【ジュニアアスリートの好き嫌い】なぜ好きな食べ物だけ食べてはいけないのか?

こんにちは!

平成生まれの管理栄養士です!

いきなりですが、あなたが小さい頃食べ物の好き嫌いはありましたか?

その嫌いだった食べ物が、大人になって食べられるようになった人もいれば、今でも食べられないという人もいると思います。

今回の記事は、そんな好き嫌いについて書いていこうと思います。

スポーツをしているお子さんを持つ親御さんにとっては、我が子の好き嫌いに悩む方も多いはず。

スポーツを頑張る子供の好き嫌いは、どのような影響があるのかについてみていきましょう!

好き嫌いがなくなるメリット

子供たちにとって食べ物の好き嫌いが生じる一つの要因が人間が持つ味覚にあります。

味覚には次の5つがあります。

  1. 甘味
  2. 塩味
  3. 苦味
  4. 酸味
  5. 旨味

これらを基本味と呼びますが、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!

まず、子供たちにとって甘味に関しては早くからその味覚を受け入れることができます。

それは、主に人のエネルギーとなる糖質のほとんどが甘いものだからです。

お米(よく噛んだ場合)や、果物、砂糖などは甘いですよね?

本能的に人は甘いものを受け入れることで、エネルギーを摂取しようとするのです。

一方で、苦味や酸味などは『傷んだもの・腐ったもの』と判断するので本能的に受け入れられないのです。

こうして味覚がまだ未発達なことによって子供たちの食べ物に対する好き嫌いが生じるのです。

逆に様々な味に慣れていき味覚が少しずつ発達すると、色んな食材を美味しく感じることができるのです。

このように、多くの食材が食べられるようになった方が自分に必要な栄養素を把握することができます。

例えば、甘いものを食べたいと思う時はエネルギー不足ですし、しょっぱいものを食べたいと思う時は塩分が足りていないことが多いです。

また、人間はその時の状況によって酸味が欲しい時があったり、旨味が欲しい時もあります。

好きな食べ物が増える・食べられる食材が増えることで、『自分が食べたいもの=身体が欲しているもの』というのが自分自身で理解できるようになるのです。

そうなれば、自然に身体に必要な栄養素を取り入れることができるのです!

逆に、食べ物の好き嫌いが激しいとこのようなデメリットがあるかもしれません。

寮での生活や合宿・遠征は、監督やコーチなどチームスタッフにあなたが食事をしている姿を見られる機会です。

通常の練習や試合などでは、選手本人の好き嫌いに合わせてお母さんがお弁当なり食事を作ってくれることでしょう。

しかし、寮生活での食事や、合宿・遠征での食事はそうはいきません。

嫌いな食べ物が食卓にズラッと並ぶこともあるでしょう。

もし嫌いな食べ物を避け、好きな食べ物ばかりを食べている姿を監督やコーチなどが見ていたらどうでしょうか?

好き嫌いから生じる偏食に対しては、一般的にはマイナスなイメージばかりがついてしまっています。

もしかすると、中には【わがままな子】【育ちが良くない】このように思う人もいるかもわかりません。

それが、選手本人と監督やコーチの人間関係・信頼関係に影響する可能性は0ではないかもしれません。

ですので、何でもたくさん食べる選手になることに越したことはないのです!

もちろん食べ物の好き嫌いはない方が理想的!

子供は多少なりとも食べ物に対して好き嫌いがあります。

私個人的には、それはある程度は仕方ないことだと思っています。

しかし、その好き嫌いが原因で食生活が偏ってしまうと、スポーツをしている子供にとってはあまりよくありません。

なぜなら、偏食によって摂取できる栄養素が偏ってしまうからです。

身体は様々な成分や栄養素によって成り立っています。

それらが、一つ一つの細胞を作り、組織を形成し、人間の身体を成しているのです。

つまり、多くの栄養素が必要となるのです。

また、子供は日々成長していくのでその量も成長に応じて増えていきます。

好きな食べ物ばかりに偏ってしまうと摂取できる栄養素が偏ってしまい、成長の妨げにもなりかねません。

ですので、できるだけ多くの食材を取り入れるように心がけてほしいと思います!

好きな食べ物があるということは素晴らしい!?

 

食べ物の好き嫌いという言葉には、嫌いな食べ物という言葉が含まれているので、どうしてもマイナスなイメージがあると思います。

しかし、嫌いな食べ物がある一方で好きな食べ物があるということはとても素晴らしいことなのです。

スポーツをしている子の中には食に全く興味がない子もいます。

食に興味がないと、どうしても身体を大きくしたり、強くすることが難しくなります。

一方で、嫌いな食べ物があっても、お肉なら好き、お魚なら好き、野菜なら好きというように好きな食べ物がはっきりしている子は食欲も出ます。

子供の好き嫌いは、少しの工夫で嫌いな食べ物が好きになることもありますので、そこまで大きな心配はないと思います。

もちろん、好き嫌いにも程度がありますので一概にそうは言えませんが・・・

こんな好き嫌いは要注意!

『私の子供は好き嫌いがあるので心配です・・・』という言葉だけでは、その子の本当の好き嫌いはわかりません。

  1. ピーマンの苦味が嫌い
  2. 野菜の中でピーマンだけが嫌い
  3. 野菜全般が嫌い
  4. 食事よりお菓子や甘いものが好き

例えばこのように好き嫌いと一言でいっても、その中身が人によって違います。

ですので、私が好き嫌いがある子を持つ親御さんに相談された場合は、何が・どのように・なぜ嫌いなのか?できるだけ詳しく聞くようにしています。

そうすることで対処方法が変わってくるからです。

③、④の好き嫌いの場合はちょっと問題がありますね・・・

①、②の場合は、調理方法を変えたり、味付けを変えてみたり、料理を子供と一緒にしてみたり、庭で一緒にピーマンを育ててみたりなど・・・

改善案を考えると様々な方法が思い浮かびます。

さらに②のような場合に関しては、嫌いな食材がピーマンだけであれば無理やり食べさせる必要はありません。

その他の野菜で十分にカバーできるからです。

もし、あなたのお子さんの好き嫌いが③や④のような場合には、それを克服するのに大きな労力と時間が必要かもしれません。

お子さんがスポーツをしている場合には、③や④のような好き嫌いのパターンだと子供の心身の成長はもちろん、試合や練習にも影響がでますので注意が必要です。

好き嫌いが多いと味覚が鈍くなる?

こどもの好き嫌いの場合、成長していく過程で嫌いな食べ物を克服していくことがあります。

大人になってから昔を思い出してみると、なんでこんなおいしいものが嫌いだったのだろうか?』と思ったことがある人もいるでしょう。

しかし、好き嫌いが激しく食べられるものが少ない場合には、味覚の形成という意味でも注意が必要です。

いつも同じように好きな食べ物ばかりで食事をしていると、味覚が発達しません。

好き嫌いによって食習慣が偏った状態が続くと、大人になってからも同じような食習慣になってしまいます。

スポーツをしている人の食事としては好ましくありませんね!

例えばいつも食事の時は甘いジュースを飲んでいたりすると、食事=『甘い』という感覚を覚えてしまいます。

本来敏感だったはずの舌は、ひとつの味に慣れてしまうと微妙な味がわかりにくくなってしまうのです。

現代は『甘い』という味覚が『美味しい』という感覚になってしまっている子供たちが増えていますので、そういった意味でも子供の好き嫌いはできるだけ克服できるようにしたいですね!

食物アレルギーと好き嫌いは大きく違う!

ここまで、好き嫌いについて話を進めてきましたが、一つだけ注意点があります。

それは、【アレルギー】と【好き嫌い】は別だということです。

これは特に指導者の方に注意が必要なのですが、子供たちがアレルギーがある食べ物を残しているのにもかかわらず『好き嫌いしないでしっかり食べなさい!』などと言ってしまうケースがあるのです。

アレルギーは一歩間違えてしまえば命に関わります。

もちろん、その症状の重さや食べられる量などは個人差がありますが、基本的にはアレルギー食品は口にしないのが原則です。

好き嫌いもアレルギーも【食べずに残す】ということは同じですが、全くその意味合いが異なるのです。

ですので、指導をする立場の人は子供たちのアレルギーなどの情報をしっかり把握しておく必要性があります。

また、親御さんや選手本人もしっかりと指導者の方と情報共有するように努める必要があります。

スポーツをしている子供の場合、親の目の届かないところで食事をする機会が多々あります。

遠征や合宿など、選手本人の意思に任せる場面がでてくるのです。

そのような時のためにも、あらかじめ指導者などチームのスタッフとの情報共有が大切なのです。

まとめ

それでは、最後にこの記事の内容を簡単にまとめていきたいと思います

  • ポイント1 食べられる食品・食材が多いほど、自分に必要な栄養素が何のか理解できるようになる
  • ポイント2 嫌いな食べ物はできるだけ克服し、様々な食品・食材を食べられるようになる方が理想的である
  • ポイント3 食べ物に興味がない子もいるので、そのような子はまず興味を持つことから始める
  • ポイント4 好き嫌いにも色んな種類があるが以下の③や④のような好き嫌いは注意が必要
  1. ピーマンの苦味が嫌い
  2. 野菜の中でピーマンだけが嫌い
  3. 野菜全般が嫌い
  4. 食事よりお菓子や甘いものが好き
  • ポイント5 子供の頃の激しい好き嫌いは、味覚の発達に大きく影響する
  • ポイント6 アレルギーと好き嫌いは、同じ『食べ残す』でも異なる