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【経口補水液(ORS)の基礎知識】成分組成や飲み方などを解説してみた!

あじ
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こんにちは!元高校球児の管理栄養士あじです。 スポーツ選手の食事や栄養学について『わかりやすく!』をモットーに情報発信しています!

こんにちは!

平成生まれの管理栄養士です!

今回の記事は経口補水液についてです!

『OS-1』などでお馴染みの経口補水液ですが、経口補水液とは一体どんな飲料なのでしょうか?どのような時に飲むものなのでしょうか?

今日はそんな経口補水液について解説していきます!

経口補水液は、特に夏場などに起こりやすい脱水時などにはとても有効ですので、緊急時のために家に数本はストックがあっても良いと思います!

それではまず経口補水液がどのような飲料なのか?というところから早速見ていきたいと思います!

経口補水液(ORS)とは?

経口補水液(ORS)は、近年注目を浴びている飲料ですが一体どのようなものなのでしょうか?

簡単なイメージとしては、点滴を口から摂取することで脱水を改善するという感じです。

実際に経口補水液は【飲む点滴】と言われています。

経口補水液(ORS)は、身体から失われた水分・電解質・非電解質を口から補う飲料水のことです。

つまり、分をということですね!

経口補水液の中身を見ると、主に次のような成分が含まれています。

  1. 電解質・・・特にNa⁺(ナトリウムイオン)
  2. 非電解質・・・特にブドウ糖

このような成分を一定の濃度で配合されてあるのが経口補水液です。

中にはこれらの成分から水が含まれていないものもあります。

このような状態のものを経口補水塩と呼び、実際に販売もされています。

この経口補水塩というのは、水に混ぜたり溶かしたりして飲むもので、持ち運びしやすいということで人気があります!

経口補水療法は発展途上国から生まれ医療の現場でも活躍している!

この経口補水液を用いて治療する経口補水療法というものは、開発途上国から生まれたものなのです。

発展途上国は医療の施設や設備はすごく充実しているとは言えませんね。

そういった環境によって医療が十分に受けられず、感染症などが広がりやすいというのが発展途上国の現状です。

感染症の治療では、感染源である菌に対しての治療も重要ですが、下痢や嘔吐による脱水症の治療も非常に重要になります。

むしろ生命の維持には脱水症の治療が最優先されます。

そこで、脱水症によって失われた水分や電解質を補う手段として経口補水液が用いられたのです。

経口補水液は水と食塩と砂糖があれば簡単にかつ安価に作ることができます。

よって発展途上国ではこれらを利用して経口補水液を作っていたという歴史があります。

海外では当たり前のように経口補水液を使った脱水症による治療が行われていますが、日本で経口補水液の名が知れ渡るようになったのは割と最近の話です。

なぜ日本では脱水時においての経口補水療法の導入が遅かったのでしょうか?

それはいくつか理由があるのですが、

  1. いつでもどこでも点滴を受けられる医療機関・設備の充実
  2. 輸液(点滴)が最も効果的であるという考えに対する固執
  3. 高額な医療を行うと高い診療報酬を受けられるという制度

このようなことが考えられます。

つまり、日本が医療に関して先進国であったために、このような経口補水液による脱水症に対する治療がされてこなかったのです。

確かに点滴を打った方が効く感じがしますよね!

また、せっかく病院にいって先生に診てもらったのに点滴を打たずに経口補水液だけ渡されたらなんか残念な気もしますね。

病院側としても、脱水症に対する治療として経口補水液を患者さんに渡すだけではお金になりません。

このような理由から日本での経口補水液の認知が遅れたのですが、今では所ジョージさんがCMする【OS-1】などによって経口補水液の名前が世に知られるようになりましたね!

経口補水液はどのような時に利用されるの?

基本的には経口補水液は脱水状態の時に飲む飲料水となっています。

では脱水症とはどのような状態を指すのでしょうか?

脱水症とは、身体から水分が失わるだけでなく電解質も同時に失われた状態のことを指します。

経口補水液に水分だけでなく電解質も含まれている理由がわかりますね!

脱水症になってしまう原因は大きく2つです。

  1. 水分や電解質などの過剰喪失
  2. 水分や電解質などの供給不足

つまり、出ていく量が多いか、入ってくる量が少ないか、ということです。

水分や電解質などの過剰喪失には、下痢や嘔吐、出血、大量の発汗などがあります。

水分や電解質などの供給不足には、水分摂取不足、食欲不振、嚥下障害などがあります。

このように体内から水分が失われてしまうということは、水と電解質が失われるということなので、経口補水液によって水と電解質の両方を補うのです。

また、脱水症の基礎知識としてわかりやすく解説した記事がありますので是非こちらの記事もご覧ください!

なぜ脱水時には経口補水液なのか?

体内の水分が不足すると、口の中やのどの渇きを感じます。

あなたも運動中や、暑熱環境下での作業中、起床時などにそのような経験をしていると思います。

人間はこのように口の渇きや喉の渇きを感じることで自然に飲水行動を起こして脱水症になるのを防いでいるのです。

このような時に真水を飲むと口や喉の渇きは満たされても、実は細胞レベルでは水分の不足は続いているのです。

真水のみでは細胞外液は薄まる一方で細胞内液まで水分の補給ができません。

むしろ脱水時に真水のみを取り続けると、低ナトリウム血症を起こす可能性があるのです。

低ナトリウム血症とは、体液中のナトリウム濃度が低くなることで起きます。

水のみを取り続けると相対的に体液が薄くなりナトリウム濃度も下がってしまいます。

このように脱水時にはナトリウムなどの電解質も必ず一緒に摂る必要があるのです!

そして、その水分と電解質の両方が補給できて、かつその成分組成が体液に近く、吸収されやすい飲料が経口補水液なのです。

ですので脱水症になってしまった時に飲むものとしては、真水やスポーツドリンクなどよりも経口補水液が一番おすすめになります。

日常生活においては水やお茶だけで十分ですが、脱水時には水やお茶ではなく経口補水液で水分補給をするようにしましょう!

経口補水液とスポーツドリンクの違いは?

経口補水液とスポーツドリンクには共通している部分とそうでない部分があります。

共通しているところは、両方とも水分、電解質、非電解質を成分として含んでいることです。

一方で両者の違いはその水分や電解質などの濃度です。

実際に経口補水液とスポーツドリンクの両方を飲んだことがある人ならわかると思いますが、

  • 経口補水液・・・少ししょっぱく、甘さはほとんどない
  • スポーツドリンク・・・甘味が強くて、それほどしょっぱくはない

大雑把に味で表現するとこのような違いを感じることができると思います。

実際に成分を見ても経口補水液は電解質が多く、糖質が少ない配合になっています。

スポーツドリンクは電解質が少なく、糖質が多い配合になっています。

下の表にまとめてみましたのでご覧ください!

種類 製品名 Na⁺ K⁺ 炭水化物 浸透圧
ORS OS-1(大塚製薬工場) 50 20 2.5 270
アクアサポート(明治) 50 20 2.3 252
ソリタT顆粒2号(味の素製薬) 60 20 3.3 254
スポーツ飲料 アクエリアス(日本コカ・コーラ) 15 2 4.7 281
ポカリスエット(大塚製薬) 21 5 6.2 324

※単位はNa⁺(mEq/L)、K⁺(mEq/L)、炭水化物(g/L)、浸透圧(mOsm/L)

スポーツドリンクはなぜ炭水化物(糖質)が多く配合されているかというと、その理由の一つは飲みやすさです。

もう一つの理由は、スポーツや運動によって失われるエネルギー(カロリー)源を補うような設計になっているのです。

もちろん経口補水液は、体液により近い形に設計されていますからこのような違いが出てくるのです。

脱水時に水やスポーツドリンクは飲み過ぎ注意!?

脱水症とは体内の水分と電解質が同時に喪失することでしたね!

脱水状態になると、身体の浸透圧が上昇して口渇中枢が刺激されます。

浸透圧が上昇するということは、体液濃度が濃くなっているということです。

こうしたことを感知して口が渇いてくるのです。

そのような仕組みで私たちは摂水行動を起こし、何かしらの飲料を飲むのです。

軽度の脱水であれば、水やスポーツ飲料でも体液は満たされます。

しかし、中等度以上の脱水症ではそれだけでは不十分になるのです。

脱水時に水を大量に飲むと?

水ばかりを飲み続けると、やがて水分は血管内に移動します。

大量の水分が血管内に移動すると、体液の希釈が起こってしまいます。

特に細胞外液が薄まってしまい低ナトリウム血症の症状が現れてしまいます。

低ナトリウム血症の症状は全身の倦怠感や吐き気、嘔吐などの症状です。

血清ナトリウム濃度が130mEq/L以下でこのような症状が現れます。

さらに体液の希釈が進むと、血清ナトリウム濃度が125mEq/L以下で意識障害や痙攣、昏睡状態などの症状が現れます。

このように脱水時には水以外にしっかりと電解質(特にナトリウム)を摂取する必要があるのです。

脱水時にスポーツ飲料を大量に飲むと?

スポーツ飲料は先ほど説明したように、電解質が少なく糖質が多い配合になっています。

スポーツ飲料をたくさん飲み続けると、水のみに比べて進行度合いは遅くなりますが、こちらも低ナトリウム血症を起こすリスクを高めます。

これらのスポーツ飲料などは甘いので非常に飲みやすいです。

ですから、水よりもたくさんの量を飲めてしまいます。

また、糖質の濃度が高いことから高血糖を引き起こす可能性もあります。

高血糖状態になると血液の浸透圧は上がります。

血液の浸透圧が上昇することで口渇中枢が刺激され喉が渇いてしまうのです。

口渇感がさらに増強するとスポーツ飲料を飲み続けるという悪循環を引き起こすのです。

あなたも甘いものをたくさん食べた後に喉が渇いた経験があると思います。

甘いものを摂取した時に喉が渇くということは、このような仕組みで起こるのです。

低ナトリウム血症に続いて高血糖という最悪の状態にもなりかねないですから、脱水症状が現れている場合には甘いスポーツ飲料より経口補水液をおすすめします。

日常生活で水分だけを補いたいならアルコール以外の飲料を!

これまで解説してきたのは脱水時の話です。

脱水症ではない状態の場合には基本的には適量であればどのようなものを飲んでも大丈夫です。

ある程度食事もしっかり取れている場合には水分が不足することはありませんので、脱水の予防的な水分補給は真水でもお茶でもなんでもかまいません。

アルコールだけは利尿作用があり体液を失いやすくなってしまうのでNGです。

アルコールを飲んだ場合には、しっかりと水分補給を心がけてください。

コーヒーや紅茶などにも利尿作用をもつカフェインが含まれています。

しかし普通に飲む量であれば利尿作用よりは水分補給の意味合いの方が勝ります。

ですので、普段の生活を送る上ではそこまで気にしなくても大丈夫です。

購入できる経口補水液とは?

最後に購入できる経口補水液についていくつか紹介したいと思います!

紹介する経口補水液は以下の通りです。

  • OS-1(大塚製薬工場)
  • アクアサポート(明治)
  • アクアソリタ(味の素)
  • 経口補水パウダーダブルエイド(五洲薬品)

では一つ一つ見ていきましょう!

OS-1(大塚製薬工場)

大塚製薬さんと言えば・・・?

そうです!ポカリスエットを販売されている大企業ですね!

そんな大塚製薬さんが販売しているOS-1は日本で最も知名度の高い経口補水液ではないでしょうか?

商品のラインナップもペットボトルやゼリータイプなど豊富です!

アクアサポート(明治)

こちらは明治さんが販売している経口補水液です。

明治さんのような大企業が作っているので安心できますね!

アクアサポートもペットボトルやゼリータイプなどがあります!

アクアソリタ(味の素)

アクアソリタは味の素さんが販売している経口補水液です。

味の素さんも有名な大企業ですね!

アクアソリタは味もいくつか種類があるなど好みのもが選べるのが良いですね!

経口補水パウダーダブルエイド(五洲薬品)

こちらの経口補水パウダーダブルエイドは粉末タイプです!

外出時などに荷物にならないようにするにはとても便利な商品ですね!

どのくらいの水に溶かせばよいかもしっかりと説明書がありますので使いやすい商品となっています!

 

いかがでしょうか?

これらの経口補水液を上手に利用して脱水症対策をしっかり行っていきましょう!

まとめ

それではこの記事の内容を簡単にまとめていきたいと思います!

  • ポイント1 経口補水液とは、①水分、②電解質、③非電解質、これらが体液により近い組成で配合されている飲料
  • ポイント2 経口補水液は、発展途上国の脱水症時の治療用の飲料水として生まれたという歴史がある
  • ポイント3 経口補水液は、基本的には脱水時に飲む飲料である
  • ポイント4 経口補水液とスポーツドリンクの共通点・相違点
  1. 共通点・・・水分・電解質(ナトリウムイオン)・非電解質(糖質)の3つが含まれている
  2. 相違点・・・水分・電解質・非電解質の濃度の違い
  • ポイント5 経口補水液は電解質が多く(しょっぱく)、非電解質が少ない(甘くない)
  • ポイント6 スポーツドリンクは、電解質が少なく(しょっぱくなく)、非電解質が多い(甘い)
  • ポイント7 脱水時には、真水やスポーツドリンクより経口補水液がおすすめ
  • ポイント8 脱水予防のための日常的な水分補給はアルコール意外であれば基本的にOK!




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