アスリートやスポーツ選手が必要なたんぱく質摂取量はどのくらい?

こんにちは!

平成生まれの管理栄養士です!

アスリートやスポーツ選手、運動習慣のある人など、何かの目標に向かって頑張っている人は本当に素晴らしいですね!

運動や競技力の向上には絶対に欠かせない筋力アップや筋肥大。

今日はそんな筋力アップや筋肥大のために必要な知識の一つ【たんぱく質の摂取量】に関する内容です。

たんぱく質をどのくらい摂取すれば良いのか?こんな疑問に迫っていきたいと思います。

それでは早速見ていきましょう!

一般的な人に必要なたんぱく質摂取量

まずスポーツ選手やアスリートが必要なたんぱく質摂取量を紹介する前に、一般的なたんぱく質の摂取量というものを見ていきましょう!

実はこの一般的な人が必要なたんぱく質摂取量の求め方を理解することが非常重要なのです!

いきなりスポーツ選手やアスリートに必要なたんぱく質摂取量を教えることもできますが、その概要をまず知っておくことで理解しやすくなります。

なので少し前置きは長くなりますが、まずは一般的なたんぱく質摂取量について解説していきます。

 

一般的なたんぱく質摂取量というのは、国が定めるたんぱく質の食事摂取基準のことです。

食事摂取基準とは、『あらゆる栄養素に対してこのくらい摂取すると良いですよ!』という指標で厚生労働省が発表しています。

その様々な栄養素の中にもちろんたんぱく質も摂取基準が定められています。

たんぱく質の食事摂取基準はこのようになっています。

男性
年齢等 推定平均必要量(g) 推奨量(g) 目標量(中央値)
1~2歳 15 20 13~20% (16.5%)
3~5歳 20 25 13~20% (16.5%)
6~7歳 25 35 13~20% (16.5%)
8~9歳 35 40 13~20% (16.5%)
10~11歳 40 50 13~20% (16.5%)
12~14歳 50 60 13~20% (16.5%)
15~17歳 50 65 13~20% (16.5%)
18~29歳 50 60 13~20% (16.5%)
30~49歳 50 60 13~20% (16.5%)
50~69歳 50 60 13~20% (16.5%)
70歳以上 50 60 13~20% (16.5%)

 

女性
年齢等 推定平均必要量(g) 推奨量(g) 目標量(中央値)
1~2歳 15 20 13~20% (16.5%)
3~5歳 20 25 13~20% (16.5%)
6~7歳 25 30 13~20% (16.5%)
8~9歳 30 40 13~20% (16.5%)
10~11歳 40 50 13~20% (16.5%)
12~14歳 45 55 13~20% (16.5%)
15~17歳 45 55 13~20% (16.5%)
18~29歳 40 50 13~20% (16.5%)
30~49歳 40 50 13~20% (16.5%)
50~69歳 40 50 13~20% (16.5%)
70歳以上 40 50 13~20% (16.5%)

推定平均必要量、推奨量、目標量とそれぞれ数値があります。

これらの基準を簡単に説明すると、

  • 推定平均必要量・・・この量を摂れば半分の人は充足した量だよ
  • 推奨量・・・この量を摂ればほとんどの人は健康でいられるよ
  • 目標量・・・健康上のリスクを予防するためにはこのくらい摂ってね

正確にはもう少しニュアンスが変わってきますが簡単に説明するとこんな感じです。

もう少し詳しく知りたい方は厚生労働省のホームページをご覧になってください!

また、推定平均必要量と目標量はgなのに対して、目標量の%となっています。

この目標量の%は全体の摂取するエネルギー量に対してたんぱく質から摂取するエネルギーが13~20%という意味です。

また、13~20%の中央値として16.5%と表示されています。

各年齢ごとに様々な基準値が設けられていますが、各年代ごとの推奨量の欄に記載されている摂取量を摂っていれば一般の人はまず問題ありません!

参照体重とたんぱく質の推奨量の関係性

ここでは参照体重とたんぱく質の推奨量の関係性について見ていきたいと思います!

参照体重とは、日本人の各年代の平均的な体重を示したものです。

この参照体重は日本小児内分泌学会・日本成長学会合同標準値委員会などが定めたもので、国民健康栄養調査なども使用され非常に信頼できる機関のデータです。

その参照体重とたんぱく質の推奨量がどのような関係になっているのか調べてみました。

男性
年齢等 参照体重(kg) たんぱく質推奨量(g) 推奨量が体重の何倍か?
1~2歳 11.5 20 1.74
3~5歳 16.5 25 1.52
6~7歳 22.2 35 1.58
8~9歳 28 40 1.43
10~11歳 35.6 50 1.40
12~14歳 49 60 1.22
15~17歳 59.7 65 1.09
18~29歳 63.2 60 0.95
30~49歳 68.5 60 0.88
50~69歳 65.3 60 0.92
70歳以上 60 60 1.00

 

女性
年齢等 参照体重(kg) たんぱく質推奨量(g) 推奨量が体重の何倍か?
1~2歳 11 20 1.82
3~5歳 16.1 25 1.55
6~7歳 21.9 30 1.37
8~9歳 27.4 40 1.46
10~11歳 36.3 50 1.38
12~14歳 47.5 55 1.16
15~17歳 51.9 55 1.06
18~29歳 50 50 1.00
30~49歳 53.1 50 0.94
50~69歳 53 50 0.94
70歳以上 49.5 50 1.01

 

これらの表を見ると、体重に対するたんぱく質の推奨量は成人でだいたい体重1kgあたり0.8~1.0gくらいになっていますね!

また、年齢が若くなるに従ってその割合は増えていきます。

これは子供の身体は日々成長しているので、成人の身体よりもより多くのたんぱく質を必要としているからです。

つまり体重とたんぱく質の摂取量の関係は、成人ではだいたい体重1kgあたり0.8~1.0g程度が必要で、年齢が若くなるにつれて体重1kgあたりに必要なたんぱく質摂取量がより多くなっていくのです。

アスリートやスポーツ選手に必要なたんぱく質の摂取量に関しても、ここで紹介したような体重とたんぱく質の摂取量の関係というが非常に重要な考え方となっています。

たんぱく質は基本的には体重1kgあたり○○gというように、体重に対して必要量を求めていく場合がほとんどだからです。

もちろんエネルギー比から必要なたんぱく質量を求めていく場合もあります。

しかし、まずは自分の体重に対してどのくらいたんぱく質が必要かを計算する方が簡単に目安がわかるのです。

運動時のたんぱく質摂取量

それでは運動時に必要なたんぱく質の摂取量について見ていきましょう!

運動と一言で表現しても様々な運動の仕方があります。

週に数回30分程度運動習慣がある人、毎日のように筋トレしている人、マラソンなどの持久的トレーニングをしている人など・・・

このような様々なケースにおいてどのくらいたんぱく質が必要とされるのか?そんな論文における結果が以下の通りです。

種類 体重1kgあたりのたんぱく質摂取量(g)
活発に活動していない人 0.8
スポーツ愛好家(週4~5回30分程度) 0.8~1.1
筋力トレーニング(維持期) 1.2~1.4
筋力トレーニング(増強期) 1.6~1.7
持久性トレーニング 1.2~1.4
断続的な高強度トレーニング 1.4~1.7
ウェイトコントロール期 1.4~1.8

※10代の場合は10%多く摂取が見込まれる

この表を見てもわかるように、一日のたんぱく質必要量は体重1㎏あたり2gまでは必要ないということです。

いくらたんぱく質が筋肉に良いと言っているからといって、たくさん摂りすぎても意味がないということです。

たんぱく質が過剰に摂取された場合には、仮に筋力トレーニングを行ってもたんぱく質の合成能力はある一定の値からは上昇しません。

過剰に摂取したたんぱく質は、もちろん脂肪として蓄積されるので体脂肪が増加してしまいます。

なので食事だけで必要なたんぱく質量をしっかり摂ることができる場合には、特にプロテインを買う必要はないと思います。

上の表に当てはまる量を把握して日々摂取することで、効率よくかつ経済的に筋力アップすることができるのです。

アスリートやスポーツ選手が筋力維持をするためのたんぱく質摂取量

たんぱく質以外の他の栄養素についても同じよなことが言えますが、栄養素は基本的に体内に入ってきた分だけで出ていきます。

そうすることで日々体内に存在する量のバランスを保っているのです。

体内に入ってくる量が少なくて体外へ出ていく量が多ければ体内に存在する栄養素は日々減っていきます。

体内に入ってくる量が多くて体外へ出ていく量が少なければ体内にどんどんその栄養素が蓄積されていきます。

日々栄養素が体内から減っていってしまえば、体内に必要とされる量から不足し健康被害が起こります。

逆に日々栄養素が体内に蓄積し続けても、体内に必要な量より過剰になるのでこれまた健康被害が起こります。

つまり人間の身体はあらゆる栄養素を丁度良い量に保つように様々なシステムが存在しているのです。

たんぱく質についても全く同じで、日々体内のたんぱく質量がキープできるようなシステムが存在しています。

たんぱく質が入ってくる量とたんぱく質が外へ出ていく量がのバランスのことを専門的には窒素出納と呼んでいます。

  • 窒素出納が0・・・体内に入ってくるたんぱく質量と体外へ出ていくたんぱく質量が等しい
  • 窒素出納が正(+)・・・体内に入ってくる量 > 体外へ出ていく量
  • 窒素出納が負(-)・・・体外へ出ていく量 > 体内に入ってくる量

 

窒素出納がの場合には、体内でのたんぱく質合成が促進されます。

一方で、窒素出納がの場合には(たんぱく質摂取量が少ない場合は)、どんどん体外へたんぱく質が出て行ってしまい体内のたんぱく質がより多く分解されてしまいます。

特にスポーツ選手やアスリートは筋肉量を維持する必要性が高いのでそれは避けたいところです。

では、筋肉を維持するのに必要なたんぱく質量はどのくらいなのでしょうか?

窒素出納でいうと、窒素出納が0で体内に入ってくるたんぱく質量と、体外へ出ていくたんぱく質量が丁度バランスが取れている状態ですね!

先ほどの表に筋力トレーニング維持期では、体重1kgあたり1.2~1.4gと記載されていました。

意外に少ない?そう思った人もいるかもしれません。

一般の人の体重で計算するとそうでもないかもしれませんが、スポーツ選手やアスリートの体重で計算するとそうでもないかもしれません。

各体重別に体重1kgあたり1.2~1.4gのたんぱく質摂取量を表にしてみたのでご覧ください!

体重 体重×1.2g 体重×1.4g
35 42 49
40 48 56
45 54 63
50 60 70
55 66 77
60 72 84
65 78 91
70 84 98
75 90 105
80 96 112
85 102 119
90 108 126
95 114 133
100 120 140
105 126 147
110 132 154

筋力を維持するというのはプロスポーツに例えるならオフシーズンや、シーズン中でも試合のない日などのことを指します。

オフシーズンや試合のない日も、毎日この摂取量を意識して摂取し続けるというのは、食事への意識が高いアスリートやスポーツ選手といえでも結構難しいことです。

筋力維持に必要なたんぱく質量を毎日の食事から得られるたんぱく質量が下回り続けてしまうと、せっかく付けた筋肉は分解される方向に向かいます。

せっかくトレーニングした時間や労力が無駄になってしまうということです。

いかにアスリートやスポーツ選手にとって日々の食事が重要であるかがわかりますね!

それでは筋肥大を目指したい場合はどうなのでしょうか?

トレーニングにおいて筋肥大に必要なたんぱく質摂取量

筋肥大をしたということは、筋肉組織が大きくなったことを表します。

筋肉の成分は水分を除けばそのほとんどがたんぱく質ですので、筋肥大とはたんぱく質が体内で合成された結果と言えます。

つまり窒素出納が正(+)の状態が続かないといけません。

日々体外へ出ていくたんぱく質量を、体内に入ってくるたんぱく質量が上回り続けないといけないのです。

そのために必要なたんぱく質量は、先ほどの表の筋力トレーニング増強時というところに該当します。

筋力を増強するためには、一日に必要なたんぱく質量は体重1kgあたり1.6~1.7gとなっています。

先ほどと同様に各体重別に筋力を増強させるために必要なたんぱく質量を表にしてみました!

体重 体重×1.6g 体重×1.7g
35 56 59.5
40 64 68
45 72 76.5
50 80 85
55 88 93.5
60 96 102
65 104 110.5
70 112 119
75 120 127.5
80 128 136
85 136 144.5
90 144 153
95 152 161.5
100 160 170
105 168 178.5
110 176 187

当たり前ですが、トレーニングをしないと筋肉も大きくなりませんし、筋力もアップしません。

トレーニングをした上で必要な栄養素をしっかり摂ることで筋力UPしていくのです。

筋力の増強や筋肥大には、たんぱく質の摂取量は非常に重要です。

しかし、この表に書かれたたんぱく質の摂取量だけ守れば他の食事はないがしろにして良いかといえばそうではありません。

たんぱく質の摂取量と同様に、筋力の増強や筋肥大には絶対的な摂取カロリーが必要です。

ですのでしっかりとした食事がベースにあった上でたんぱく質が必要であるということを忘れないでください!

ジュニアアスリートが必要なたんぱく質摂取量は?

ジュニアアスリートにとってもたんぱく質の摂取量は非常に重要になります。

しかし、どの年代までをジュニアアスリートと定義するか?している競技は何か?今どのようなトレーニングや練習をしているのか?などによって必要とされるたんぱく質の摂取量が変わってきます。

なので一概にこのくらいたんぱく質を摂取してください!と断言することはできません。

しかし、ジュニアアスリートは基本的には一番最初に紹介した各年代の食事摂取基準のたんぱく質推奨量を日々守っていれば大丈夫です。

男性
年齢等 参照体重(kg) たんぱく質推奨量(g)
1~2歳 11.5 20
3~5歳 16.5 25
6~7歳 22.2 35
8~9歳 28 40
10~11歳 35.6 50
12~14歳 49 60
15~17歳 59.7 65
18~29歳 63.2 60

 

女性
年齢等 参照体重(kg) たんぱく質推奨量(g)
1~2歳 11 20
3~5歳 16.1 25
6~7歳 21.9 30
8~9歳 27.4 40
10~11歳 36.3 50
12~14歳 47.5 55
15~17歳 51.9 55
18~29歳 50 50

 

ここで注意してほしいことは、この食事摂取基準のたんぱく質摂取量というのは各年代の平均的な体重や摂取エネルギー必要量に基づいて計算されたものだということです。

つまり、平均的な値と本人の体格が大きくかけ離れている場合は、先ほど紹介した運動時のたんぱく質摂取量の表を参考にしてみてください!

種類 体重1kgあたりのたんぱく質摂取量(g)
活発に活動していない人 0.8
スポーツ愛好家(週4~5回30分程度) 0.8~1.1
筋力トレーニング(維持期) 1.2~1.4
筋力トレーニング(増強期) 1.6~1.7
持久性トレーニング 1.2~1.4
断続的な高強度トレーニング 1.4~1.7
ウェイトコントロール期 1.4~1.8

10代の場合は成人よりも体内でのたんぱく質の需要が大きいのでここで算出された値より10%多く摂取することをおすすめします。

たんぱく質摂取量はあくまで目安!

このような記事を読むと必ずこのようになってしまう人がいます。

成分表示をみながら『これはたんぱく質が○○gだから・・・』と、たんぱく質のみに集中してしまう・・・

これでは、たんぱく質以外の栄養素はそっちのけの食習慣になってしまうことになりかねません。

確かに筋肉にはたんぱく質がとても重要です。

しかし、それ以外にもビタミンやミネラル、質のいい油、摂取カロリーなども非常に需要です。

ですので、自分に必要なたんぱく質の摂取量を最低限知識として持っておきながら、他の栄養素についても着目してほしいと思います。

そのような意識が、よりあなたのパフォーマンスアップの近道になると私は考えています。

また、きっちり毎日決まった摂取量を取り続けるのもストレスになります。

一日の必要なたんぱく質摂取量をが例えば60gだとしたら、58gの日があったり62gの日があったりして当然です。

大切なのは食事に対してできるだけストレスを感じないことです。

まじめな性格の人はどうしてもきっちり摂取しようとしすぎてストレスになることもあります。

あくまでたんぱく質の必要摂取量とは参考量・目安量として向き合ってほしいと思います!

たんぱく質摂取量も大事だが『質』も重要!

これまで、たんぱく質の摂取量について話を進めてきました!

しかしたんぱく質には『質』というものがあるということを覚えておいてほしいです。

詳しくは別の記事に書きますが、ご飯から摂ったたんぱく質50gと、肉や魚から摂ったたんぱく質50gでは全くその内容が変わってきます。

いくらこの記事で自分に合ったたんぱく質の摂取量を見つけたとしても、日々摂取量するたんぱく質の質が良くなければその知識や情報は無駄になってしまいます。

たんぱく質は、ほとんどの食品・食材に含まれています。

しかし、その食品・食材ごとにたんぱく質の中身が違うのです。

そのたんぱく質の中身というのは、たんぱく質を構成しているアミノ酸の種類と量のことです。

このアミノ酸の種類と量がその食品・食材のたんぱく質の質を左右します。

たんぱく質の質のことを専門的にはアミノ酸スコアなんて言ったりしますが、同じ50gのたんぱく質を摂取してもアミノ酸スコアが高い食品から50g摂った方が良いということです!

基本的には、動物性のたんぱく質の方がアミノ酸スコアが高いので肉や魚、卵、乳製品などからたんぱく質を摂取することをおすすめします。

また、植物性食品でも大豆はアミノ酸が高いのでおすすめです!

たんぱく質は摂取量も大事だけれど、その質も大事ということを忘れないでくださいね!

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