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葉酸の生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!(初めての方はこちらから)

今回は葉酸について要点をまとめて大事な部分だけを解説していこうと思います!

葉酸は女性には身近な栄養素ですので、是非簡単にでも覚えてもらえると嬉しいです。

それでは早速みていきましょう!

葉酸を動画で学びたい人はこちら

※動画内では食事摂取基準2015を使用しています。(動画作成時は最新だったため)現在の最新版である食事摂取基準2020はこの記事内に記載しています。

葉酸のプロフィール

葉酸を化学名ではプロテイルグルタミン酸と呼びます。

このプロテイルグルタミン酸という化学名で呼ばれることはまずないので覚えなくて大丈夫です!

私も葉酸としか呼んだことはありません!

葉酸は他のビタミンB群の栄養素のようにビタミン○という名前ではないですが、ビタミンB群の一種です。

ビタミンB₁₂同様に悪性貧血の予防因子の研究中に発見されました!

葉酸も血液を作る役割があるので造血のビタミンなんて呼ばれ方をしています。

葉酸という字を書くだけあって、葉っぱものに多く含まれています。

緑豊かな葉もの野菜に多く含まれるビタミンです。

ほうれん草に多く含まれていることがわかり、このように葉酸と名付けられたと言われています!

それでは、そんな葉酸を少し詳しく見ていきましょう!

葉酸の生理作用

葉酸は特に女性は聞いたことがある栄養素だと思います。

それは、お腹の赤ちゃんに必ず必要な栄養素だからです!

葉酸は、たんぱく質や核酸を合成するために必要な栄養素なので、身体を作るうえでは非常に重要な役割を担っています!

細胞が新しく作られるときにはたんぱく質や核酸は欠かすことが出来ません。

ですので、葉酸がないとこれらが上手く機能しなくなるのです。

特に、お腹の赤ちゃん(胎児)は細胞の増殖がとてもはやく活発です。

そして、そのどんどん増えていく細胞一つ一つが健康でなければなりません。

お腹の赤ちゃん(胎児)にとっては葉酸という栄養素は最も大切な栄養素の一つと言えるでしょう!

実際に日本でも、妊婦さんが葉酸を充分に摂取することを推奨しています。

それは神経管閉鎖障害という胎児の先天異常を予防するためです。

これは葉酸の摂取不足が原因でなってしまうリスクが高いため、アメリカやイギリスでも妊娠を予定している女性は葉酸をしっかり摂るように呼びかけています。

その摂取量は一日400μgで、妊娠した女性は倍の800μgを摂ることを推奨しているのです。

日本の厚生労働省も、食事以外からもサプリメントなどで葉酸をしっかりと摂取するよう通知しています。

しかしサプリメントなどで摂りすぎてしまうと、発熱やじんましんなど葉酸過敏症を起こしてしまう可能性があるので、量を守って摂ってほしいと思います。

お腹の赤ちゃんが元気にすくすくと育つためにはしっかりと妊娠する前からの準備が必要なんですね!

葉酸はビタミンB₁₂と一緒に造血作用を助ける

葉酸は、ビタミンB₁₂と共に赤血球を作ります。

この葉酸は造血のビタミンと呼ばれているくらいですから血液を作り出すうえでは欠かせない栄養素なのです。

葉酸とビタミンB₁₂で助け合って赤血球を作り出すので、どちらか一方が不足してもいけません。

ビタミンB₁₂の記事でも紹介したように、ビタミンB₁₂が不足すると悪性貧血(巨赤芽球性貧血)になってしまいます。

葉酸が不足しても、もちろんこの悪性貧血になるリスクが高まります。

葉酸は動脈硬化や動脈血栓も予防する!?

必須アミノ酸であるメチオニンは肝臓の中でホモシステインという物質に変わります。

そしてこのホモシステインは葉酸やビタミンB₁₂の力を借りて再びメチオニンに変わります。

血管内にこのホモシステインが増えると、動脈硬化や動脈血栓ができやすくなるのです。

葉酸やビタミンB₁₂が足りないと、このホモシステイン→メチオニンが上手くいかず、体内でどんどんホモシステインの濃度が上がってしまいます。

ですので、葉酸を充分に摂ることは、動脈硬化や動脈血栓を防ぐことにもつながるのです!

葉酸の欠乏症

葉酸は普通に食事をしていれば不足することはありません。

それはビタミンB₁₂と同じように腸内細菌が合成してくれるからです。

しかし、下痢など腸内環境が悪化したり、経口避妊薬を服用していたり、お酒を多量に飲む人などは稀に欠乏する場合があります。

葉酸が欠乏すると、まず新陳代謝が活発な口の中の粘膜や肌などのトラブルが起きます。

そして造血作用がうまくいかず、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)になるリスクが高まります。

それだけでなく、葉酸の不足によって血液の中のホモシステイン濃度が上がります。

この状態が長い間続くと動脈硬化や動脈血栓のリスクが高まるのです。

そして、妊娠初期の女性で葉酸不足の状態が続くと胎児の先天異常のリスクが高まります。

葉酸不足にならないために、葉もの野菜を中心にしっかりとした食事を心がけましょう!

葉酸の食事摂取基準

葉酸の食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

それでは、葉酸がどのような食品に多く含まれているか見ていきましょう!

葉酸を多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(µg)
穀類 精白米 150(1膳) 4
玄米 150(1膳) 13
豆類 糸引き納豆 50(1パック) 60
いも類
種実類 ひまわりの種 9(大さじ1) 25
きのこ類
海藻類 焼きのり 3(小10枚) 57
岩のり 10(1枚) 150
野菜類 菜の花 100(1/2束) 340
なばな 100(1/2束) 240
ほうれん草 100(小1/2束) 210
アスパラガス 100(5本) 170
枝豆 80 141
モロヘイヤ 50(1/2袋) 125
ブロッコリー 50(1/2株) 105
果物類
魚介類
肉類 牛レバー 50 500
卵黄 18(1個分) 25
乳製品

これらが葉酸を多く含む食品です。

葉酸はやはり葉もの野菜に多く含まれています。

動物性食品では、レバーに多く含まれています。

ここでは牛レバーしか紹介していませんが、豚・鶏のレバーにも多くの葉酸が含まれています!

葉酸の効率的な摂取方法

葉酸はビタミンB群の仲間なので、調理中に約95%は水に溶けだしてしまいます。

95%なんて、もうほとんどなくなってしまうようなものです・・・( ノД`)

ですので、汁やスープごと食べることが出来る料理がオススメです!

また、光に弱いので新鮮な野菜を放置しておくと3日も経たずに半分以上の葉酸が分解されてしまいます。

新鮮な野菜を買ったらすぐに冷蔵庫で保存し、できるだけ早めに召し上がってください!

葉酸は腸内細菌によっても合成されるため、不足することはほとんどありません。

しかし、妊婦さんや飲酒量が多い人は多めに摂るように心掛けて下さいね!

まとめ

今回は葉酸についてできるだけ要点だけをまとめてみました!

ということで最後にポイントのおさらいです!

ポイント1 葉酸の主な生理作用

  • たんぱく質や核酸の合成
  • 赤血球やその他新しい細胞を作り出す

 

ポイント2 葉酸の欠乏症

  • 悪性貧血(巨赤芽球性貧血)
  • 動脈硬化・動脈血栓
  • 肌や粘膜のトラブル

 

ポイント3 葉酸を多く摂ったほうが良い人

  • 妊婦している人
  • お酒をよく飲む人

 

ポイント4 葉酸を多く含む食品と効率的な摂取方法

  • 植物性食品・・・葉もの野菜
  • 動物性食品・・・レバー
  • 煮汁やゆで汁ごと食べれられる調理法がオススメ

 

それでは次回解説するビタミンはどのビタミンなのでしょうか?

お楽しみに!

 

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