スポーツをしている子供は間食にお菓子を食べてはいけないのか?
こんにちは!
元高校球児の管理栄養士です!
子供ならみんなが大好きなお菓子!
私たち大人でもお菓子はおいしいからつい食べてしまいます!
今回は、そんな誰もが好きな【お菓子】についての記事を書いていきたいと思います。
私が野球をしていた子供のころ、お菓子を食べることは特に禁止されてはいませんでしたが、日常的に食べることはほとんどありませんでした。
それは小学校での授業などで、お菓子と食事の違いなどについて教育を受けていたからです。
いわゆる食育というものですね!
もちろん、スポーツをしている子供たちにとって空腹は耐え難いものです。
そのような時に、どのようなものを食べるかで差がついていくのも事実です。
そこで、小学生~高校生のジュニアアスリートたちが空腹になった時にどのような食の選択をすればよいのか?
スポーツをする子を持つ親としてできること、知っておきたいことなどについて詳しく解説していきます!
それでは早速みていきましょう!
もくじ
お菓子・おやつとは?
【お菓子】や【おやつ】はどういったものなのでしょうか?
まずこの記事を書き進めていく中で、これらの言葉を少し定義しておく必要があります!
お菓子
お菓子とは、
甘味や塩味などの味覚を強調したり、あるいは食感などの触覚を工夫したり、各種の匂いで嗅覚などの食味感覚の嗜好品として製造、調理された食品。
と、このように定義されるようです。
私たちにもわかりやすい分類としては、
- 和菓子
- 洋菓子
などがありますね!
- 和菓子・・・お饅頭、どら焼き、羊羹、お煎餅など
- 洋菓子・・・ケーキ、クッキー、チョコレートなど
多分、分類や種類を細かく見ていけばきりがないと思います。
また、これら以外にも私たちが想像するお菓子には、スーパーなどで販売されているお菓子もあります。
スナック菓子や、飴、ガム、などです!
おやつ
おやつとは、
間食のことを指す。おさんじとも呼ばれる。
元々は八つ時(14時頃)に食べる間食の事であったが、間食の事を「おやつ」と呼ぶようになっていった
と、このように定義されるそうです。
つまり、おやつ=間食 となり、間食にどのようなものを食べてもおやつになり得るということです。
もちろん、間食にお菓子を食べれば、おやつ=お菓子 になりますし、おにぎりやサンドイッチを食べることもあると思います。
私たちは普段から、間食に食べるおにぎりやサンドイッチをおやつと呼んでいますね!
子供たちの場合は、おやつ=お菓子というイメージになっている場合が多いですので、まずそこから改める必要がありそうです!
おやつ=間食 これをまず頭にインプットしましょう!
では、ジュニアアスリートやスポーツをしている子が、お腹が空いたときにお菓子を食べるメリット・デメリットについて見ていきましょう!
スポーツをしている子がお菓子を食べるメリット・デメリット
お菓子を食べるメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
- 空腹をすぐ満たすことができる
- 食べるのに時間や手間がかからない
- おいしい(甘い・しょっぱい)
お菓子はすでに出来上がっている場合がほとんどですので、もちろん調理をする必要がありません。
商品の袋や包装などを取り除けば、すぐに食べられます。
空腹を満たすには、とっておきの食べ物ですね!
また、甘かったり、しょっぱかったり、クセになるおいしさですよね!
私は洋菓子よりは和菓子が好きで、都内の百貨店で働いていた時はよく買いに行っていました!
ですので、デパ地下のお菓子屋さんには非常に詳しいです。笑
一方で、お菓子を食べるデメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
- 摂取できる栄養素が糖質や脂質に偏る
- 糖質や脂質が多い分、高エネルギー(カロリー)となる
- 体脂肪がつきやすい
- 癖になりやすく、食習慣に影響が出る
- 食品添加物が気になるお菓子もある
たくさん挙げられていますね!
つまり、スポーツをしている子供たちにとっては、お菓子は【食事】にはなりえないということです!
あくまでお菓子は特別なご褒美であって、身体を作る食べ物ではないのです。
絶対に食べるな!ということでは決してありません!
大切なのは、お菓子は楽しむものであって、身体を強く大きくするための食事ではないという正しい認識をもつことです。
では、どうしてもお菓子を食べたいというお子さんには、どのように与えればよいのでしょうか?
お菓子はご褒美など特別な時に食べるもの!
お菓子は本当においしいので、どうしてもクセになります。
それがスナック菓子の人もいれば、アイスの人もいますし、ケーキなどの洋菓子、どら焼きや饅頭などの和菓子の人もいます。
さらに子供の場合は食欲が旺盛ですので、食事と食事の間にすぐにお腹が減ってきます。
食欲旺盛なのは大歓迎ですが、その食欲を満たすものが3度の食事ではなくお菓子の場合、スポーツをしている子の食生活として適しているとは言えません。
間食はお菓子ではなく、おやつを食べましょう!
お菓子は先ほども解説したように、糖質や脂質が多い割にはその他の栄養素が非常に少ないです。
そのため体脂肪に変わりやすく、適正体重の維持もしにくくなります。
体脂肪で体重が増えていけば身体としては大きくなりますが、関節などに負担がかかります。
まず『おやつ(間食)=お菓子』という方程式を一度リセットしてほしいと思います!
スポーツをしている子は、エネルギーの消費量が多い分、一日に必要な食事の摂取量も多くなります。
3食で摂りきれない分は間食を食べる必要もでてきます。
その時に、どういったものを選択するかで大きな差が生まれます!
かといって、お菓子を全面的に禁止してしまっては、食の楽しみが失われて息が詰まる食生活になってしまいます。
ですので、お菓子とおやつ(間食)を切り離して考え、お菓子は【お楽しみ】として食べるようにしましょう!
- 誕生日など何か記念日のお楽しみ
- どこかお出かけしたときに食べるお楽しみ
- スポーツで結果を出した時のお楽しみ
- 嫌いな食べ物を食べられた時のお楽しみ
- 朝からご飯をしっかり食べられた時のお楽しみ
など、このようにお菓子はご褒美として食べるとよいでしょう!
そうすればお子さんも、お菓子が【いつでも・どこでも・好きに食べられる日常的な食べ物】ではないと感じるはずです。
そして、このようにお菓子を食べる時もしっかりと食べる量を決めておくことがポイントです!
本当においしくてクセになるので、子供の場合は無限に食べられてしまいます。
お菓子は、食べる【機会】と、食べる【量】を決めて、お子さんにとってスペシャルな位置付けにしましょう!
おやつはその日に摂りきれない栄養素を補う【補食】と捉える
最初に説明したように、私たちは間食として食べてきたものをおやつと呼んでいるのでしたね!
ですので、間食にお菓子を食べれば、もちろんお菓子もおやつに含まれます。
間食であれば、それが【おにぎり】であっても、【お菓子】であっても【おやつ】になります!
スポーツをしている子においては、おやつは3食で摂りきれないエネルギーや栄養素を補う【補食】と捉えてほしいです!
つまり、そのように考えると【おにぎり】と【お菓子】では、おにぎりの方がおやつに適しているということになりますね!
お菓子は、その成分のほとんどが糖質と脂質で成り立っています。
身体に必要な糖質は、お米などから摂取できます。
また、身体に必要な脂質もお肉やお魚、卵、牛乳などから摂取できます。
これらの食品は、糖質・脂質だけでなく、筋肉に必要なたんぱく質や、代謝に欠かせないビタミン・ミネラルも含んでいます。
例えば、納豆やキムチ、漬物など発酵食品が不足しているなぁ~と感じたらヨーグルトをおやつで食べると良いでしょう!
果物を食べていないなぁ~と思ったら、100%のオレンジジュースなどを飲んだりすると良いでしょう!
このように、足りていないと感じるもの、食べていないものなどを補っていくのがスポーツをしている子にとってのおやつなのです!
おやつを上手に利用していけば強い身体を作っていけるのですが、おやつという呼び方だと少し子供っぽいですよね!
ですので私たちはそれを【補食】と呼んでいます。
この補食という呼び方、位置付けは、高校球児もプロ野球選手も、高校蹴児もプロサッカー選手も同じです!
お菓子はしっかりと自己管理しながら【楽しみ】や【ご褒美】として食べ、【身体作り】のためにはおやつ(補食)を上手に利用していきましょう!
補食は3食とは別に食べるもの
補食や間食について、ジュニアアスリートにとっていかに重要であるのかを理解できたと思います。
しかし、間違えてはいけないのが、朝・昼・夕の3度の食事が基本であるということです。
ですので、補食や間食のボリュームが大きすぎて本来の3度の食事量に影響があってはいけません。
逆に補食や間食をたくさん食べられてしまうようでは、3度の基本的な食事の量が足りていない可能性が高いです!
これらはあくまでも、3食で摂りきれない栄養素やエネルギー(カロリー)の補充であるということは忘れてはいけません。
また、コンビニやファストフードがありふれている現代では、親御さんの目の届かないところで間食をする子供たちも多いと思います。
栄えている街に住んでいる方の場合は、ある程度その覚悟をしておく必要があると思います!
ですので、間食として食べるものを親御さんがあらかじめ準備しておくことも大切です!
私が学生のころからすでに高校で部活動などをしている子たちは、みんなお昼に食べるお弁当とは別に間食用のお弁当を用意していました。
中身は、ミカンやバナナなどの皮付きの果物、チーズやカップに入ったヨーグルト、ビスケットタイプの栄養調整食品などです。
間食は昼食よりも食べる時間が遅いですので、傷んでしまう可能性が高いです。
ですので、果物は皮付きのものだったり、乾燥していて傷みにくい食品を選ぶと良いと思います!
そして、その量は3回の食事に影響が出ないくらいの量がベストです!
間食は空腹を満たすものではなくスポーツをするために食べよう!
間食は読んで字のごとく食事と食事の間に食べるものです。
一般的には、昼食と夕食の間に間食を摂ることが多いと思います!
スポーツをしている子にとって間食は、ただ空腹を満たすためのものではなく、スポーツをするにあたって意味のある食事の一部であってほしいと願います。
例えば、間食を摂るシーンに次のような場合があると思います。
- クラブや部活動の練習前
- クラブや部活動の練習後
お昼を食べてからある程度時間が経過していて練習する時には空腹になっている子も多いと思います!
そんな練習前には、その練習で必要とするエネルギー源をしっかり補給しておく必要があります。
この時、糖質が多く含まれるお米、パン、麺類などを軽く食べておくとよいでしょう!
野球やサッカーなど、瞬発的な動きを連続して行う時には糖質由来のエネルギー源の摂取は必須です。
脂質も大きなエネルギー源となりますが、消化に時間がかかります。
ですので運動前は、おにぎりやサンドイッチなど糖質を含む食べ物でしっかりエネルギー源を確保しましょう!
おにぎりやサンドイッチなど具材を工夫して選べば、代謝に必要なビタミンやミネラルもしっかり摂ることができます。
また、運動後は糖質+たんぱく質が必要になります。
それは、たんぱく質が筋肉にとって重要な栄養素であるからです!
筋肉に刺激を入れた後にたんぱく質を摂ることで、筋肉が発達しパフォーマンスがアップするでしょう!
このような間食を摂る内容も大切ですが、食べるタイミングも同じく大切です。
練習前に食べる間食の場合は、体を動かし始めるまでの時間があくように早めに摂りましょう!
練習後であれば、できるだけ早いタイミングでの摂取を心がけましょう!
まとめ
それでは、この記事の内容をまとめていきたいと思います!
- ポイント1 おやつ=お菓子ではない
- ポイント2 スポーツをする子がお菓子を食べるメリット
- 空腹をすぐ満たすことができる
- 食べるのに時間や手間がかからない
- おいしい(甘い・しょっぱい)
- ポイント3 スポーツをする子がお菓子を食べるデメリット
- 摂取できる栄養素が糖質や脂質に偏る
- 糖質や脂質が多い分、高エネルギー(カロリー)となる
- 体脂肪がつきやすい
- 癖になりやすく、食習慣に影響が出る
- 食品添加物が気になるお菓子もある
- ポイント4 お菓子は身体を強く大きくするための食事にはなりえない
- ポイント5 お菓子は特別な時に食べるスペシャルな位置付けと捉える
- ポイント6 おやつはその日に摂りきれない栄養素を補う【補食】である
- ポイント7 補食や間食は3食の食事とは別で、それらの食事量に影響してはいけない
- ポイント8 補食や間食は空腹を満たすためではなく、スポーツをするために食べる