて調節されているからです。

体内の鉄量が多い場合は吸収は抑えられ、逆に体内の鉄量が少ない場合は鉄の吸収は促されます。

こうしてある程度一定の量が保たれているのです。

ですので一般的には鉄を失いやすい女性の方が男性よりも鉄の吸収率が高いと言われています。

しかし、鉄剤などの多量の服用やサプリメントをたくさん摂った場合には過剰症も考えられます。

そうした場合、便秘や胃腸障害、肝機能障害などになる可能性があります。

なので薬の服用やサプリメントの摂取量はしっかりと守りましょう!

たくさん摂ればよいということではありませんからね!

鉄の食事摂取基準

鉄の食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

それでは、鉄がどのような食品に多く含まれているか見ていきましょう!

鉄を多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(mg)
穀類 精白米 150(1膳) 0.1
玄米 150(1膳) 0.8
豆類 がんもどき 100(1枚) 3.6
いも類
種実類 カシューナッツ 15(10粒) 0.7
きのこ類
海藻類 岩のり 10(1枚) 4.8
野菜類 菜の花 100(1/2束) 2.9
小松菜 80(1/4束) 2.2
ほうれん草 100(1/2束) 2.0
果物類
魚介類 あさり 50 1.9
カツオ 80 1.5
肉類 豚レバー 30(1切れ) 3.9
鶏レバー 40(1切れ) 3.6
鴨肉 80 3.4
鹿肉 100 3.1
馬肉 75 3.0
卵黄 18(1個分) 1.1
乳製品

これらが鉄を多く含む食品です。

鉄は多くは動物性食品に多く含まれています。

人間にとって大事ということは、動物にとって大事ということです!

人間では肝臓に貯蔵されているという話をしましたが、動物も同じです。

なのでレバー類に多く含まれています。

植物類に含まれていないということはありませんが、ヘム鉄ではないため吸収されにくいという特徴があります。

詳しくは次で説明します。

鉄の効率的な摂取方法

食品に含まれている鉄は、ヘム鉄と非ヘム鉄に分かれます。

簡単に説明すると、ヘム鉄が吸収されやすい鉄で、非ヘム鉄は吸収されにくい鉄です。

ヘム鉄の方が非ヘム鉄よりも数倍吸収されやすいのです。

ですのでヘム鉄を摂ったほうが鉄に関しては非常に効果的ということです。

ヘム鉄は動物性食品に含まれています。

この記事には鉄の吸収をどうしたら高めることが出来るか書いてありますので是非参考にしてみてください!

参考記事→鉄を多く含む食品と【厳選5選】その吸収を高める食品・栄養素はこれだ!!

まとめ

今回は鉄についてまとめてみました!

ということでポイントのおさらいをしていきましょう!

ポイント1 鉄の主な生理作用

  • 機能鉄・・・酸素を運搬したり、各代謝のサポート
  • 貯蔵鉄・・・鉄が不足する場合に備えて、肝臓、骨髄、脾臓などで貯蔵

 

ポイント2 鉄の欠乏症と過剰症

  • 欠乏症・・・鉄欠乏性貧血、動悸、息切れ、免疫力の低下など
  • 過剰症・・・鉄剤やサプリメントの多用などで、便秘や胃腸障害、肝機能障害など

 

ポイント3 鉄を多く含む食品

  • 動物性食品に多く含まれていて、特にレバー類に多く含まれている
  • ヘム鉄の方が数倍も非ヘム鉄より吸収が良いのでヘム鉄を摂る方が効果的である
  • 動物性食品にはヘム鉄、植物性食品には非ヘム鉄が含まれている

詳しくはこの記事を参考に!→鉄を多く含む食品と【厳選5選】その吸収を高める食品・栄養素はこれだ!!

 

いかがでしたか?

次回も楽しみにしていてください!

 

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