ビタミンB₁の生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

こんにちは!

私は平成生まれの管理栄養士です!

前回までは、ビタミンの中でも油に溶けるタイプのビタミンであるビタミンA、D、E、Kを紹介してきました。

今回からは水に溶けるタイプの水溶性ビタミンを紹介していきます!

そんな中から今日はビタミンB₁についてです。

それではビタミンB₁についてできるだけわかりやすく簡単に解説していきたいと思います。

ビタミンB₁のプロフィール

ビタミンBにはいくつも種類があり、B群としてひとくくりにされることがあります。

それはビタミンB群に属するビタミンは全て補酵素として働くという共通した特徴があるからです。

この補酵素については後で詳しく解説します!

ビタミンB群でのトップバッターはこのB₁です。

化学名はチアミンといいます。

ビタミンB₁で一番大切なのは、何といっても糖質代謝に関わるということです。

糖質代謝とは、糖質が体内で化学変化していきエネルギーに変わる過程のことです。

糖質がエネルギーに変わっていく過程で、どうしてもこのビタミンB₁が必要なのです。

そしてこのビタミンB₁はチアミンという化学名がついていますが、実は日本人である鈴木梅太郎さんが一番最初に発見したのです。

その時に付けた名前がオリザニンという名前でした。

しかし、いろいろあってポーランドのフンクという研究者がつけたビタミンが正式名称になりました!

このいろいろあって、の部分は話すと長くなるのでここでは省略します!

そんな日本人が世界で初めて発見したビタミンを少し詳しく紹介していきます!

国民病として恐れられた脚気はビタミンB₁が原因だった

実は日本では、このビタミンB₁が不足したことである病気が流行しました。

その病気とは「脚気」です。

この脚気は、江戸時代~昭和初期に流行し、国民を恐怖に落とし入れた歴史があります。

では、なぜその期間に流行ってしまったのでしょうか?

それは、我らが日本人の主食であるお米の食べ方に関わっています。

江戸時代以前は、お米は精米することなく玄米として食べていました。

技術や道具の発達と共に精製技術も進歩し、玄米を精製し精白米として食べるようになったのです。

実はこの取っ払ってしまった籾殻の中にビタミンB₁が含まれていたのです。

現代では、精白米を食べてもその他の食品からビタミンB₁を摂取することは簡単です。

しかし当時は身分や経済状況によってはそれが難しい人もいました。

精白米を食べるようになったことで、ビタミンB₁が不足し脚気にかかってしまう人が増えてきてしまったのです。

ビタミンB₁の生理作用

ビタミンBの生理作用を紹介する時に、一番重要ですよ!と言われるのが、ビタミンB₁は糖質代謝に関わるということです。

ビタミンB₁はこの糖質がエネルギーに変わる糖質代謝の中で働きます。

どんな働きをするのかというと、それは【補酵素】としてです。

補酵素・・・?なんじゃそりゃ・・・

酵素は何となくわかるけれど、補酵素ってなんだろう・・・

そう思いますよね。

ということで簡単に説明します!

酵素とは、

生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。

このようにWikipediaさんに書いてあります。

簡単に説明すると、酵素は身体の中で起こる様々な化学反応に関わっていて、その化学反応を起きやすくするものと考えてください!

その化学反応ごとに触媒といって関わる酵素もそれぞれ違います!

この反応にはこの酵素! あの反応にはあの酵素! その反応にはその酵素!

このように体内では様々な酵素が働いています。

話は戻って、ではビタミンB₁の生理作用である補酵素とはどういった事でしょうか?

補酵素なので、酵素を補うということは何となくイメージができると思います。

実際に酵素を補っています!ビタミンB₁のような補酵素の存在がないと働くことが出来ない酵素があるのです。

彼女やお嫁さん(補酵素)がいないと動けない男(酵素)みたいなイメージでしょうか?

なのでそれらの酵素が働けるように手助けをするのが補酵素ということです。

ビタミンB₁は糖質代謝の中で補酵素として働きますので、糖質代謝に関わる酵素の手助けをするということです!

ビタミンB₁が不足すると、酵素が働けず糖質代謝がスムーズに行えません。

すると、乳酸などといった疲労物質がたまりやすくなることで疲れの原因になります。

ビタミンB₁は神経機能にも関わっている

ビタミンB₁は今説明したように、糖質代謝での補酵素としての働きが一番メジャーです。

しかし他にもたくさん働きがあり、その中でも特に神経の機能を正常に保っているということは覚えておいてほしいと思います。

ビタミンB₁は脳の中枢神経や、手足の末梢神経などの働きを正常にしています。

一番最初に、脚気という欠乏症の紹介をしましたが、これはまさにビタミンB₁が不足したことで起きた神経障害と言えます。

ビタミンB₁が欠乏した状態が脚気ですが、少し不足した状態が続いてもイライラや不安、集中力の低下などを招きます。

ビタミンB₁の欠乏症

ビタミンB₁の代表的な欠乏症は「脚気」です。

食欲不振や手足のしびれ、疲れや倦怠感などが主な症状です。

ビタミンB₁が不足した状態がひどくなると心臓の肥大がみられます。

当時、脚気は江戸わずらいと呼ばれ、栄養学が進歩したのちに脚気であるということが分かりました!

現在では脚気のようなビタミンB₁の欠乏症にかかる人はほとんどいません!

それはビタミンB₁が不足するような食生活を送っている人が少ないからです。

昔に比べて食料が豊富になったということです。

しかし、普通に生活している人はビタミンB₁の欠乏症にはなりませんが、ビタミンB₁をたくさん消費する人は少し注意が必要です。

ではビタミンB₁をたくさん消費する人とはどのような人でしょうか。

  1. 糖質をたくさん摂取する人
  2. アルコールをたくさん摂取する人
  3. 運動によってたくさんエネルギーを消費する人

このような人はビタミンB₁を多く使います。

それは、ビタミンB₁は生理作用のところでも説明したように、補酵素として糖質代謝に関わっているからです。

糖質をたくさん摂れば、もちろんビタミンB₁の消費量が多くなります。

アルコールも糖質が含まれているので同じです。

運動するときは糖質をエネルギーとして利用するシーンがありますので、ここでもビタミンB₁がたくさん消費されます。

このようにビタミンB₁を慢性的にたくさん利用するような人は欠乏症になりやすくなるので気を付けましょう!

脚気のほかにもビタミンB₁が不足すると、疲労物質がたまることで疲れやすくなったりします。

また、中枢神経が侵され手足が麻痺したり、意識障害を起こす【ウェルニッケ・コルサコフ症候群】という欠乏症もあります。

ビタミンB₁の食事摂取基準

ビタミンB₁の食事摂取基準を年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

ビタミンB1(mg/日)
性別 男性 女性
年齢 推定平均必要量 推奨量 目安量 推定平均必要量 推奨量 目安量
0~5 ヵ月 0.1 0.1
6~11 ヵ月 0.2 0.2
1~2歳 0.4 0.5 0.4 0.5
3~5歳 0.6 0.7 0.6 0.7
6~7歳 0.7 0.8 0.7 0.8
8~9歳 0.8 1.0 0.8 0.9
10~11歳 1.0 1.2 0.9 1.1
12~14歳 1.2 1.4 1.1 1.3
15~17歳 1.3 1.5 1.0 1.2
18~29歳 1.2 1.4 0.9 1.1
30~49歳 1.2 1.4 0.9 1.1
50~69歳 1.1 1.3 0.9 1.0
70歳以上 1.0 1.2 0.8 0.9
妊 婦 +0.2 +0.2
授乳婦 +0.2 +0.2

あなたに合った摂取量を見つけることが出来ましたか?

それでは、ビタミンB₁がどのような食品に多く含まれているのか見ていきましょう!

ビタミンB₁を多く含む食品

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(mg)
穀類 精白米 150(1膳) 0.03
玄米 150(1膳) 0.21
そば 130(1玉) 0.25
豆類 絹ごし豆腐 150(1/2丁) 0.15
きなこ 7(大さじ1) 0.05
いも類
種実類
きのこ類
海藻類 青のり 1(小さじ1) 0.01
野菜類
果物類
魚介類 うなぎの蒲焼 100(1串) 0.75
たらこ 60(1腹) 0.43
真鯛 100(1切れ) 0.32
ブリ 100(1切れ) 0.23
肉類 豚ヒレ肉 80 0.98
豚ロース赤肉 80 0.77
豚モモ肉 80 0.72
ボンレスハム 60(3枚) 0.54
乳製品

これらがビタミンB₁を多く含む食品です。

ビタミンB₁は特に肉や魚類に多いことが分かります。

その中でも、豚肉は非常に多いですね!

ビタミンB₁は玉ねぎやネギなどに多く含まれるアリシンと一緒になることでアリチアミンになります。

ビタミンB₁(チアミン)+ アリシン → アリチアミン

こうなると吸収率がぐ~~~んと上がり、疲労回復にオススメです!

なので、豚肉と玉ねぎの炒め物なんて最高に相性が良いのです!!

ビタミンB₁の効果的な摂取方法

ビタミンB₁は水に溶けるタイプのビタミンです。

水溶性ビタミンなんて言い方をしますが、水に溶ける性質なので調理する際にも水に溶けます。

なので、ビタミンB₁を一滴も逃したくない!という方は、汁ごと食べられる調理法がオススメです!

鍋や煮込み料理なんて最高の調理法ですね!

また、穀類の籾の部分にもビタミンB₁が含まれています。

主食を食べながら上手にビタミンB₁を摂取したい!という人もいるはずです。

そんな場合は、お米だったら玄米や七分づき米、五分づき米など、小麦粉なら全粒粉などを使うと良いでしょう!!

是非試してみてくださいね!!

まとめ

いかがでしたか?

最後に今日のポイントまとめて終わりにしたいと思います!

ポイント1 ビタミンB₁の主な生理作用

  • 糖質代謝に関わり、補酵素として酵素の働きを助ける
  • 神経機能を正常に保つ

 

ポイント2 ビタミンB₁の欠乏症

  • 手足のしびれや倦怠感などを起こす脚気
  • 中枢神経に障害の出るウェルニッケ・コルサコフ症候群

 

ポイント3 ビタミンB₁が不足しがちな人

  1. 糖質をたくさん摂取する人
  2. アルコールをたくさん摂取する人
  3. 運動によってたくさんエネルギーを消費する人

 

ポイント4 ビタミンB₁を多く含む食品

  • 肉や魚の動物性食品に多く、特に豚肉に多く含まれている
  • ビタミンB₁は水に溶けるので汁ごと飲める調理がオススメ
  • 穀物から摂取したい人は、玄米や全粒粉など精製されていないものを

 

次回は同じビタミンB群のB₂を紹介します!

乞うご期待!