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【ダイエットに役立つ!】METs(メッツ)と消費エネルギー量の関係とは?

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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こんにちは!

私は平成生まれの管理栄養士です!

今回の記事はMETs(メッツ)という概念について解説していきたいと思います。

聞きなれない用語ですが、慣れれば誰でも簡単に理解できますのでご安心ください。

METsを理解できれば、エネルギー代謝やエネルギー消費量について理解が深まると思います!

また、ダイエット時やスポーツ選手の摂取エネルギー量にも大きく役立ちます。

METsと消費エネルギー量の関係について、できるだけわかりやすく説明していきます!

それでは早速見ていきましょう!

METs(メッツ)って何?

・・・コーラ?・・・メジャーリーグのチーム?

METs(メッツ)という概念を初めて知った人は何のことだかさっぱりわからないと思います。

METs(Metabolic Equivalents)とはその定義をしっかり説明すると、

様々な身体活動によって消費されるエネルギー量(基礎代謝量も含む)がその時の安静時代謝量の何倍に相当するかを表す身体活動強度

となります!

簡単いうと、何もしていないとき(安静時)と比較して、その身体活動によって消費されるエネルギー量が何倍なのか?というものです。

例えば「ゆっくり歩く」という身体活動は2METsです。

ということは、「ゆっくり歩く」という身体活動は安静時に消費するエネルギー量に対して2倍の消費エネルギー量であるということです。

つまりMETsは次のような式によって表すことができるのです!

METs(メッツ) = 身体活動時の総エネルギー消費量 / 安静時代謝量

METsは、酸素摂取量をもとに算出されています。

酸素摂取量とは、1分間あたりの体内に酸素を取り込む量です。

ということは、1METsは安静時の酸素摂取量である3.5ml/kg/min(分)

酸素は1ℓあたりのエネルギー産生量というのが約5kcalとなっています。

よってこれらを使うことで、各種スポーツや運動のエネルギー消費量が簡単に計算できるのです!

METs(メッツ)を使った消費エネルギー量の計算方法

METsを使えばあなたが行った様々な身体活動によってどのくらいエネルギー量が消費されたかがわかります。

  • 食べた分のエネルギー量を消費したい時に、どのような運動をどのくらいすればよいか?
  • 自分がした運動によってどのくらいエネルギー量を消費したのか?
  • スポーツの練習後、体重を減らさないように摂取すべきエネルギー量をどのくらいなのか?

 

このような事項を知りたいときなどに役立つと思います!

計算式は以下の通りです。

エネルギー消費量 = METs × 体重(○kg) × 時間(○時間) × 1.05

この式に各数値を当てはめれば簡単にエネルギー消費量を知ることができます!

実際一つ例として計算していきましょう!

体重60kgの人が卓球を30分した場合の消費エネルギー量

エネルギー消費量=METs×体重(○kg)×時間(○時間)×1.05

この式にそれぞれ当てはめていくと、

エネルギー消費量=METs×60kg×0.5時間(30分)×1.05 となりますね!

卓球は後で詳しく説明しますが、4.0METsの運動です。

エネルギー消費量=4.0×60kg×0.5時間×1.05 となり、

エネルギー消費量=126kcalとなります。

体重60kgの人が卓球を30分行って汗を流した時、約126kcal消費するというわけですね!

この126kcalの中には、安静時代謝量(1METs分)も含まれています。

なので卓球のみで消費したエネルギー量を知りたい場合は1METs分の消費エネルギー量を引けば簡単に計算できます。

計算してみると1METs=31.5kcalなので、この人が純粋に卓球を30分行ったときに消費されたエネルギー量は

126kcal-31.5kcal=94.5kcalとなるのです。

この人は、卓球を30分間しなくても(安静にしていても)1METs分の31.5kcalのエネルギーを消費します。(安静時代謝量)

なので純粋に卓球を30分間した時のエネルギー量は94.5kcalとなるのです!

もちろん日常生活においては、運動分と安静時分とでエネルギー消費量を分けて知りたい人はいないと思います!

なので単純にこの人の場合は30分間卓球で汗をかいた時、126kcal消費したんだな!と考えてくれれば大丈夫です!

この例での一連の計算で、自分が行った身体活動がどのくらいのMETsかがわからないと計算できないということがわかりました!

ということで、様々な身体活動によるMETsがどのくらいのものなのか次に詳しく説明していきます!

生活活動や運動におけるMETs(メッツ)の目安

ここではあなたが知りたいあらゆる身体活動におけるMETsを表にて紹介したいと思います!

  1. 生活活動におけるMETsの目安
  2. 運動におけるMETsの目安

 

以上の2つに分けて表にしてみました!

生活活動におけるMETsの目安の一覧表

 生活活動のMETs表
METs 3METs未満の生活活動の例
1.8 立位(会話、電話、読書)、皿洗い
2.0 ゆっくりした歩行(平地、非常に遅い=53m/分未満、散歩または家の中)、料理や食材の準備(立位、 座位)、洗濯、子どもを抱えながら立つ、洗車・ワックスがけ
2.2 子どもと遊ぶ(座位、軽度)
2.3 ガーデニング(コンテナを使用する)、動物の世話、ピアノの演奏
2.5 植物への水やり、子どもの世話、仕立て作業
2.8 ゆっくりした歩行(平地、遅い=53m/分)、子ども・動物と遊ぶ(立位、軽度)
METs 3METs以上の生活活動の例
3.0 普通歩行(平地、67m/分、犬を連れて)、電動アシスト付き自転車に乗る、家財道具の片付け、子ども の世話(立位)、台所の手伝い、大工仕事、梱包、ギター演奏(立位)
3.3 カーペット掃き、フロア掃き、掃除機、電気関係の仕事:配線工事、身体の動きを伴うスポーツ観戦
3.5 歩行(平地、75~85m/分、ほどほどの速さ、散歩など)、楽に自転車に乗る(8.9km/時)、階段を下りる、 軽い荷物運び、車の荷物の積み下ろし、荷づくり、モップがけ、床磨き、風呂掃除、庭の草むしり、子ど もと遊ぶ(歩く/走る、中強度)、車椅子を押す、釣り(全般) 、スクーター(原付)・オートバイの運転
4.0 自転車に乗る(≒16km/時未満、通勤)、階段を上る(ゆっくり)、動物と遊ぶ(歩く/走る、中強度)、高齢 者や障がい者の介護(身支度、風呂、ベッドの乗り降り)、屋根の雪下ろし
4.3 やや速歩(平地、やや速めに=93m/分)、苗木の植栽、農作業(家畜に餌を与える)
4.5 耕作、家の修繕
5.0 かなり速歩(平地、速く=107m/分))、動物と遊ぶ(歩く/走る、活発に)
5.5  シャベルで土や泥をすくう
5.8 子どもと遊ぶ(歩く/走る、活発に)、家具・家財道具の移動・運搬
6.0 スコップで雪かきをする
7.8 農作業(干し草をまとめる、納屋の掃除)
8.0 運搬(重い荷物)
8.3 荷物を上の階へ運ぶ
8.8 階段を上る(速く)

運動におけるMETsの目安の一覧表

 運動のMETs表
METs 3METs未満の運動の例
2.3 ストレッチング、全身を使ったテレビゲーム(バランス運動、ヨガ)
2.5 ヨガ、ビリヤード
2.8 座って行うラジオ体
METs 3METs以上の運動の例
3.0 ボウリング、バレーボール、社交ダンス(ワルツ、サンバ、タンゴ)、ピラティス、太極拳
3.5 自転車エルゴメーター(30~50ワット)、自体重を使った軽い筋力トレーニング(軽・中等度)、 体操(家で、軽・中等度)、ゴルフ(手引きカートを使って)、カヌー
3.8 全身を使ったテレビゲーム(スポーツ・ダンス)
4.0 卓球、パワーヨガ、ラジオ体操第1
4.3 やや速歩(平地、やや速めに=93m/分)、ゴルフ(クラブを担いで運ぶ)
4.5 テニス(ダブルス) *、水中歩行(中等度)、ラジオ体操第2
4.8 水泳(ゆっくりとした背泳)
5.0 かなり速歩(平地、速く=107m/分)、野球、ソフトボール、サーフィン、バレエ(モダン、ジャズ) 5.3 水泳(ゆっくりとした平泳ぎ) 、スキー、アクアビクス
5.3 水泳(ゆっくりとした平泳ぎ) 、スキー、アクアビクス
5.5 バドミントン
6.0 ゆっくりとしたジョギング、ウェイトトレーニング(高強度、パワーリフティング、ボディビル)、バスケット ボール、水
6.5 山を登る(0~4.1kgの荷物を持って)
6.8 自転車エルゴメーター(90~100ワット)
7.0 ジョギング、サッカー、スキー、スケート、ハンドボール*
7.3 エアロビクス、テニス(シングルス)*、山を登る(約4.5~9.0kgの荷物を持って)
8.0 サイクリング(約20km/時)
8.3 ランニング(134m/分)、水泳(クロール、ふつうの速さ、46m/分未満)、ラグビー*
9.0 ランニング(139m/分)
9.8 ランニング(161m/分)
10.0 水泳(クロール、速い、69m/分)
10.3 武道・武術(柔道、柔術、空手、キックボクシング、テコンドー)
11.0 ランニング(188m/分)、自転車エルゴメーター(161~200ワット)

参考資料:厚生労働省 「健康づくりのための身体活動基準2013」から引用

日常的にするような生活活動や運動に関して厚生労働省の資料を参考に表に各身体活動のMETsを記載しました。

しかし全ての身体活動に関してのMETsが上記の表に載っているわけではありません。

ですので、さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!

国立健康・栄養研究所 改訂版 『身体活動のメッツ(METs)表』

実用的なMETs(メッツ)の使い方の例

ただMETsという概念を知っているだけでは私たちの生活において何もメリットを受けることができません。

なのでMETsを使って色々な場面で役立てましょう!

ということで、METsを実用的に利用した例をいくつか紹介したいと思います!

例①ダイエット時 摂取エネルギー量分に対して消費エネルギー量の算出

ダイエットをしている時って食べた分のカロリー(摂取エネルギー量)は非常に気になりますよね?

なのでその摂取分のカロリーを消費しようとしたときに役立つ例を紹介したいと思います!

例えばあなたがダイエット中にも関わらずコンビニでスイーツを手に取ってしまったとします。

「いかんいかん!だけど食べたい・・・。よし!今日だけは甘いものを解禁しよう!」

そういって買ったスイーツをお家でゆっくりくつろぎながら堪能して幸せな時間を過ごしました。

商品の裏に書かれた成分表を確認すると、なんとそのスイーツは300kcalものカロリーがあることがわかりました!

もちろん食べた分はその日のうちに消費したいですよね?

そこで食後に運動をすることにしました!

ではどのくらいの運動をすればその300kcal分のスイーツを消費できるのでしょうか?

あなたの体重が50㎏と仮定して計算していきたいと思います!

計算式は以下の式でしたね!

消費エネルギー量=METs×体重(○kg)×時間(○時間)×1.05

今回は300kcal消費したいのと、体重が50㎏なので(実際の計算ではあなたが食べたもののカロリーとあなたの体重を当てはめる)それらを当てはめてみると、

300kcal=METs×50kg×時間×1.05

この式の計算を進めていくと、

METs×時間=5.7 となります。

ということは、上の表からあなたができそうな運動のMETsとその運動をした時間をかけた値が5.7以上になれば300kcal分消費できるということです!

先ほどのMETsの一覧表から私がMETs×時間が5.7以上の6になるようにランダムに選んでみました!

運動の場合は、

  • ボーリング(3METs)を2時間
  • バレーボール(3METs)を2時間
  • ピラティス(3METs)を2時間
  • 卓球(4METs)を1.5時間
  • ゆっくりのジョギング(6METs)を1時間
  • バスケットボール(6METs)を1時間
  • のんびり泳ぐ(6METs)を1時間

生活活動の場合は、

  • 普通の歩行(3METs)を2時間
  • 電動アシスト自転車に乗る(3METs)を2時間
  • 普通の自転車に乗る(4METs)を1.5時間
  • 階段をゆっくり上る(4METs)を1.5時間

 

体重が50kgの場合、6METs×時間の運動を行うと315kcal消費することになりますので、スイーツの300kcal分は消費できます。

しかし、このように実際にどのくらいの運動や生活活動で300kcalのエネルギーが消費されるか知ると食べるのを躊躇したくなりますよね!

運動を頑張ってしてみても、思ったよりもエネルギーは消費されないのがわかると思います!

300kcalのスイーツを食べて2時間歩くか、スイーツを食べないで我慢するか・・・

ダイエット中においては究極の選択ですね・・・

例②ダイエット時 消費エネルギー量における脂肪燃焼量の算出

先ほどの例①の買い物のシーンに戻ってみましょう!

「今はダイエット中だから我慢しよう!」ということで、スイーツは買わずに帰りました。

「よし!スイーツを買わなかった分、さらに運動して痩せてやろう!」と気合が入ります!

そこであなたは、1時間ゆっくりジョギングをすることにしました!

先ほどは体重50kgで計算しましたが、例として色んな数値で計算してみたいので今回は60kgで計算してみましょう!

ゆっくりのジョギングは先ほどの表にて6METsとなっています!

消費エネルギー量=METs×体重(○kg)×時間(○時間)×1.05

この式に当てはめると、

消費エネルギー量=6×60kg×1時間×1.05=378kcal となります。

体重60kgの人が軽いジョギングを1時間すると378kcalのエネルギーを消費できるということです。

ここで、この378kcal分の消費エネルギー量を全て体脂肪を分解して運動したと仮定します。

実際には糖質もエネルギー源として利用されますが、ここではわかりやすくその消費エネルギー量を全て脂肪で賄ったとして計算します。

脂肪が1g燃える時=7.2kcalとしてだいたい計算できるので、

378kcal÷7.2kcal=52.5

よってこの運動で約52.5gの脂肪が燃焼されたということになります。

つまり約50g程度のダイエットに成功したということです!

「え~~~~1時間も走って約50g程度しか脂肪が燃えないの???」

そのように感じた方も多いのではないでしょうか?

残念ながら理論上ではこの程度しか脂肪が燃焼されないのです・・・( ;∀;)

いかに毎日の食生活で自分自身にあった適性量の食事を心がけることが大事かがわかると思います。

まとめ

今回はMETsという概念について解説してきました!

例のように実生活でこのMETsを活用して生活に役立ててほしいと思います!

それでは今回の記事の重要なポイントをまとめていきたいと思います!

 

METsとは?

安静時と比較して、身体活動によって消費されるエネルギー量が何倍なのかを示す運動強度のこと
METs = 身体活動時の総エネルギー消費量 / 安静時代謝量

 

体重60kgの人が5METsの運動を2時間した場合の消費エネルギー量

エネルギー消費量=METs×体重(○kg)×時間(○時間)×1.05
エネルギー消費量=5METs×60kg×2時間×1.05=630kcal
※各運動・生活活動におけるMETsに関しては表を参照してください

 

いかがでしたでしょうか?

それでは次回の記事も楽しみにしていてくださいね!

 

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