ビタミンDの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

こんにちは!

私は平成生まれの管理栄養士です!

これまで、ビタミンA、E、Kについてできるだけわかりやすく、簡潔に解説した記事を書いてきました!

ということで、今日は脂溶性ビタミン最後のビタミンDについて紹介したいと思います!

ビタミンDは割と最近良く耳にするようになった栄養素です。

それはなぜか・・・?

そんな事も内容に織り交ぜがら、今日も楽しく栄養学を学びましょう!!

ビタミンDのプロフィール

ビタミンDは別名、【サンシャインビタミン】なんて言われています!

イェ~~~~~~~~~イ!!ジャスティス!!

で、おなじみの、サンシャイン池崎とは全く関係ありません!( ゚Д゚)笑

なぜこのようにビタミンDがサンシャインビタミンと呼ばれているかというと、それは太陽の光に関係があります!

実はこのビタミンD、太陽の光を受けることで体内で作ることが出来るのです!

よく小さい時に、「子供は外で元気に遊べ!」なんて言われましたよね?

実は外で元気に遊ぶということは、このように科学的にも理にかなったことだったんです!!

それではビタミンDについてもう少し詳しく見ていきましょう!

ビタミンDはなぜD₁が存在しない?

主にビタミンDが多く含まれている食品は、きのこ類や、魚類です。

そしてそれぞれに含まれているビタミンDの種類は異なります。

  1. きのこ類・・・ビタミンD₂(エルゴカルシフェロール)
  2. 動物性食品・・・ビタミンD₃(コレカルシフェロール)

以上の2つです。

あれ・・・D₁がありませんね?

なぜ2から始まっているのでしょうか?

実はビタミンDも、他のビタミン同様に様々な種類が存在します。

ビタミンDにも、D₂~D₇まで種類があります。

しかしD₄~D₇まではほとんど食品に含まれず、作用も弱いため通常ビタミンDと呼ばれているのはこのD₂とD₃の二つなのです!!

そして気になるD₁ですが、これは間違ってつけられてしまったために今ではなくなったと言われています!

ビタミンDだと思ったけれどそうではなかったのでしょうか・・・

その時代にさかのぼってみないと本当のことはわからないですね!

ということで、まずみなさんに覚えてほしいのは、ビタミンD₂とD₃の二つです!

ビタミンDの生理作用

ビタミンDの生理作用で大事なのは、やはりまずカルシウムの吸収の促進です。

化学名がカルシフェロールと、名前にカルシウムが入っているくらいですからね!

食べ物から体内に取り入れたビタミンDは肝臓を通り、腎臓を通って酵素の力で変身します!

学問的には、この変身を「活性型」なんて言いますが覚えなくて大丈夫です!

活性型のビタミンDになることで、ビタミンDははじめてその働きができるようになるのです。

ではどんな働きなのか?

それが腸管でのカルシウム吸収の促進です。

カルシウム以外にも、リンも吸収するため、血液中にこれらの濃度が高くなります。

そして身体の様々な場所でこれらのミネラル類が使われるのです!

特にカルシウムとリンは骨に多いため、ビタミンDは骨の形成に関わっているビタミンとも言えます!

肝心(肝腎)かなめのかんじんは臓器の重要性が由来だった?

話が少し逸れますが、「ここが大事!」という事を【肝心】と言いますね!

実はこの肝心という言葉は、【肝腎】と書くこともできるのです。

ビタミンDは肝臓、腎臓、それぞれの臓器で酵素によって活性化されます。

なのでこの二つの臓器の存在が非常に重要なのです。

肝臓や腎臓、または心臓は身体にとって不可欠な臓器であり、非常に重要な機能を備えているという事からこの【肝心】や【肝腎】という言葉が生まれたのです!

ビタミンDは血中カルシウム濃度を一定に保つ働きがある

そしてビタミンDによって腸管から吸収され血液中に乗ったカルシウムですが、カルシウムは体内で非常に重要な働きをします。

骨に作用するのはもちろんですが、その他にも神経伝達や筋肉収縮などその働きは多岐にわたります。

カルシウムを紹介する記事で詳しく書きますが、このようにカルシウムは身体にとって重要なので血液中で一定の濃度を保たなければなりません!

実は、その血液中のカルシウム濃度をコントロールするのもこのビタミンDの役目です!

ビタミンDと共に、副甲状腺というところから分泌されるカルシトニンというホルモンが血中カルシウム濃度を保ちます。

食品よりたくさんのカルシウムが吸収されカルシウム濃度が上がれば、カルシトニンの作用で骨に吸着することで、カルシウム濃度は下がります。

逆にカルシウム濃度が下がってくると、カルシトニンの作用で活性化ビタミンDの産生が増えます。

それにより食品からのカルシウムがより吸収されカルシウム濃度を上げようとします。

さらには、骨からカルシトニンを溶かし血中に放出することでカルシウム濃度を上げ一定の濃度に調節するのです!

ここからもわかるように、ビタミンDとカルシウムは切っても切れない関係にあるということが分かりますね!

ビタミンDの過剰症

ビタミンDはビタミンA、K、Eなどと同じ油に溶ける脂溶性ビタミンの一種です。

ビタミンB群やCなど水に溶ける水溶性のビタミンは尿として外に排泄されるため過剰症はあまり心配いりません。

しかしこの脂溶性ビタミンは摂りすぎると過剰症になってしまう可能性があるのです!

ビタミンDも過剰症は存在します。

ビタミンDをサプリメントなどで過剰摂取し、それを長期的に続けると血液中のカルシウム濃度が上昇します。

ビタミンDがカルシウムの吸収を助けるので、カルシウム濃度が上がってしまうわけです。

すると高カルシウム血症を起こします。

他にも、腎機能が低下したり、血管の壁にカルシウムが付着して石灰化障害を起こしたり・・・

やはり、栄養素もほどほどに摂るのが一番ですね。

食材だけではこの過剰症はそこまで心配されることはありませんので、サプリメントを摂取する際は気を付けてください!

ビタミンDの欠乏症

ビタミンDはカルシウムと密接な関係があるということはすでに理解してもらえたかなと思います。

では、ビタミンDが不足するとどうなってしまうのでしょうか?

カルシウムは骨に多く存在し、その約98%が骨にあると言われています。

骨はいわばカルシウムの貯蔵庫のようなものなのです!

ということは、なんとなく骨に異常が出てきてしまいそうな気がしますよね?

実はその通りで、ビタミンDが不足すると骨がもろくなったり柔らかくなったりするのです。

成人や、妊婦さん、授乳婦さんがなると骨軟化症になります。

常に成長期にある子供が不足すると、背骨や足の骨が曲がったり、X脚・O脚、くる病になります。

高齢者や閉経後の女性は骨粗鬆症のリスクが高まります。

クララが立ったのはビタミンDのおかげ?

今から変な話をしますが、実はアルプスの少女ハイジでおなじみのクララが立つシーン!

クララが立ったぁ~!!と、みんなで喜ぶ名シーンです。

クララはくる病という病気で足が悪く、立つことさえもできなかった。

しかしみんなでクララを外に連れ出したことで、太陽光を浴びる機会が増えた。

そのことで体内にビタミンDが増え、血液中のカルシウム濃度が上がり、骨形成が亢進した。

よってくる病が改善し、立って歩けるようになったのではないか?と言われています!

実はくる病は日本においても深刻な問題の一つとして取り上げられています。

ゲームなど家の中で遊べる環境が整ったことで、子供たちが外に出ず太陽の光を浴びる時間が減りました。

そのため、ビタミンDの生成が減り骨が弱い子供たちが増えているのです。

ゆとり世代の私でさえ学校の先生には、

「雨の日以外は外でしっかり走り回って遊んできなさい!」

そんな風に言われていました。

私の場合は、雨の場合でも校舎内で走り回っていたのでよく先生に怒られたものでした!笑

TVゲームや、スマートフォンなど、そういった技術が進歩していくことは非常に素晴らしいことです。

しかし、こういった側面があるという事を是非お母さんやお父さんには知ってほしいと思います!

子供たちよ、とりあえず外で遊べ!!

ビタミンDの食事摂取基準

ビタミンDの食事摂取基準を年代別・性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

ビタミンD(µg/日)
性別 男性 女性
年齢 目安量 耐用上限量 目安量 耐用上限量
0~5 ヵ月 5.0 25 5.0 25
6~11 ヵ月 5.0 25 5.0 25
1~2歳 2.0 20 2.0 20
3~5歳 2.5 30 2.5 30
6~7歳 3.0 40 3.0 40
8~9歳 3.5 40 3.5 40
10~11歳 4.5 60 4.5 60
12~14歳 5.5 80 5.5 80
15~17歳 6.0 90 6.0 90
18~29歳 5.5 100 5.5 100
30~49歳 5.5 100 5.5 100
50~69歳 5.5 100 5.5 100
70歳以上 5.5 100 5.5 100
妊 婦 7.0
授乳婦 8.0

あなたに合った摂取量を見つけることが出来ましたか?

それでは、ビタミンDがどのような食品に多く含まれているのか見ていきましょう!

ビタミンDを多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(μg)
穀類 精白米 150(1膳) 0
玄米 150(1膳) 0
豆類
いも類
種実類
きのこ類 きくらげ(ゆで) 30(10個) 12
干しシイタケ 8(2個) 2
海藻類
野菜類
果物類
魚介類 アンコウ肝 50(1切れ) 55
紅鮭 100(1切れ) 33
かわはぎ 200(1尾) 30
真がれい 230(小1尾) 25
さんま(生) 120(1尾) 20
うなぎ(蒲焼) 100(1串) 19
いさき 200(1尾) 17
シマアジ 80(1切れ) 14
クロマグロ 80(刺身5切れ) 14
肉類
鶏卵(生) 50(1個) 1
乳製品

これらが主にビタミンDを多く含む食品です。

ビタミンDは表を見ていただいてもわかるように、きのこ類や、魚介類に多く含まれています!

後は、いかに日光に浴びるかです!!

ビタミンDの効果的な摂取方法

ビタミンDは脂溶性のビタミンであるため、油で炒めるなど、油脂類と一緒に摂ることで吸収が良くなります!

なので、きのこのソテーや、魚のフライなどは栄養学的に見ても非常に理にかなっていると言えますね!

また、自然に日光に当てて乾燥させたきのこ類はビタミンDが豊富ですが、機械で乾燥させたものはそうはいきません。

もし機械で乾燥させたシイタケなどを調理するときは、カサの裏の部分を日光に当ててください!

するとビタミンDの含有量がUPしますよ!

まとめ

それでは今回の記事のポイントをまとめていきたいと思います!

ポイント1 覚えてほしい2つのビタミンD

  1. ビタミンD・・・エルゴステロール(きのこ類に多く含まれる)
  2. ビタミンD・・・コレカルシフェロール(魚類に多く含まれる)

 

ポイント2 ビタミンDの生理作用

  • カルシウムの腸管からの吸収を促進する
  • カルシウムの血中濃度を一定に保つ
  • 神経伝達や、筋肉収縮に作用する

 

ポイント3 ビタミンDの過剰症と欠乏症

  • サプリメントなどで過剰摂取を長期間続けると、高カルシウム血症を引き起こすリスクがある。
  • 日光に当たる時間が短かったり、肝・腎障害など、ビタミンDが不足すると、骨に関わる障害が起きる。

 

ポイント4 ビタミンDを多く含む食品

  • ビタミンDはきのこ類や魚類に多く含まれている。
  • 脂溶性ビタミンであるため、油脂類と一緒に摂ると吸収率が上がる。

 

いかがでしたか?

今回ビタミンDを紹介したので、脂溶性タイプのビタミン4種類全てを解説できました。

次回からは、水に溶けるタイプの水溶性ビタミンのB群やCを紹介していきます!!

それではお楽しみに!