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【必見!】炭水化物や糖質の消化吸収の仕組みを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!

今回は炭水化物の中でも主に糖質の消化吸収についてできるだけ簡単にまとめてみました!

前回は炭水化物の分類や種類、役割などについて解説しましたが、まだ読んでいないという方は下にリンクを貼っておきますのでご覧ください!

参考記事→炭水化物(糖質)の分類や種類と役割や働きを超簡単に解説してみた!

この糖質の消化・吸収においてもできるだけ簡潔に要点のみを絞って解説していけたらと思います。

それでは早速みていきましょう!

人間が最も多く摂取する糖質はでんぷんである

三大栄養素の一つである炭水化物は、糖質食物繊維に分類されます。

炭水化物の分類や種類の記事でも紹介しましたが、もう一度簡単に復習しておきましょう!

このように、炭水化物の分類はまず大きく糖質と食物繊維に分かれます。

この二つの大きな特徴としては

  • 糖質・・・消化吸収を経て代謝されエネルギーになる
  • 食物繊維・・・消化吸収されず排泄される

 

そしてこの糖質と食物繊維のうち、エネルギー源になり得る糖質は構造の違いによって大きく3つに分類されます。

これについてももう一度復習しておきましょう!

このように糖質は次の3つの種類に分けられます。

  • 単糖類
  • 少糖類(二糖類)
  • 多糖類

 

糖質の種類によってこれから解説する消化吸収に違いが出てきますのでしっかり覚えてほしいと思います。

この3種類の糖質の中で人間が体内に吸収することが出来るのは主に単糖類のみです。

正確には二糖類も吸収されていくので厳密には違いますが、ここでは単糖類でないと吸収されないと覚えておいてください!

なので少糖類、多糖類は単糖類まで分解される必要があります。

私たちが単糖類という形で食物から糖質を摂取することは非常に珍しく、ほとんどが多糖類として摂取しています。

その多糖類がでんぷんです。

このでんぷんは穀物に多く含まれ、米やパン、麺、イモなど私たちが主食として食べる食物に多く含まれています。

でんぷんは多糖類なので吸収されるためには単糖類まで分解する必要があるのです!

それではここで、でんぷん以外の糖質についても各糖質がどのような食品に主に多く含まれているか紹介します。

糖類名 多く含まれる食品例
多糖類 でんぷん 米、パン、イモ
グリコーゲン 馬肉、レバー
デキストリン でんぷん分解物
少糖類 マルトース(麦芽糖) 麦芽、水あめ
スクロース(ショ糖) 砂糖、甜菜
ラクトース(乳糖) 牛乳、母乳
単糖類 グルコース 米、パン(でんぷんとして)
フルクトース 果物類
ガラクトース トマト、スイカ、乳製品

でんぷんを例に消化吸収を見てみよう!

糖質の消化吸収を学ぶ時にでんぷんの消化吸収が理解できれば、他の糖質に関して理解するのは簡単です!

それはでんぷんは多糖類で、だんだん小さく少糖類、単糖類へと姿を変えて消化吸収されていくからです。

でんぷんは先ほど説明したように、私たちが日常主食として摂取するごはん類、パン類、麺類、イモ類などに含まれています。

日本人は日頃から糖質を中心に摂取してそれをエネルギーに変えて生活しているということです。

ではでんぷんをの消化吸収の流れを説明していきます。

主食類など食物に含まれているでんぷんはまず、口に入ると唾液によって分解が始まります!

ご飯を噛んでいくと甘く感じてきますよね?

これは唾液に含まれているαアミラーゼというでんぷんを分解する酵素によって分解が進み、でんぷんが甘さを感じることが出来る少糖類に変化しているからです。

その少糖類とはマルトース(麦芽糖)というものです。

なので糖質は口に入れた瞬間から消化が始まっていくのです。

胃に流れ込んだ食物は次に十二指腸に移動します。

この十二指腸は、胃と小腸の間にある消化管です。

この十二指腸では膵臓から分泌された膵液に含まれるαアミラーゼがでんぷんを待ち受けています。

これによって残りのでんぷんが、マルトース(麦芽糖)やデキストリンというものに分解されていきます。

  1. 口の中・・・唾液に含まれるアミラーゼ
  2. 十二指腸・・・膵液に含まれるアミラーゼ

 

この2つによってでんぷんはまず大まかに分解されていくのです!

さらに、その後小腸の上皮細胞で待ち受けるマルターゼなどの消化酵素によってグルコース(ブドウ糖)に分解されていくのです。

マルターゼはマルトースを分解する酵素なので名前がマルターゼと言います。

アーゼ(-ase)は酵素という意味です。

マルトースを分解する酵素(-ase)なのでマルターゼとなります。

小腸の上皮細胞の細胞膜には、マルターゼと以外にも様々な糖質が最終的に単糖類になるようにそれらに対応する消化酵素が待ち受けています。

単糖類に分解された糖質は、毛細血管を経て肝臓に運ばれていきます。

少糖類(二糖類)の消化吸収

でんぷん以外にも糖質はたくさんあります。

食物から摂取する機会が多いでんぷん以外の糖質では以下の二つがあります。

  • スクロース(ショ糖)・・・砂糖の主成分
  • ラクトース(乳糖)・・・牛乳に多く含まれる

 

これらも最終的には小腸の上皮細胞でそれぞれを分解する酵素によって単糖類に分解され、吸収されていきます。

  • スクロース(ショ糖)を分解する酵素・・・スクラーゼ(スクロース+ase)
  • ラクトース(乳糖)を分解する酵素・・・ラクターゼ(ラクトース+ase)

 

スクラーゼという酵素によってスクロースは、グルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)に分解され、ラクターゼという酵素によってラクトースは、グルコース(ブドウ糖)とガラクトースに分解されます。

もともとこの二つの少糖類は上の図のように

  • スクロース(ショ糖)・・・グルコース+フルクトース
  • ラクトース(乳糖)・・・グルコース+ガラクトース

 

このような構造になっていました。

二種類の単糖類が結合してできた少糖類ですので、それぞれの酵素はそのつながりを切ることで少糖類を単糖類に分解し小腸上皮での吸収を可能にしているのです。

でんぷんのような多糖類は複数回にわたり酵素の影響を受けて最終的には単糖類へ分解されます。

同じように少糖類もそれぞれに適応する酵素によって単糖類に分解されていくのです。

それぞれの糖質がどこで、どんな酵素によって分解されるかをまとめた図になりますのでご覧ください!!

このように、各種糖質たちは小腸上皮で最終分解物となり吸収されていくのです。

小腸上皮での吸収とその後

これまでは、食物中の糖質が消化管を通りながらどのようにして人が吸収できる糖質の形(単糖類)に変化していくかという過程を簡単に見ていきました!

ここでは、吸収されるまさにその時小腸の腸壁ではどのようなことが起きているのか見ていきたいと思います。

糖質は最終的にはこれまで説明してきたように、小腸の吸収上皮細胞という細胞膜の上で消化酵素によって単糖類まで分解されます。

この小腸の『吸収上皮細胞』なんて言葉は特に覚える必要はありません。

ただ何となく、様々な栄養を吸収するための細胞なんだなと思ってもらえれば大丈夫です!

その栄養素を吸収する細胞の膜の上にこれまで見てきたような糖質を分解する酵素たちが待ち構えているのです。

そして分解し終えた単糖類たちは腸壁から血管へ移動し、門脈を経由して肝臓に運ばれていきます。

こうして肝臓から全身へ送られていき、全身の細胞でそれぞれの糖質(単糖類)たちが代謝されエネルギーに変換されていくのです。

まとめ

  • 人間が主たるエネルギー源として摂取しているのはでんぷん等の糖質類である。
  • 多糖類(でんぷん)は唾液と膵液のαアミラーゼによってマルターゼとやデキストリンになり、最終的には小腸上皮細胞にてグルコースに分解され吸収される。
  • 少糖類(スクロースやラクトース)は、小腸上皮細胞にて、それぞれ対応する酵素(スクロースはスクラーゼ、ラクトースはラクターゼ)によって、単糖類に分解され吸収される。
  • スクロースはグルコースとフルクトースに、ラクトースはグルコースとガラクトースにそれぞれ分解される。
  • 糖質は小腸上皮細胞にてグルコース・フルクトース・ガラクトースなど単糖類に分解された後、血管に移行し門脈を経て肝臓に移動する
  • 肝臓から血管を介し全身の細胞に届けられ、細胞内で代謝されエネルギーに変換されていく。

 

次は実際に単糖類に分解された糖質(グルコースを主とする単糖類)たちがどのように代謝されていくのかについて書いていきたいと思います。

お楽しみに!!

 

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