野球選手・サッカー選手が摂取すべきたんぱく質を多く含む食品とは?
こんにちは!
野球が大好きな管理栄養士です!
今回は野球選手やサッカー選手を含むアスリートやスポーツ選手が摂取すべきたんぱく質を多く含む食品について紹介したいと思います。
たんぱく質はほとんどの食品・食材に含まれています。
しかし、そのたんぱく質の量や質は様々です。
どのような食品・食材を食べれば、より多く質の良いたんぱく質を摂ることができるのかを解説していきたいと思います!
それでは早速みていきましょう!
もくじ
野球選手・サッカー選手が摂るべきたんぱく質量
スポーツは一般的にスピードが重要な要素になります。
野球やサッカーも同じで、スイングスピードや腕の振りの速さ、脚の振りの速さなど、筋力がものを言うのは間違いありません。
もちろん野球では投球術やミート力などパワーやスピード以外の技術、サッカーではトラップやシュートなどボールを扱う技術も重要な要素なので、筋力があればあるほど良いというわけでもありません。
しかし同じ技術の場合はより大きな身体で筋力が強い方が有利になるのは間違いないです。
そこで成長過程にあるスポーツ選手たちはできるだけ身体を大きくしようと日々努力しています。
もちろん大学生・社会人・プロ選手でも若い選手はオフシーズンに必要な筋肉をつけて体重を重くする選手もたくさんいます。
そのために日々食事やサプリメント(プロテイン)などから多くのたんぱく質を摂取しているのです。
野球選手やサッカー選手が一日に必要なたんぱく質量は、体重1kgあたり約2gと言われています。
こちらの表をご覧ください!
種類 | 体重1kgあたりのたんぱく質摂取量(g) |
活発に活動していない人 | 0.8 |
スポーツ愛好家(週4~5回30分程度) | 0.8~1.1 |
筋力トレーニング(維持期) | 1.2~1.4 |
筋力トレーニング(増強期) | 1.6~1.7 |
持久性トレーニング | 1.2~1.4 |
断続的な高強度トレーニング | 1.4~1.7 |
ウェイトコントロール期 | 1.4~1.8 |
基本的には筋力の維持期は体重1kgあたり1.2~1.4g、筋力の増強時は体重1kgあたり1.6~1.7gとなっています。
しかし、消化・吸収など個人差や、日本人は植物性たんぱく質の摂取量が多いことなど考慮して、体重1kgあたり2gという数値が算出されています。
また、体重1kgあたり2gというのは覚えやすいですし、計算がとても簡単ですね!
各体重別に必要なたんぱく質量を表にしてみました!
体重(kg) | 筋トレ(維持期) | 筋トレ(増強時) | おおよその必要量 |
1.2~1.4g/kg/日 | 1.6~1.7/㎏/日 | 2.0g/kg/日 | |
50 | 60.0~70.0 | 80.0~85.0 | 100 |
52 | 62.4~72.8 | 83.2~88.4 | 104 |
54 | 64.8~75.6 | 86.4~91.8 | 108 |
56 | 67.2~78.4 | 89.6~95.2 | 112 |
58 | 69.6~81.2 | 92.8~98.6 | 116 |
60 | 72.0~84.4 | 96.0~102.0 | 120 |
62 | 74.4~86.8 | 99.2~105.4 | 124 |
64 | 76.8~89.6 | 102.4~108.8 | 128 |
66 | 79.2~92.4 | 105.6~112.2 | 132 |
68 | 81.6~95.2 | 108.8~115.6 | 136 |
70 | 84.0~98.0 | 112.0~119.0 | 140 |
72 | 86.4~100.8 | 115.2~122.4 | 144 |
74 | 88.8~103.6 | 118.4~125.8 | 148 |
76 | 91.2~106.4 | 121.6~129.2 | 152 |
78 | 93.6~109.2 | 124.8~132.6 | 156 |
80 | 96.0~112.0 | 128.0~136.0 | 160 |
82 | 98.4~114.8 | 131.2~139.4 | 164 |
84 | 100.8~117.6 | 134.4~142.8 | 168 |
86 | 103.2~120.4 | 137.6~146.2 | 172 |
88 | 105.6~123.2 | 140.8~149.6 | 176 |
90 | 108.0~126.0 | 144.0~153.0 | 180 |
92 | 110.4~128.8 | 147.2~156.4 | 184 |
94 | 112.8~131.6 | 150.4~159.8 | 188 |
96 | 115.2~134.4 | 153.6~163.2 | 192 |
98 | 117.6~137.2 | 156.8~166.6 | 196 |
100 | 120.0~140.0 | 160.0~170.0 | 200 |
102 | 122.4~142.8 | 163.2~173.4 | 204 |
104 | 124.8~145.6 | 166.4~176.8 | 208 |
106 | 127.2~148.4 | 169.6~180.2 | 212 |
108 | 129.6~151.2 | 172.8~183.6 | 216 |
110 | 132.0~154.0 | 176.0~187.0 | 220 |
それでは、たんぱく質を多く含む食品にはどのようなものがあるのでしょうか?
たんぱく質が豊富な食品・食材とは?
たんぱく質を多く含む食品で代表的なものをいくつか紹介したいと思います。
食品100g中に含まれているたんぱく質量について、食品成分表2017【七訂 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版」準拠】を参考にしています。
食品名 | たんぱく質量/100g |
鶏むね肉(皮つき) | 21.3g |
鶏むね肉(皮なし) | 23.3g |
鶏もも肉(皮つき) | 16.6g |
鶏もも肉(皮なし) | 19.0g |
鶏ささ身 | 23.0g |
鶏ひき肉 | 17.5g |
豚かた(脂身つき) | 18.3g |
豚かたロース(脂身つき) | 17.7g |
豚ロース(脂身つき) | 18.3g |
豚バラ(脂身つき)) | 13.4g |
豚もも(脂身つき) | 19.5g |
豚ヒレ | 22.7g |
豚ひき肉 | 17.7g |
牛かた(脂身つき) | 19.0g |
牛バラ(脂身つき) | 14.4g |
牛もも(脂身つき) | 19.6g |
牛ヒレ | 20.5g |
牛ひき肉 | 17.1g |
あじ | 19.7g |
あゆ | 18.3g |
いわし | 19.2g |
カツオ(春) | 25.8g |
カツオ(秋) | 25.0g |
カツオ缶詰(油漬け) | 18.8g |
さけ | 22.3g |
さば | 20.6g |
さば缶詰(水煮) | 20.9g |
さんま | 17.6g |
ぶり | 21.4g |
ほっけ | 17.3g |
くろまぐろ(赤身) | 26.4g |
くろまぐろ(脂身) | 20.1g |
まぐろ缶詰(味付け) | 19.0g |
まぐろ缶詰(水煮ライト) | 16.0g |
まぐろ缶詰(油漬けライト) | 17.7g |
糸引き納豆 | 16.5g |
木綿豆腐 | 6.6g |
絹ごし豆腐 | 4.9g |
豆乳 | 3.6g |
牛乳 | 3.3g |
ヨーグルト | 3.6g |
プロセスチーズ | 22.7g |
鶏卵 | 12.3g |
ごはん(めし精白米・うるち米) | 2.5g |
食パン | 9.3g |
日常的に食べる量でたんぱく質量を計算し直した場合
続いて、これらの食品を日常的に食べる量に計算し直すとどうなるのでしょうか?
以下の表に各食品の日常的な摂取量とたんぱく質含有量を記します。
食品名 | 日常的に食べる量 | たんぱく質量 |
鶏むね肉(皮つき) | 100g | 21.3g |
鶏むね肉(皮なし) | 100g | 23.3g |
鶏もも肉(皮つき) | 100g | 16.6g |
鶏もも肉(皮なし) | 100g | 19.0g |
鶏ささ身 | 100g | 23.0g |
鶏ひき肉 | 100g | 17.5g |
豚かた(脂身つき) | 100g | 18.3g |
豚かたロース(脂身つき) | 100g | 17.7g |
豚ロース(脂身つき) | 100g | 18.3g |
豚バラ(脂身つき)) | 100g | 13.4g |
豚もも(脂身つき) | 100g | 19.5g |
豚ヒレ | 100g | 22.7g |
豚ひき肉 | 100g | 17.7g |
牛かた(脂身つき) | 100g | 19.0g |
牛バラ(脂身つき) | 100g | 14.4g |
牛もも(脂身つき) | 100g | 19.6g |
牛ヒレ | 100g | 20.5g |
牛ひき肉 | 100g | 17.1g |
あじ | 100g | 19.7g |
あゆ | 100g | 18.3g |
いわし | 100g | 19.2g |
カツオ(春) | 100g | 25.8g |
カツオ(秋) | 100g | 25.0g |
カツオ缶詰(油漬け) | 70g(1缶) | 13.2g |
さけ | 100g | 22.3g |
さば | 100g | 20.6g |
さば缶詰(水煮) | 100g | 20.9g |
さんま | 100g | 17.6g |
ぶり | 100g | 21.4g |
ほっけ | 100g | 17.3g |
くろまぐろ(赤身) | 100g | 26.4g |
くろまぐろ(脂身) | 100g | 20.1g |
まぐろ缶詰(味付け) | 70g(1缶) | 13.7g |
まぐろ缶詰(水煮ライト) | 70g(1缶) | 11.2g |
まぐろ缶詰(油漬けライト) | 70g(1缶) | 12.4g |
糸引き納豆 | 50g(1パック) | 8.3g |
木綿豆腐 | 100g(1/3丁) | 6.6g |
絹ごし豆腐 | 100g(1/3丁) | 4.9g |
豆乳 | 200ml | 7.2g |
牛乳 | 200ml | 6.6g |
ヨーグルト | 100g | 3.6g |
プロセスチーズ | 20g(1かけ) | 4.5g |
鶏卵 | 50g(Mサイズ1個) | 6.2g |
ごはん | 240g(どんぶり1膳) | 6.0g |
食パン | 133g(6枚切り2枚) | 12.4g |
このように、動物性食品である肉類、魚類、卵、乳製品は質の良いたんぱく質が豊富に含まれているのでおすすめです。
お米をたくさん食べてもたんぱく質は不足する?
例えばですが、高校野球の現場でよく目にするのがてんこ盛りにされたご飯ですよね!
ご飯を1日にキロ単位で食べる選手も少なくないと思います。
ご飯は主食としてエネルギー源になりますので、しっかりとした量を食べることはとても重要です。
しかし、たんぱく質に着目するとあまり摂取できていません。
ご飯の重さとたんぱく質の関係についてみていきましょう!
種類 | ご飯の量 | たんぱく質量 | エネルギー量 |
ご飯100g | 100g | 2.5g | 168kcal |
茶碗1膳分 | 140g | 3.5g | 235kcal |
どんぶり1杯分 | 240g | 6.0g | 403kcal |
お米1合分 | 350g | 8.8g | 588kcal |
ご飯1kg分 | 1000g | 25.0g | 1680kcal |
このようにお米を仮に1kg食べてもたんぱく質は25gほどしか摂れません。
お肉やお魚を150g食べた方がたんぱく質は多く摂取できるのです。
また、たんぱく質の『質』についてみてみましょう!
アミノ酸スコアをみることで、そのたんぱく質の質がわかるのです。
アミノ酸スコアは100が最も高く数値が高いほどたんぱく質の質が良いということになっています。
もう少しアミノ酸スコアについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
食品名 | アミノ酸スコア |
鶏肉 | 100 |
豚肉 | 100 |
牛肉 | 100 |
あじ | 100 |
いわし | 100 |
まぐろ | 100 |
大豆 | 100 |
鶏卵 | 100 |
牛乳 | 100 |
精白米 | 64 |
小麦粉 | 39 |
じゃがいも | 68 |
このようにたんぱく質の『質を』表すアミノ酸スコアでも、お米はそのスコアが低いということがわかります。
また、小麦粉はお米よりアミノ酸スコアが低いのでたんぱく質源としては向いていないということですね!
植物性たんぱく質は基本的には動物性食品と比べてたんぱく質の『質』があまり良くありません。
しかしそんな中でお大豆はアミノ酸スコアが100と質の良いたんぱく質ですのでおすすめです!
このことからも、やはりお米をある程度の量を食べることは重要ですが、それ以外にしっかりとたんぱく質源となる食品もご飯と一緒に摂るように心がけてほしいです。
あくまでご飯は消費したエネルギーを補給するために食べて、筋肉をつけるたんぱく質源として先ほど紹介した中から様々な食品を摂取してみてください!
野球選手・サッカー選手はたんぱく質の『量』と『質』両方を意識すべき!
最初はたんぱく質の量を表にして紹介しました。
食品100gあたりのたんぱく質量や、実際に私たちが普段の生活で食べる量に換算したたんぱく質量のことです。
そして次にたんぱく質の質についてアミノ酸スコアを見ながら紹介しました。
たんぱく質を意識して摂る場合は、たんぱく質の量と質の両方が大事なのです。
動物性食品である、お肉、お魚、卵、乳製品、植物性食品であれば大豆製品はたんぱく質源として優秀な食品といえます。
詳しくはこちらをご覧ください!
上記のリンクの記事にも詳しく書きましたが、『量』・『質』ともに優秀な食品・食材は次の5つです。
- 肉類
- 魚類
- 卵
- 大豆製品
- 乳製品
肉類も魚類も種類がたくさんあるので、何か1つの食品に偏らず色んな食材を使いながら様々な栄養素を摂ってほしいと思います。
食事は一日3回する場合、年間1000回以上することになります。
ですので、飽きずに楽しく食事をすることはとても重要です。
肉類や魚類、卵、大豆製品、乳製品などを上手に組み合わせて必要なたんぱく質量を摂取してくださいね!
最後にどのような食品が安くたんぱく質を摂取できるのか調査してまとめてありますのでご覧ください!