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ビタミンAの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!(初めての方はこちらから)

今回は脂溶性ビタミンの中でもビタミンAについて紹介したいと思います!

栄養学入門ということで、これまで三大栄養素である

  1. 炭水化物
  2. 脂質
  3. たんぱく質

この3つの栄養素の分類や働きなどを解説してきました。

今回はビタミン編ということで、ビタミンAから順番に一つ一つ見ていきたいと思います!

それでは早速みていきましょう!

ビタミンAを動画で学びたい人はこちら

※動画内では食事摂取基準2015を使用しています。(動画作成時は最新だったため)現在の最新版である食事摂取基準2020はこの記事内に記載しています。

ビタミンAのプロフィール

まずビタミンAの化学名はレチノールと言います。

化学名は本来のその化合物の名前です。

ビタミンAとはその化合物を呼ぶ時の愛称みたいな感じです!

正確にはビタミンAにはいくつか種類があり、A₁・A₂に分類され、それぞれの種類の化学物質に名前がついています。

しかしここではビタミンAの分類や種類については重要視していませんので、ビタミンA=レチノールと覚えてください!

私たちもビタミンAの種類まで詳しく覚えることはほとんどありません。

特徴としては油に溶けるというのが重要です!

油に溶けますから、摂りすぎた時に過剰症が存在したり、油と一緒に摂ることで吸収率が上がったりします。

ビタミンAのプロフィールを簡単に見ていただいたところで、これらの大事なところを一つ一つ詳しく見ていきましょう!!

カロテン類は体内でビタミンAに変化する

ビタミンAは皮膚の粘膜の健康を保ったり、目の機能を正常に保つために必要なビタミンです。

その単位はレチノール活性当量として表します。

レチノールとは、ビタミンAの化学名でしたね!

実はビタミンAは、ビタミンAそのものとして摂ることも可能ですが、違う成分として摂取することも可能なのです。

β-カロテンはもしかすると、あなたも聞いたことがあるかもしれません。

このβ-カロテンは体内でビタミンAに変化するのです。

なのでレチノール当量というのは、簡単に表現するのであればビタミンAやビタミンAになりうる成分の合計のようなものです。

β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれていますが、体内で必要に応じてビタミンAに変化します。

β-カロテンのように、体内でビタミンAに変化するものを【プロビタミンA】と呼びます。

このプロビタミンAは、

  • β-カロテン
  • α-カロテン
  • γ-カロテン
  • クリプトンキサンチン

などがあり、これら全てカロテンの仲間になります。

β-カロテンはビタミンA(レチノール)換算では1/12です。

なのでβ-カロテンを12μg摂取してやっとビタミンAが1μgということです!

その他のプロビタミンAはビタミンA(レチノール)に換算するときは1/24になります。

24μg摂取してやっとビタミンA(レチノール)が1μgということですね!!

ビタミンAの生理作用

ビタミンAは目の網膜で光を感じるロドプシンという物質を作り出します。

ということは、ビタミンAが体内で不足するとどうなるかわかりますね?

そうです!目が見えにくくなるのです。

実際にビタミンAが不足して起こる欠乏症には、夜盲症といって暗いところで上手く見えなくなるという症状があります。

また、皮膚や消化管などの粘膜の機能を正常に保つので、外敵から守ることが出来るのです。

この外敵とは、細菌やウィルスなどです。

これらの侵入を粘膜を正常に働かせることでブロックする役割があるのです。

ですのでビタミンAが足りなくなると、このブロックする働きが上手く機能しなくなり風邪を引きやすくなったりします。

「風邪を引かない為にも緑黄色野菜をたくさん食べましょう!」

と、小さい時に学校の先生に言われたのはこのためです!

その他にも、細胞の増殖に関わったり免疫力を高めたりする働きもあります。

これらはビタミンAの働きですが、プロビタミンAであるβ-カロテンには活性酸素を除去する抗酸化作用もあります。

ビタミンAや、ビタミンAに変わる他の物質も体内においてとても必要だということが分かって頂けたかと思います!

ビタミンAは過剰症に注意

ビタミンAは目の機能や、皮膚の粘膜などを正常にする働きがあります。

その他にも免疫力を高めたり、ウィルスから身体を守ったりするのも先ほど説明したとおりです。

しかしビタミンAは脂質には溶けますが水には溶けない為、摂りすぎて過剰になると肝臓に貯まってしまうのです。

すると、頭痛や吐き気、発疹、肝機能障害などを起こすことがあるのです。

何事もほどほどにということですね!

それに対して植物性食品に多く含まれるβ-カロテンは体内での必要量に合わせてレチノールに変わってくれるので過剰症の心配がありません。

このビタミンAの過剰症は特に妊婦さんに気を付けていただきたいものでもあります。

妊婦さんがビタミンA過剰症になると胎児の奇形のリスクが高まってしまいます。

なので妊娠するとビタミンAを摂りすぎないようにと先生から言われます。

もちろん不足してもいけない栄養素ですので、過剰症の心配がないカロテン類として摂取するのがオススメです!

ビタミンAの食事摂取量

栄養素には食事摂取基準というものがあります。

この食事摂取基準というのものは、

どの年齢の人はどのくらいの量を摂ることが理想なのか?

というものです。

この食事摂取基準は、三大栄養素やビタミンやミネラル全ての栄養素に定められています。

ではビタミンAの場合はどうなのでしょうか?

実際に見ていきましょう!!

いかがでしょうか?

ただこれだけ見ても具体的にどんな食品にどれくらい含まれていて、どのくらい食べればよいのかわからないと思います。

ということで次に実際にどのような食品にビタミンAが多く含まれているか見ていきましょう!

ビタミンAを多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(μgRAE)
穀類 精白米 150(1膳) 0
玄米 150(1膳) 0
豆類  ー  ー  ー
いも類  ー  ー  ー
種実類  ー  ー  ー
きのこ類  ー  ー  ー
海藻類 干しのり 3(1枚) 216
味付けのり 3(小10枚) 162
野菜類 にんじん 100(小1本) 1455
モロヘイヤ(ゆで) 82(1/2袋) 900
ほうれん草(ゆで) 50(1/4把) 450
春菊(ゆで) 12(1/2株) 110
果物類  ー  ー  ー
魚介類 ウナギの蒲焼き 100(1串) 1500
銀ダラ 80(1切れ) 880
アナゴ(蒸し) 60(1尾) 534
アンコウの肝 30(1切れ) 2490
肉類 鶏レバー 40(1切れ) 5600
豚レバー 30(1切れ) 3900
卵黄 18(1個) 86
乳製品 無塩バター 12(大さじ1) 96
カマンベールチーズ 30(1㎝厚、5㎝角) 75

このような食品にビタミンAが多く含まれていますので、意識して摂取したい方は参考にしてみてください!

特に多い食品は・・・

ビタミンAの効率的な摂取方法

ビタミンAはビタミンの中でも水に溶けず、脂質に溶ける脂溶性ビタミンという分類に属します。

なので、油と一緒に摂ることで吸収が良くなるのです!

緑黄色野菜を炒め物などにして食べるということは理にかなっているのです!

また緑黄色野菜をサラダなど生で食べたいときには、ドレッシングをかけて食べたり、脂質を多く含むごまやナッツ類を混ぜて食べても良いでしょう!

このような摂り方でビタミンAを摂取していただくのがオススメです!

まとめ

いかがでしたか?

今日はビタミンAを紹介しました。

ビタミンAの大事なポイントを簡単にまとめたいと思います!

ポイント1 ビタミンAはカロテン類からも摂れる

  • ビタミンAは、食品中に含まれているビタミンAをそのまま摂取する以外にも、カロテン類からも摂取することが可能。
  • カロテン類の、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、クリプトキサンチンなども体内でビタミンAに変わる。

 

ポイント2 ビタミンAの生理作用

  • 光を感知する物質に関わるので目の機能を正常に保つ
  • 皮膚などの粘膜を強くするのでウィルスなどの外敵から守る
  • その他にも免疫システムや細胞の分化に関わる
  • β-カロテンは抗酸化作用をもつ

 

ポイント3 ビタミンAは過剰症に注意

  • ビタミンAは脂溶性のビタミンであるため、体内に蓄積されやすく過剰症になる可能性がある。
  • 特に妊婦さんは要注意なので、過剰症の心配のないカロテン類から摂取するよう心掛ける。

 

ポイント4 ビタミンAの多い食品

  • ビタミンAは、動物性食品に多く含まれている。特にレバーなどに多い。
  • カロテン類は緑黄色野菜に多く含まれている。
  • ビタミンAは、油脂と一緒に摂ると効率よく吸収することができる。

 

次回はビタミンEです!頑張って書きますよぉ~!!

 

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