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あなたのマッチョ指数【FFMI】は?アスリートにはBMIよりも重要な体格指数!?

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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!
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平成生まれの管理栄養士です!

前回の記事でBMIについて解説しました。

BMIは病気になるリスクを評価するための体格指数であって、スポーツ選手やアスリートの体格を正確に評価するの難しいという話や、その理由についてまとめた記事となっています!

まだご覧になっていない方は是非ご覧ください!

あなたはFFMIという体格指数をご存知ですか?

BMIはよく耳にすると思いますが、FFMIはあまり聞いたことがない人も多いのではないでしょうか?

ということで今回は、体格を表す指標であるFFMIについて解説していきたいと思います!

それでは早速見ていきましょう!

FFMIとは?

最近話題の『FFMI』とはどういった指標なのでしょうか?

FFMIFat Free Mass Index】の略です。

簡単に説明すると、FFMIは身長に対して徐脂肪体重がどのくらいのあるかを表す体格指数ということです。

徐脂肪体重とは、全体重から脂肪の重さを取り除いた体重のことを指します。

一方で一般的に知られている体格指数のBMIBody Mass Index】の略でした。

これは、身長に対して体重がどのくらいのあるかという体格指数でしたね!

BMIに関して詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!

したがって、FFMIはFFの部分である【Fat Free】つまり、【脂肪のない状態での体重】というのが非常に重要なポイントになるのです。

以上を簡単にまとめると、

  • FFMI・・・身長に対して徐脂肪体重(主に筋肉量)がどのくらいのあるかを表す体格指数
  • BMI・・・身長に対して体重がどのくらいのあるかを表す体格指数

という感じになるのです。

ここで重要なのは、徐脂肪体重というキーワードです。

徐脂肪体重は文字の通り、脂肪を除いた体重ということですね!

身体から脂肪を取り除くと、残るのは骨や筋肉、内臓などです。

骨や内臓は成長過程にあるお子さんの場合は、その過程において変化していきます。

しかし、それ以外の成人などでは骨や内臓の大きさや重さに変化はありません。

ですので、FFMIの数値の変化を見ることで、筋肉量の変化がある程度わかるようになるのです!

こういったことによりFFMIは筋肉量の目安がわかるという意味で『マッチョ指数』と呼ばれたりしています。

それでは実際にFFMIの計算方法について見ていきましょう!

FFMIの算出方法

FFMIの算出方法は、BMIの算出方法と考え方は全く同じですが、FFMIの場合は徐脂肪体重というものを最初に計算しておく必要があります。

FFMIを算出する前に、BMIの算出方法をおさらいしておきましょう!

BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)

このBMIの計算方法がFFMIの計算方法の基本となりますので覚えておいてくださいね!

それではFFMIの算出方法について見ていきましょう!

FFMI = 徐脂肪体重(㎏)÷ 身長(m)÷ 身長(m)

FFMIとBMIはその算出方法がほとんど同じですね?

違うところは、【体重】【徐脂肪体重】の部分です。

この【徐脂肪体重】は以下のようにして求めることができます。

【徐脂肪体重】 = 体重(㎏)- 体重(㎏)× 体脂肪率 ÷ 100

上の式は、全体重から脂肪の重さだけを引くことで脂肪を除いた体重(徐脂肪体重)を計算しています。

こうして導き出された徐脂肪体重をFFMIの算出方法に当てはめるので、実際にFFMIを求める詳しい式は以下のようになるのです。

FFMI = ( 体重(㎏)- 体重(㎏)× 体脂肪率 ÷ 100 )÷ 身長(m)÷ 身長(m)

この式だけで見るとちょっと分かりにくいので、実際にFFMIを具体的に計算してみましょう!

FFMIの計算例

ここではFFMIの数値を実際に計算して求めていくのですが、分かりやすいように以下の例を使用したいと思います!

  • 身長170㎝、体重70kg、体脂肪率10%の場合
  • 身長160㎝、体重50kg、体脂肪率20%の場合

それでは計算してみましょう!

身長170㎝、体重70kg、体脂肪率10%の場合は、

(70‐70×10÷100)÷1.7÷1.7=21.799308 ≒21.7

身長160㎝、体重50kg、体脂肪率20%の場合は、

(50‐50×20÷100)÷1.6÷1.6=15.625 ≒15.6

このようになります!

それではあなたの身長、体重、体脂肪率の数値を利用してFFMIを求めてみてください!

FFMIの目安とは?

あなたも自分自身のFFMIの数値を計算してみましたか?

それではFFMIによって何がわかるのでしょうか?

以下のFFMIと筋肉量の相関をご覧ください!

  • 18~19.5・・・筋肉量は標準的
  • 19.6~21.0・・・筋肉量が多い
  • 21.1~22.5・・・筋肉量がかなり多い
  • 22.6~23.5・・・筋肉量が非常に多い
  • 23.6~24.5・・・筋肉量の限界値

もちろん、徐脂肪体重の中身は個人差があります。

この徐脂肪体重の中身は、筋肉、骨、内臓などがあります。

筋肉量はもちろんのこと、骨や内臓などの大きさも一人一人違いますので上記の数値はあくまで目安となりますが、筋肉量を測る指標として利用してほしいと思います!

【BMI】と【FFMI】の違いとは?

最初にFFMIについて概要を解説した際に、BMIとFFMIの違いはなんとなく分かってもらえたかと思います。

  • BMI・・・身長に対して体重がどのくらいのあるかを表す体格指数
  • FFMI・・・身長に対して徐脂肪体重(だいたいの筋肉量)がどのくらいのあるかを表す体格指数

BMIはそもそも、健康でいられるための体格に対する肥満度の調査に利用されているものです。

BMIは22付近が理想とされていますが、これはアスリートや運動習慣があり一般の人より筋肉量が多い人は対象とならない場合が多いのです。

それは例えば体重が同じ70㎏の場合、極端に表現するとその体重の中身が脂肪の人もいれば筋肉の人もいるからです。

一方で、FFMIはその体重の中身から脂肪を取り除いた【徐脂肪体重】を計算に利用しているので、おおまかな筋肉量が把握できるのです。

なので、このBMIとFFMIは使い方をしっかり分けないといけません!

  • BMI・・・運動習慣が少ない人が体重など健康な身体づくりをするための指標として利用する
  • FFMI・・・アスリートや運動習慣がある人が筋肉量または体重など自己管理をするための指標として利用する

このように意味の違った体格指数はしっかりとその用途を区別して使ってほしいと思います!

同じ身長・体重の場合、BMIは同じでもFFMIは全く違う?

それでは、BMIではわからなかった体重の中身をFFMIを使って見ていきましょう!

以下の2人の例で見ていきましょう!

  1. 身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率30%の運動習慣のない人
  2. 身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率10%のアスリート

BMIを求める式は、

BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)

このようになるので、①の人も②の人も BMI=75÷1.75÷1.75=24.489 ≒24.5 となります。

肥満度で表せばBMIは24.5となるので、①の人も②の人もどちらも標準体重となります。

運動習慣がない人でも、アスリートでも同じ身長・体重であれば同じBMIということになります。

つまり身長と体重が同じであれば、見た目の体型や体格が全く違くてもBMI上は同じ結果(同じ肥満度)となるということです!

ではFFMIを使うとどのようになるのでしょうか?

①の身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率30%の運動習慣のない人の場合は、

FFMI=(75‐75×30÷100)÷1.75÷1.75=17.1428571 ≒17.1

②の身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率10%のアスリートの場合は、

FFMI=(75‐75×10÷100)÷1.75÷1.75=22.0408163 ≒22.0

上記のようにそれぞれ計算することができます。

FFMIの結果は、

  1. 身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率30%の運動習慣のない人・・・17.1
  2. 身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率10%のアスリート・・・22.0

という結果になり、先ほど紹介したFFMIの数値の目安について当てはめると、

  1. 身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率30%の運動習慣のない人・・・筋肉量は標準以下
  2. 身長175㎝、体重75㎏、体脂肪率10%のアスリート・・・筋肉量はかなり多い

以上のようになりました。

①の人は、体重はあるが筋肉量は標準以下ということでその体重の中身は脂肪が多いということがわかりますね!

②の人は、BMI上ではそこまで大きくない標準的な体格だけれども、筋肉量は多くスポーツをするのに適した体格であることがわかりますね!

このように、同じ身長・体重であればBMI上ではわからなかった体重の中身が、【徐脂肪体重】を利用したFFMIの数値を計算することでわかるようになるのです。

ですので、運動習慣がある人やアスリートは是非このFFMIとBMIを上手に使いながら自己管理をしてほしいと思います!

FFMIだけでは不十分?FFMIを上手に利用し自己管理を!

FFMIの変化を見ていくことで、トレーニングなどによって筋肉量がどのくらい変化していったのかがわかります。

特にアスリートの場合は、自分の体重などの変化とパフォーマンスにどのくらい関係性があるのかを自分で把握していなければいけません。

もしあなたがボディービルダーであれば、FFMIの数値は上がれば嬉しいし競技の結果にも結びつくかと思います。

一方で野球選手やサッカー選手をはじめ、各スポーツにはその競技に必要な筋肉量、あるいはその競技に特化した体型というものがあります。

なので、このFFMIばかり気にしていてはいけません。

ましてや、競技によってはポジションや重量別など様々な理想体重や理想体型が存在しています。

自分のしているスポーツや競技、ポジションや役割をしっかりと考えた上でこのFFMIを利用しなければいけません。

また、自分のパフォーマンスと体重やFFMIがどのようにリンクしているのかなども把握してほしいと思います。

ここで私が言いたいことは、「FFMIという数値が絶対ではない!」ということです。

あくまでFFMIは自分の身体を知る一つの指標として利用してほしいと思います!

まとめ

今回はFFMIについてできるだけ詳しく解説してきました!

ということで重要なポイントをいくつか整理したいと思います!

  • FFMIとは【Fat Free Mass Index】の略で、身長に対して徐脂肪体重がどのくらいのあるかを表す体格指数
  • 【徐脂肪体重】とは全体重から脂肪の重量だけを差し引いたもの
  • FFMI =(体重(㎏)- 体重(㎏)× 体脂肪率 ÷ 100)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
  • FFMIの数値より以下のような分類ができ、おおよその筋肉量を知ることができる

18~19.5・・・筋肉量は標準的
19.6~21.0・・・筋肉量が多い
21.1~22.5・・・筋肉量がかなり多い
22.6~23.5・・・筋肉量が非常に多い
23.6~24.5・・・筋肉量の限界値

  • BMIだけではわからなかった体重の中身が、FFMIを使うことでそれが脂肪なのか筋肉なのかが判断可能になる
  • FFMIもBMIもはあくまで体格を評価する指標の一つであり、その数値だけが絶対ではない
  • アスリートやスポーツ選手はFFMIやBMIを上手に使いながらパフォーマンスアップにつなげていく

 

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