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セレンの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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スポーツ栄養士のあじです!(初めての方はこちらから)

今回の記事では、ミネラルの中のセレン(セレニウム)という栄養素についてできるだけ丁寧に要点をまとめて解説していきたいと思います。

セレンは馴染みがあまりない栄養素だと思いますがとても大切な栄養素の一つですので、簡単に覚えてもらえると嬉しいです!

では早速みていきましょう!

セレンを動画で学びたい人はこちら

※動画内では食事摂取基準2015を使用しています。(動画作成時は最新だったため)現在の最新版である食事摂取基準2020はこの記事内に記載しています。

セレンのプロフィール

セレンはもしかすると初めて耳にする栄養素かもしれません。

別名セレニウムとも言います。

もともと、土壌に多く含まれている金属類です。

日ごろから土の中に眠っているという事ですね!

そんなセレンですが日本の土壌には多く含まれているということが分かっています。

地域によっては少ない地域もあるようで、特に中国(中華人民共和国)の北東部にはセレンの含有量が少ないと言われています。

そんなセレンは体内に約13mg程度存在しています。

セレンの働きの中で一番知られている働きと言ったら、抗酸化作用ではないでしょうか。

身体の細胞を酸化させる活性酸素から身を守る働きです!

ビタミンにも抗酸化作用がある栄養素もいくつかありますが、ミネラルでもセレンのように抗酸化作用をもつ栄養素があるのです。

セレンの生理作用

セレンの働きで最もポピュラーなのは抗酸化作用です!

抗酸化作用とは体内の細胞が酸化されるのを守る働きですね!

ビタミンだとビタミンAやビタミンC、ビタミンEなどと同じ働きですね!

それぞれの栄養素について気になる方はこちらの記事もご覧ください。

参考→ビタミンAの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!
参考→ビタミンCの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!
参考→ビタミンEの生理作用・食事摂取基準・多く含む食品などを簡単にまとめてみた!

セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼという酵素の構成成分として体内で活躍しています。

グルタチオンペルオキシダーゼ・・・?

なんじゃそりゃ!

って感じですよね!?

これは活性酸素の一種である過酸化水素を水と酸素に分解してくれる酵素です!

つまり活性酸素から身体を守る酵素なのです!

セレンはこの酵素の構成成分なので、体内の細胞を酸化から守っているということになります!

また、ビタミンCの再生を助ける酵素の成分としても働きます。

セレンは抗酸化力をアップさせるミネラルなのです!

セレンにはその他にも様々な働きがある!

抗酸化力を上げることで有名なセレンですが、他にもいくつか紹介したいと思います!

まずは甲状腺ホルモンが活性化するためのお手伝いもしているということです!

甲状腺ホルモンとは簡単に言うと、身体の代謝を高めるホルモンです!

甲状腺は喉ぼとけの下にあります。

セレンは、この甲状腺ホルモンを活性するヨードサイロニン(ヨードチロニン)脱ヨウ素酵素の成分に必須です。

この長い名前はもちろん覚える必要ありません!

この酵素は甲状腺ホルモンのサイロキシン(チロキシン)をトリヨードサイロニン(トリヨードチロニン)に変える酵素です。

このようにトリヨードサイロニンに変えることで甲状腺ホルモンは活性化するのです!

セレンはこの酵素に一役買っているということです!

また、セレンは解毒のミネラルとも言われています。

硫黄、水銀、ヒ素、カドミウムなどの毒物の毒性を軽くしてくれるのです!

海の幸などには、このような有害な物質が微量ですが含まれています。

しかしセレンのようなミネラルが体内に存在することで、硫黄、水銀、ヒ素、カドミウムのような毒性のある物質の影響を受けないでいられるのです!

セレンの力は偉大ですね!

セレンの欠乏症や過剰症

普通の食事をしていれば、セレンは足りなくなることも過剰になることもありません!

しかし、どんな栄養素でも同じですが摂りすぎてしまうと何かしら症状が出てしまいます。

セレンももちろん例外ではなく、サプリメントなどで大量に摂取すると中毒を起こします。

嘔吐、下痢、脱毛、爪の変形、しびれ、頭痛などです。

このような症状を起こさないためにも、サプリメントなどを摂取する際はしっかりと摂取量を確認してほしいと思います!

また、この記事の一番最初にセレンは日本の土壌には比較的多く含まれているという話をしました。

一方で中国の北東部ではセレンが少なく、それにより食物からの摂取も不足してしまうことがあるのです。

セレンの慢性的な不足から心筋梗塞などを起こすとされています。

これを克山病と呼んでいます。

セレンの食事摂取基準

セレンの食事摂取基準を、年代別、性別にそれぞれまとめていますのでご覧ください!

あなたに合った摂取量を見つけることは出来ましたか?

それでは、セレンがどのような食品に多く含まれているかを見ていきましょう!

セレンを多く含む食品

これらがセレンを多く含む食品です。

食品名 一食分の目安量(g) 成分含有量(μg)
穀類 精白米 150(1膳) 1.3
玄米 150(1膳) 1.3
豆類
いも類
種実類 ひまわりの種 9(大さじ1) 9
きのこ類
海藻類
野菜類
果物類
魚介類 真がれい 100(1切れ) 110
あんこう肝 50(1切れ) 100
かつお 100 100
真あじ 110(1尾) 85
黒まぐろ 75 83
たらこ 60(1腹) 78
ぶり 100(1切れ) 57
真さば 80(1切れ) 51
肉類
卵黄 18(1個分) 10
乳製品

セレンはご覧の通り、魚介類に含まれていることが分かります。

もしかすると、セレンを意識的に摂ろう!と思う人は少ないかと思います。

これは、過剰症も欠乏症も極端に偏った食事さえしなければ起こらないからです。

この表を見てもわかるように、セレンは日常的に食べる穀類にも含まれているミネラルなので、偏った食事さえしなければ大丈夫です。

セレンを意識的に摂りたい!という人は是非この表を参考にしてみてくださいね!!

まとめ

今回はセレンについてまとめてみました!

ということでポイントのおさらいをしていきましょう!
ポイント1 セレンの生理作用

  • 抗酸化作用で体内の細胞の酸化を防ぐ
  • 甲状腺ホルモンの活性化を助ける
  • 硫黄、水銀、ヒ素、カドミウムなどの毒物の毒性を軽減する

 

ポイント2 セレンの欠乏症と過剰症

  • 普通の食事をしていれば、不足することも摂りすぎることもまずない
  • 欠乏した場合は克山病という心筋障害を起こす可能性がある
  • 過剰に摂取した場合はめまい、吐き気などの中毒症状を起こす

 

ポイント3 セレンを多く含む食品

  • 主に魚介類に多く含まれている
  • 日常的に摂取する穀類にも含まれている

 

いかがでしたか?

次回も楽しみにしていてください!

 

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