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パントテン酸の生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!(初めての方はこちらから)

今回の記事は、パントテン酸というビタミンB群の一種を紹介します。

そこまで、メジャーではないですがビタミンである以上非常に重要な栄養素なのでしっかり学んでいきましょう!

パントテン酸を動画で学びたい人はこちら

※動画内では食事摂取基準2015を使用しています。(動画作成時は最新だったため)現在の最新版である食事摂取基準2020はこの記事内に記載しています。

パントテン酸のプロフィール

パントテン酸は別名はビタミンB₅です。

ビタミンB群の中で現在数字が使われているのは 1、2、6、12 の4つです。

なぜ抜けている数字があるのか?と疑問に思う方もいるかもしれません。

これは、発見した順番に名前を付けていったが実際にはビタミンではなかった。もしくは、化学名や別名で呼ばれる方がメジャーになった等の理由があります。

ちなみにビタミンB₃はナイアシンです。

ビタミンB₄は発見したが、アミノ酸だった!というような感じなのです!

このパントテン酸の名前の由来は「いたるところに存在する」というギリシャ語です。

様々な食品から摂取することが出来るということです。

植物性食品に限らず、動物性食品にも含まれています。

働きとしては、エネルギー代謝に多く関わっていて多くの反応に対して非常に重要な役割を担っています。

それでは、そんなパントテン酸について詳しく見ていきましょう!

パントテン酸の生理作用

このパントテン酸は、エネルギー代謝に大きく関わっている補酵素の構成成分です!

ビタミンB群に含まれるビタミンは全て、補酵素という特徴があるのでしたね!

では、このパントテン酸はどのようにエネルギー代謝酵素に関わっているのでしょうか?

コエンザイムA(CoA)というエネルギー代謝にとても重要な補酵素があるのですが、パントテン酸はその構成成分です。

このコエンザイムA(CoA)は三大栄養素である、糖質・脂質・たんぱく質からエネルギーが生産されるときに補酵素として活躍します。

糖質・脂質・たんぱく質のエネルギー代謝には数多くの酵素が関わっているのですが、そのうちの約140種類はこのコエンザイムA(CoA)が必要なのです。

こんなにも多くの酵素の補酵素して働くコエンザイムA(CoA)の構成要素であるパントテン酸が、いかに身体にとって重要な栄養素であるかが分かりますね!!

少し栄養学を学んだことがある人は、エネルギー代謝を学ぶ際に必ずアセチルCoAという物質を耳にしたと思います。

このCoAこそが、コエンザイムAなのです。

パントテン酸はその他にも様々な働きがある

パントテン酸には、HDLコレステロールを増やしたり、抗ストレス作用のあるホルモンの合成にも関わっています。

先ほども説明した、エネルギー代謝には欠かせないアセチルCoA。

このアセチルCoAはコリンという物質をアセチルコリンに変化させます。

このアセチルコリンは神経伝達物質なので、神経系にもパントテン酸は一役かっているということです!

また、パントテン酸はコラーゲンの生成にも欠かせないビタミンCの働きを助けます。

そうすることで、肌や粘膜が健康に保たれているのです!

このパントテン酸は皮膚炎の薬としても使用されています。

この薬の成分はパントテン酸の前駆体といって、パントテン酸になる前の物質なのですが皮膚炎・やけどなどの治療に使われるのです。

パントテン酸の欠乏症

最初のプロフィールでも紹介したように、パントテン酸は「いたるところに存在する」というギリシャ語が語源です。

ですので、普通に食事さえしていれば欠乏することはまずありません。

また、パントテン酸は腸内細菌でも合成してます。

  1. 食品にも幅広く含まれている
  2. 腸内細菌でも合成している

この2つの理由からも、欠乏症が認められないのは納得できると思います。

しかし、極度の栄養失調が起きた場合は欠乏症として症状が出ます。

パントテン酸が不足することで起こる症状として、頭痛や、手足の感覚異常、疲労感などが症状に出るという報告があります。

また、パントテン酸は神経伝達系にも関わっているため、不安やイライラなど精神的な症状も出ることがあります。

パントテン酸の食事摂取基準

パントテン酸の食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

それでは、パントテン酸がどのような食品に多く含まれているか見ていきましょう!

パントテン酸を多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(mg)
穀類 精白米 150(1膳) 0.33
玄米 150(1膳) 0.33
豆類 糸引き納豆 50(1パック) 2.14
いも類
種実類
きのこ類 干しシイタケ 8(2個) 0.48
海藻類
野菜類
果物類
魚介類 子持ちカレイ 100(1切れ) 2.41
ニジマス 100(1切れ) 2.36
たらこ 60(1腹) 2.21
うなぎの蒲焼 100(1串) 1.29
肉類 鶏レバー 50 5.05
豚レバー 50 3.60
牛レバー 50 3.20
卵黄 18(1個) 0.78
乳製品 牛乳 210(1パック) 1.13

これらがパントテン酸を多く含む食品です。

パントテン酸はやはり色々な食材に含まれていることが分かります。

中でも動物性食品である、肉類、魚介類、卵、乳などに多く含まれていますね!

パントテン酸の効率的な摂取方法

パントテン酸は様々な食材に多く含まれていますが、加工する過程でその多くが失われてしまいます。

それは、水に溶けやすく、酸や熱、アルカリに弱いという特徴があるためです。

なので、缶詰、冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品などの加工食品にはほとんど含まれていないと考えて良いと思います!

そのような食品よりも、加工度が低い家庭料理の方がパントテン酸を摂取するにはオススメです!

また、家庭料理でもシンプルな調理法の方がより多くパントテン酸を摂取することができます!

まとめ

今回はパントテン酸についてできるだけ要点だけをまとめてみました!

ということでポイントのおさらいです!

ポイント1 パントテン酸の主な生理作用

  • 補酵素(コエンザイムA)の構成成分として、三大栄養素のエネルギー代謝に関わる
  • 神経伝達物質の生成する
  • ビタミンCの働きを助け、コラーゲンを生成する

 

ポイント2 パントテン酸の欠乏症

  • 様々な食材に含まれており、腸内細菌でも合成しているので欠乏症は認められていない
  • 極度の栄養失調の場合、頭痛・手足の感覚異常・疲労感・不安・イライラなどの症状が出る

 

ポイント3 パントテン酸を多く含む食品と効率的な摂取方法

  • 植物性食品・・・納豆、アボカド
  • 動物性食品・・・レバー
  • シンプルな調理法で作る料理がオススメ

 

いかがでしたか?

次の記事も楽しみにしていてください!それでは!

 

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