栄養学の基本の❝き❞ 栄養素や食品が持つ3つの機能や役割とは?

こんにちは!

平成生まれの管理栄養士です。

今日から少しだけ、栄養学の基本に戻って勉強し直そうと思います。

このブログも、できるだけ栄養学を学問として習ったことのない人でも理解できるような記事が書ければいいなと思います。

そして栄養学において基本的な知識をわかりやすく解説した記事をためていき、いつの日かみんなが見に来てくれる教科書のようなブログが出来ればと思います。

  • 身近な人を助けたくて栄養学を学ぶ人
  • 自分の健康のために学び始めたい人
  • スポーツで良い結果を出すために食事管理に目覚めた人

そういう人たちが、「あの人のブログならわかりやすいし、何といってもタメになる!」

そんなブログにできたらと思います。

ということで今回はそんな栄養学入門編の第一弾!

  • 栄養とは何か?栄養素とは何か?
  • 食品がもっている機能にはどんなものがあるか?

そんなことをみていきましょう!!

【栄養】と【栄養素】の違いとは?

「これは栄養が多い食べ物だからたくさん食べなさい!」

なんてことを小さい時に良く言われたと思います。

しかし実はそれ少し間違っているのです。

その表現を正しくするのであれば

「これは栄養の多い食べ物だからたくさん食べなさい!」

と表現するのが正しいのです。

あくまで栄養学という学問的にはですが・・・

なので私は全く気にしませんが、栄養と栄養素という言葉にはどんな違いがあるのか少しだけ紹介したいと思います。

そして、ほんのわずかでも良いので頭の片隅にでも残してくれればうれしいです!

栄養とは体内で営まれる摂食~排泄までの一連の流れ

例えば、今あなたが牛肉100%のハンバーグを食べたとします。

それが直接筋肉になったり、脂肪になったりはしませんよね?

これらの食べ物が、体内で様々な工程を経て体の一部になっていくのです。

栄養とは、この食べたハンバーグが筋肉や脂肪、または肌の材料や血液になるまで・・・

もっと細かく言うと、それらを構成する一つ一つの細胞になるまでの流れのことを言います。

つまり、食品から摂取したいろんな物質や成分を、消化・吸収し、体内に取り込む。

そして分解や合成を繰り返すことによって、私たちが生命活動できるように、人間特有の成分に作り変える。

この一連の営みを栄養と呼ぶのです。

言い換えると代謝という言葉が一番ニュアンス的に近いかもしれません。

栄養は体内での営みで、栄養素は体外から取り入れる要素

さきほど説明したように、栄養とは外から取り込んだ物質を私たち仕様に作り変える一連の流れのことを言います。

ということは栄養という言葉は、体内で全て行われている事なのです。

食べてから要らなくなったものが出ていくまでが、その栄養という営みです。

そして、その栄養という営みに必要な要素ということで、栄養素と呼ぶのです。

体内に、栄養素が入ることで様々な営みが始まるのです。

なので栄養素は外から入ってくるものなのです。

イチゴに含まれているビタミンCや、トマトに含まれているリコピンなど、これらは全て食品中の栄養素(人間の体外から入ってくるもの)です。

簡単に❝栄養❞と❝栄養素❞の違いを簡単にまとめるとこうなります。

  • 栄養とは人間の体内での様々な営み
  • 栄養素とは人間が栄養という営みを行うのに必要な外界からの要素

体内における栄養素の3つの役割

なんとなく栄養と栄養素の区別がついたと思います。

ということで、次は栄養素がもつ役割についてみていきましょう!!

食品中の栄養素は、栄養という体内で摂取から排泄までの営みの中で3つの役割があると言われています。

  1. エネルギーになる
  2. 身体を作る
  3. 身体の調子を整える

以上の3つです。

あなたもすでにご存じかと思いますが、栄養素には三大栄養素五大栄養素などがあります。

後で詳しく説明しますが、三大栄養素とは、炭水化物、脂質、たんぱく質です。

五大栄養素とはこの三大栄養素にビタミンとミネラルを足したものです。

これらの栄養素は①エネルギー源となり、②身体を作り、③身体の機能を調節します。

こうして私たちは生命活動を維持することが出来ているのです!

今説明した、栄養素のもつ役割に似ているもので、食品がもつ役割というものがあります。

これはすごく似ていますが少し違います。

なので次は食品がもつ役割についても少し説明したいと思います。

食品がもつ3つの機能

食品には様々な機能があります。

でもそもそもどんなものが食品なのでしょうか・・・

そんなこと普通に生活していて考えたこともないですよね!!

食品に求められる条件とは?

食品衛生法によると

食品とは、すべての飲食物をいう

これを食品の定義としています。

なんだか非常にシンプル・・・そしてなんだか当たり前のような・・・

当たり前のことを定義するってとても難しいですね。

食品に含まれる3つの機能とは?

食品を食べることで、それがエネルギーに代わり、身体を構成し、生命を維持することが可能になります。

何のために食事をするの?と聞かれたら

まずは、生きるために食べる。

私はこう答えますが、きっとあなたもそう答えると思います。

 

雪山で遭難してしまって食料が尽きてしまう・・・

この残り少ない食料を何のために為に食べるか?

そう問われたら、それは生きるためですよね?

また、古代の人たちは常に飢餓との戦いでしたから、食品とはそのような位置づけであったと思います。

しかし、少しずつ文明が発達していく過程で、食品の機能は少し違った一面が出てきました。

食べることで幸せになったり、感動したりするようになったのです。

いい香り!!美味しい!!こんなの食べられて幸せ!!

そんな五感を使って食事をすることが出来るようになってきたのです。

そして現代にいたっては、身体の調子を整えてより健康に、より美しく・・・

そんな機能も持ち合わせるようになりました。

こんな感じで食品には様々な機能が存在するのです。

これを栄養学的には食品の3つの機能としてまず学びます。

  • 一次機能・・・栄養機能
  • 二次機能・・・感覚機能
  • 三次機能・・・生体調整機能

それぞれ簡単に説明すると

  • 一次機能・・・体内の構成成分であったり、エネルギーを生み出すなど栄養素本来の機能
  • 二次機能・・・食品の香り、味、色、歯ざわり、触感など五感に刺激を与える嗜好的な機能
  • 三次機能・・・その成分を摂ることで、体の調子を整え健康状態増進や病気の予防等をする機能

ということで下の図に簡単にまとめてみました!

この食品がもつ役割や機能と言うものは、その国の豊かさや取り巻く環境で、それぞれ変わって来ると思います。

戦後の日本の歴史を例に例えるとわかりやすいかと思います。

戦後の日本がそうだったように、まず生きるために食べる。(一次機能)

そして戦後復活をとげ経済大国の仲間入りを果たした日本は、食を楽しめるようになりました。(二次機能)

街にはおいしい飲食店が並び、日々味や見た目など、人が喜び感動する食への追及にしのぎを削っています。

そして現代、日本は物質的に飽和した時代を迎えました。

もちろんこれは食品に関しても同じです。

どこに行っても近くに飲食店やコンビニがあり、スーパーなどには世界各国の食品が並び、季節を問わず好きなものが食べられます。

いつでも食べたいと思えば食べられる環境が整っていて、TVや雑誌などでもひっきりなしに食の特集が組まれます。

そして、飽食の時代だからこその問題もたくさんあります。

その一つが生活習慣病です。

それによって今度は三次機能である、これを食べると健康になる、これを食べると病気を防げる!などの三次機能が注目され始めてきました。

そこで新しくでてきた食品として、国が定める機能性食品なんて食品が登場するのです。

つまり、時代の移り変わりや、その国の豊かさによっても、食品がもつこれらの3つの機能の重要性が変わってくるということです。

一次機能 ~栄養素の種類とその働き~

それではそれぞれの栄養素がどんな種類にわかれて、どんな働きがあるのか見ていきましょう!

食品の一次機能は、いわば生きるために必要な栄養素を摂取することです。

栄養素にはまず三大栄養素と言われるものがあります。

これはもうご存知の通りです。

  1. 炭水化物(糖質)
  2. 脂質
  3. たんぱく質

この3つです。

ここにビタミンとミネラルを含めたものを五大栄養素と呼びます。

最近ではこの五大栄養素に食物繊維を足して、六大栄養素なんて言ったりもします。

さらには近年、植物の色の力であるフィトケミカルとかファイトケミカルなんて呼ばれる栄養素を7番目の栄養素と呼んでいる人もいます。

まぁここでは、三大栄養素が、炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質で、五大栄養素がそこにビタミンとミネラルを含んだものと覚えてください!

これらの栄養素の体内での働きは大きく分けると3つです。

  1. 熱量素(主にエネルギーに変わるもの)・・・炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質
  2. 構成素(体を作る成分に変わるもの)・・・脂質、たんぱく質、ミネラル
  3. 調節素(体の生理作用を整えるもの)・・・ビタミン、ミネラル

今度は栄養素別にどんな働きがあるのか見てみましょう!!

  • 炭水化物(糖質)・・・エネルギー源
  • 脂質・・・エネルギー源体の構成成分
  • たんぱく質・・・エネルギー源体の構成成分体の機能を調節する
  • ビタミン・・・体の機能を調節する
  • ミネラル・・・体の構成成分体の機能を調節する

栄養素側から見ると、このように各栄養素がどのような働きをもつのか見ることが出来ます。

たんぱく質が本当にいろんな役割をもつのがわかります!

これが「たんぱく源は大事ですからしっかり食べましょう!」と、小さい時に先生などに言われた理由ですね!

厳密にはもっと細かいのですが、ざっとこのような働きをしていると覚えてください!

栄養学で一番初めに習う教科書にも、このように載っています!

必須栄養素の存在

エネルギー源となる(熱量素となる)栄養素は糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素であることを説明しました。

これらは実は体内で相互に変換していくのです。

  • 糖質は体内の量が過剰になって余り脂質に
  • 糖質がなくなれば、たんぱく質から糖質が作られエネルギーに
  • もちろんたんぱく質も過剰になれば脂質に

しかし、栄養素の中には私たち人間の体内で合成できないか、合成できても十分な量にはならないものがあります。

ですのでそういった栄養素は食事から摂るしかありません。

こういった食事から(体外)から摂らなければいけない栄養素のことを必須栄養素と呼びます。

  • ビタミン13種類
  • ミネラル16種類

ビタミンやミネラルは体内で作れない、もしくは作れても微量なものがあるために、たくさん摂るように心がけましょう!と言われているのです。

そしてこの他にも、たんぱく質の中にも必須アミノ酸というアミノ酸が9種類、脂質にも必須脂肪酸という脂肪酸が3種類あります。(子供と成人で数が違ったり、分類の仕方などによっても数が変わってきますがザックリ覚えて下さい!!)

二次機能 ~五感に影響を与える香味成分~

これらは簡単に言うと、おいしさの決め手になる栄養素といっても良いでしょう!

このおいしさを決める評価の対象として、視覚的な色、形、つやなどがあります。

また嗅覚による香り、味覚による味、固さ、歯ごたえ、のどごしなどもあります。

食品の香り(香気成分)

食品にはその食品独特の匂いがあります。

そしてそれはその食品に含まれる色んな香気成分のバランスにより決まってくるのです。

その香りの強さや変化は、鮮度や熟成などの度合いやその食品の変性を知る目安にもなるのです。

主な香気成分は次のようなものがあります。

  • アルコール類・・・酒類、調味料など
  • エステル類・・・果物
  • アルデヒド類・・・花、加熱した肉類
  • 酸類・・・酢酸
  • アミン類・・・生の肉類、魚介類
  • メルカプタン類・・・醤油、漬物など

これらの香気成分は分子が非常に小さく蒸発しやすいという特徴があります。

食品の味(味覚成分)

私たちの舌には、味蕾と呼ばれるぶつぶつがあります。

その中の味を感知する細胞が味覚という感覚を感知するのです。

味には五大基本味というものがあります。

そしてそれぞれの味を示す要因となる成分は以下のようになります。

  1. 甘味・・・糖類
  2. 酸味・・・酸類
  3. 塩味・・・ミネラル類
  4. 苦味・・・様々な化学成分
  5. うま味・・・アミノ酸類、核酸類

この5つです。

このほかにも辛味や渋味、えぐ味などもあります。

辛味は口の中で感じる痛覚、つまり痛みの一種なので基本味とは区別されてしまいます。

三次機能 ~より健康に!より美しく!~

三次機能はその食品を摂ることで体の調子を整えて、より健康になったり、より美しくなったり、病気を予防したり・・・

そういったものを言いますが、近年の栄養学で注目されているのも、研究されているのもこの三次機能です。

例えばこんな感じです。

  • 魚に含まれるEPA、DHAを摂ると血液がサラサラになる
  • トマトに含まれるリコピンは強い抗酸化作用を持つ
  • 大豆イソフラボンが骨粗しょう症を防ぐのに良い

などなど・・・

こういったものがTVや雑誌でも非常に多く目にすることが多くなったのではないでしょうか?

また、スーパーに行けば健康食品のようなものがたくさん並んでいます。

企業もこぞって健康食品を販売し始めました!

先進国の日本において、この食品が持つ三次機能というものが、とても重要な位置づけになってきていると言えます。

三次機能による健康食品

日本には健康食品がたくさん売られています。

しかし、この健康食品はしっかりとした分類があったということを知っていますか?

健康食品で一番最初に思い浮かぶのは多分トクホではないでしょうか?

もちろんトクホも特定保健用食品といって立派な健康食品の一つです。

なのでここでは簡単な図を使ってその分類を説明したいと思います。このように食品は分類されています。

この健康食品の分類に関してはまた違う記事で詳しく紹介したいと思いますので今日は大まかに分類だけ見てみてください。

意外に知られていないのが、一番下のサプリメントが、いわゆる健康食品という分類になり、効果・効能の表示が認められていないということです。

私も4年間サプリメントを販売する会社でたくさんのお客様と接してきましたが、

「なんでサプリには○○に効く!なんて書いてくれないのかしら・・・わかりにくいわ!」

なんてことよく言われました。

それはこういった国が決める法の下で表示ができないということです。

サプリメントの表示や表記、販売トークなど、本当にグレーなことが多いんですよね・・・

話が逸れそうなので、今日のところはここまで!笑

まとめ

それでは今日学んだ事を簡単に復習していきましょう!

 

ポイント1 ❝栄養❞と❝栄養素❞の違い

栄養とは人間の体内での様々な営み

栄養素とは人間が栄養という営みを行うのに必要な外界からの要素

 

ポイント2 体内に入ってきた栄養素がもつ3つ役割

①エネルギーになる ②体をつくる ③体の調子を整える

 

ポイント3 食品がもつ3つの機能

①一次機能・・・栄養機能 ②二次機能・・・感覚機能 ③三次機能・・・生体調節機能

 

ポイント4 一次機能は五大栄養素そのものがもつ機能

エネルギーを作り、体を作り、体の調子を整える。これらを五大栄養素が担っています。

一次機能は、いわゆる生きるために必要な機能です。

 

ポイント5 二次機能は感覚に関わる機能

嗅覚で感じる食品の香り、味覚で感じる食品のおいしさ。

二次機能は食事を五感で感じ、そして楽しむための機能と言い換えることが出来ます。

 

ポイント6 三次機能はより健康になるための機能

近年注目され始めた三次機能。TVで紹介された食品が翌日スーパーから姿を消すことからもその注目度が分かります。

三次機能はより健康に、より美しく、そんな願望を叶える助けをする機能と言えます。

 

ということで、以上が栄養学入門編、第一回目の記事でした!!

それでは次回の記事をお楽しみに!!